乙女ゲームが始まってるらしいです〜私はあなたと恋をする〜

みおな

文字の大きさ
20 / 37

この世界での生き方

 渋るリリーを連れて特別室へと向かう。

 あんまりにも渋るので、どうしてそんなに彼らを嫌うのか聞いてみた。

「だって、あの人たち王族と高位貴族なんでしょ?あの人たちが望んだらリラを取られちゃう!」

 ん?
私を取られる?

 いやいや。
彼らが好きなのはリリーなんだけど?

 どうして私のことをなってるかな?

「殿下たちはリリーと親しくなりたいのよ?」

「リラの可愛らしさや優しさや聡明さや、そういうの知ったら絶対にリラのこと好きになるもん!」

 うーん。
リリーのシスコンってブレないわぁ。

 確かに見た目は、あのお父様やお母様の血を引いてるし、二卵性とはいえリリーと双子だから、容姿はそれなりだと思う。

 でも優しいのも聡明なのも、リリーだよ?

「とにかく、そんなこと言っちゃ駄目」

「だって!あの、えっと銀髪の人だって、絶対リラのこと狙ってるもん!」

「銀髪?もしかしてハル・・・王弟殿下のご子息のこと?」

 やばい。もう少しで脳内の癖で、名前呼びするとこだった。

「ハル?あの人、ハルって言うの?」

「ハルト様よ、王弟殿下のご子息様。失礼よ、リリー。狙ってなんかいないから」

 すみません、むしろハルト様を狙ってるのは私です。

「でも、でも!」

「とにかく、殿下たちは優秀な方々だし、もう少しだけ優しく接してあげたら?お優しい方々だと私は思うわ」

 だってリリーの好物を教えたら、ものすごく感謝されたもの。

 絶対、今日のデザートに出ると思うわ。

 別に乙女ゲームだとか、ヒロインだとか、攻略対象だとか、そういうのを押し付けるつもりはないけど、普通に考えて王族や高位貴族と親しくなれるのって、光栄なことだと思うのよ。

 だってそういう縁を結ぶのが、この学園に通う目的でもあるんだもの。

 ハルト様は高嶺の花だけど、私も誰かいい人と縁を結ぶがある。

 政略結婚をしない代わりに、ちゃんと生涯添い遂げられる相手と縁を結ぶのが、私たちの役目だもの。

 その分、ちゃんと領地経営のこととかを令嬢でも学ぶ。

 これも伯爵家のヒロインが、王族や高位貴族の攻略対象と結ばれるため、よね。

 だって、公爵家や侯爵家のご令嬢の方が身分的には彼らに相応しい。

 だからこそ貴族世界には政略結婚というものがあるし、それが自然とされている。

 それがこの世界に適用されていないのは、この世界の元になっているのが乙女ゲームだから。

 婚約者のいる相手を攻略対象とするわけにはいかないから、恋愛結婚推奨という世界になった。

 でも、だからこそ令嬢でも家を継げるように勉強しなきゃいけないし、恋愛結婚相手としてでも相応しい相手を選ばなきゃいけない。
感想 7

あなたにおすすめの小説

転生先は推しの婚約者のご令嬢でした

真咲
恋愛
馬に蹴られた私エイミー・シュタットフェルトは前世の記憶を取り戻し、大好きな乙女ゲームの最推し第二王子のリチャード様の婚約者に転生したことに気が付いた。 ライバルキャラではあるけれど悪役令嬢ではない。 ざまぁもないし、行きつく先は円満な婚約解消。 推しが尊い。だからこそ幸せになってほしい。 ヒロインと恋をして幸せになるならその時は身を引く覚悟はできている。 けれども婚約解消のその時までは、推しの隣にいる事をどうか許してほしいのです。 ※「小説家になろう」にも掲載中です

あの、初夜の延期はできますか?

