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第2章
決意
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結局、ブランもサイードの側近候補からおりると宣言した。
私はそう言ったブランに、リティカを任せると、再びサイードの目の前に立った。
私は、サイードの婚約者から解き放たれたいと思っていた。
だから、関わろうとしなかったし、サイードがヒロインとどれだけ仲良くしようと何も言わなかった。
だけど、私のことを友人だと言ってくれたリティカやセディア、ラーナを傷つけることは許せない。
「第2王子殿下。何故、女性に手をあげたりなさったのですか?」
「そ・・・れは、キャンディが泣いていて・・・」
「それほどまでに、その方のことがお好きなら、何故私と婚約関係を続けたままなのですか?」
確たる不貞の証拠を突きつけて、絶対に婚約解消をするつもりだった。
だから、サイードがヒロインと何をしていても何も言わなかったし、第1王子たちからも解消を回避させられないように、逃げて来た。
だけど、もういい。
攻略対象の婚約者たちが傷つけられるくらいなら、私が今この場で婚約破棄を告げてやる!
決意した私の言葉を遮ったのは、意外な人物だった。
「あっ、あのっ、ご、ごめんなさい。本当に私、植物に足を掴まれたと思ったんです!だから、怖くて泣いてしまって・・・そのっ!お、王子様と親しくなろうとか、そう言うんじゃないんですっ!」
「キャンディ?」
突然、支えていた腕から離れていくヒロインに、サイードが困惑したような声を出している。
それはそうだろう。
サイードは完全にヒロインに陥落されている。それなのに、ここに来て離れようとする?
もしかしてこれで、私を責めさせようとしているの?私が2人の関係を常に隠れて責めてたとか言うつもり?
「キャンディさん・・・でしたわね?1つだけ言わせていただくわ」
「は、はい」
「ゔ、ヴィヴィ。キャンディに何を・・・」
「王子様という言い方は敬称が正しくないですわ。殿下とお呼びするべきでしてよ」
私がそう言うと、ヒロインと・・・何故かサイードやブランまで安心したように息を吐いた。
いや、人が何言うと思ってたのよ。別に何も酷いこと言ったりしないわよ。
何故なら、私はヒロインの目的を知ってから、婚約解消することにしたのだ。
このタイミングで口を開いたヒロイン。何か狙いがあるのかもしれない。
私は、友人たちもだけど、自分自身も断罪されるつもりはない。
だから、今ではないと判断したのだ。
それに。
ヒロインの言うイベントは、彼女がリティカに無実の罪を着せようとしているのではなく、確かに起きている。
ヒロインの右の足首には、魔力の残滓が残っていた。
私はそう言ったブランに、リティカを任せると、再びサイードの目の前に立った。
私は、サイードの婚約者から解き放たれたいと思っていた。
だから、関わろうとしなかったし、サイードがヒロインとどれだけ仲良くしようと何も言わなかった。
だけど、私のことを友人だと言ってくれたリティカやセディア、ラーナを傷つけることは許せない。
「第2王子殿下。何故、女性に手をあげたりなさったのですか?」
「そ・・・れは、キャンディが泣いていて・・・」
「それほどまでに、その方のことがお好きなら、何故私と婚約関係を続けたままなのですか?」
確たる不貞の証拠を突きつけて、絶対に婚約解消をするつもりだった。
だから、サイードがヒロインと何をしていても何も言わなかったし、第1王子たちからも解消を回避させられないように、逃げて来た。
だけど、もういい。
攻略対象の婚約者たちが傷つけられるくらいなら、私が今この場で婚約破棄を告げてやる!
決意した私の言葉を遮ったのは、意外な人物だった。
「あっ、あのっ、ご、ごめんなさい。本当に私、植物に足を掴まれたと思ったんです!だから、怖くて泣いてしまって・・・そのっ!お、王子様と親しくなろうとか、そう言うんじゃないんですっ!」
「キャンディ?」
突然、支えていた腕から離れていくヒロインに、サイードが困惑したような声を出している。
それはそうだろう。
サイードは完全にヒロインに陥落されている。それなのに、ここに来て離れようとする?
もしかしてこれで、私を責めさせようとしているの?私が2人の関係を常に隠れて責めてたとか言うつもり?
「キャンディさん・・・でしたわね?1つだけ言わせていただくわ」
「は、はい」
「ゔ、ヴィヴィ。キャンディに何を・・・」
「王子様という言い方は敬称が正しくないですわ。殿下とお呼びするべきでしてよ」
私がそう言うと、ヒロインと・・・何故かサイードやブランまで安心したように息を吐いた。
いや、人が何言うと思ってたのよ。別に何も酷いこと言ったりしないわよ。
何故なら、私はヒロインの目的を知ってから、婚約解消することにしたのだ。
このタイミングで口を開いたヒロイン。何か狙いがあるのかもしれない。
私は、友人たちもだけど、自分自身も断罪されるつもりはない。
だから、今ではないと判断したのだ。
それに。
ヒロインの言うイベントは、彼女がリティカに無実の罪を着せようとしているのではなく、確かに起きている。
ヒロインの右の足首には、魔力の残滓が残っていた。
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