木嶋うめ香
恋愛
「申し訳ないが、延期をお願いできないだろうか。その、いつまでとは今はいえないのだが」 私シュテフイーナ・バウワーは今日ギュスターヴ・エリンケスと結婚し、シュテフイーナ・エリンケスになった。 結婚祝の宴を終え、侍女とメイド達に準備された私は、ベッドの端に座り緊張しつつ夫のギュスターヴが来るのを待っていた。 けれど、夜も更け体が冷え切っても夫は寝室には姿を見せず、明け方朝告げ鶏が鳴く頃に漸く現れたと思ったら、私の前に跪き、彼は泣きそうな顔でそう言ったのだ。 「私と夫婦になるつもりが無いから永久に延期するということですか? それとも何か理由があり延期するだけでしょうか?」  なぜこの人私に求婚したのだろう。  困惑と悲しみを隠し尋ねる。  婚約期間は三ヶ月と短かったが、それでも頻繁に会っていたし、会えない時は手紙や花束が送られてきた。  関係は良好だと感じていたのは、私だけだったのだろうか。 ボツネタ供養の短編です。 十話程度で終わります。

婚約者が私のことをゴリラと言っていたので、距離を置くことにしました

相馬香子
恋愛
ある日、クローネは婚約者であるレアルと彼の友人たちの会話を盗み聞きしてしまう。 ――男らしい? ゴリラ? クローネに対するレアルの言葉にショックを受けた彼女は、レアルに絶交を突きつけるのだった。 デリカシーゼロ男と男装女子の織り成す、勘違い系ラブコメディです。

ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
ヒロインがいない。 もう一度言おう。ヒロインがいない!! 乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。 ※ざまぁ展開あり

気配消し令嬢の失敗

かな
恋愛
ユリアは公爵家の次女として生まれ、獣人国に攫われた長女エーリアの代わりに第1王子の婚約者候補の筆頭にされてしまう。王妃なんて面倒臭いと思ったユリアは、自分自身に認識阻害と気配消しの魔法を掛け、居るかいないかわからないと言われるほどの地味な令嬢を装った。 15才になり学園に入学すると、編入してきた男爵令嬢が第1王子と有力貴族令息を複数侍らかせることとなり、ユリア以外の婚約者候補と男爵令嬢の揉める事が日常茶飯事に。ユリアは遠くからボーッとそれを眺めながら〘 いつになったら婚約者候補から外してくれるのかな? 〙と思っていた。そんなユリアが失敗する話。 ※王子は曾祖母コンです。 ※ユリアは悪役令嬢ではありません。 ※タグを少し修正しました。 初めての投稿なのでゆる〜く読んでください。ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください( *・ω・)*_ _))ペコリン

侯爵令嬢はざまぁ展開より溺愛ルートを選びたい

花月
恋愛
内気なソフィア=ドレスデン侯爵令嬢の婚約者は美貌のナイジェル=エヴァンス公爵閣下だったが、王宮の中庭で美しいセリーヌ嬢を抱きしめているところに遭遇してしまう。 ナイジェル様から婚約破棄を告げられた瞬間、大聖堂の鐘の音と共に身体に異変が――。 あら?目の前にいるのはわたし…?「お前は誰だ!?」叫んだわたしの姿の中身は一体…? ま、まさかのナイジェル様?何故こんな展開になってしまったの?? そして婚約破棄はどうなるの??? ほんの数時間の魔法――一夜だけの入れ替わりに色々詰め込んだ、ちぐはぐラブコメ。

あなたを忘れる魔法があれば

美緒
恋愛
乙女ゲームの攻略対象の婚約者として転生した私、ディアナ・クリストハルト。 ただ、ゲームの舞台は他国の為、ゲームには婚約者がいるという事でしか登場しない名前のないモブ。 私は、ゲームの強制力により、好きになった方を奪われるしかないのでしょうか――? これは、「あなたを忘れる魔法があれば」をテーマに書いてみたものです――が、何か違うような?? R15、残酷描写ありは保険。乙女ゲーム要素も空気に近いです。 ※小説家になろう、カクヨムにも掲載してます

突然決められた婚約者は人気者だそうです。押し付けられたに違いないので断ってもらおうと思います。

橘ハルシ
恋愛
 ごくごく普通の伯爵令嬢リーディアに、突然、降って湧いた婚約話。相手は、騎士団長の叔父の部下。侍女に聞くと、どうやら社交界で超人気の男性らしい。こんな釣り合わない相手、絶対に叔父が権力を使って、無理強いしたに違いない!  リーディアは相手に遠慮なく断ってくれるよう頼みに騎士団へ乗り込むが、両親も叔父も相手のことを教えてくれなかったため、全く知らない相手を一人で探す羽目になる。  怪しい変装をして、騎士団内をうろついていたリーディアは一人の青年と出会い、そのまま一緒に婚約者候補を探すことに。  しかしその青年といるうちに、リーディアは彼に好意を抱いてしまう。 全21話(本編20話+番外編1話)です。