婚約破棄を望むなら〜私の愛した人はあなたじゃありません〜

みおな

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第3章

理解はしたけれど

「元々、ハルトナイツは18歳までには婚約者を作らないといけなかったみたいよ。だけど、彼は自国の貴族の令嬢との政略結婚を良しとしなかった。そんな時に、弟が優良物件であるヴィヴィと婚約解消したものだから、それならばとオススメしたみたい」

「優良物件って」

「実際そうでしょ。顔良し、頭良し、家柄良し。年齢的にも問題はなし。サイラス様としては、そんなヴィヴィを国外には出したくなかったみたいだけど、自国の貴族にもヴィヴィにつり合う相手がいない。それなら、友人であるハルトナイツに勧めて、レンブラント皇国と懇意になるのもアリだと考えたみたいよ」

 なるほど。
つまりは、外交の駒として使われたということか。

 確かに、ヴィヴィ・ヴァレリアは公爵家の娘だ。
 成績もトップクラスだし、魔力も多い。見た目だって、15歳とは思えないナイスバディを持っていて、顔も美人である。
 年齢も、ハルトナイツの2歳年下だから、不釣り合いということもないし、優良物件と言えるだろう。

 理解はした。
納得するかどうかは別問題として、ハルトナイツが留学して来た意味は理解した。

「もう婚約者を決めなきゃならない期限までに時間がないから、私で手を打とうとしてるわけかな」

「は?」

「だって、名前で呼んで欲しいとか、毎日毎日会いにくるし。別に、私だって身分とかそういうの理解してるつもりだから、政略結婚の相手として申し込まれれば、拒否しないのに」

「サイード様は拒否ったのに?」

 リアーネのツッコミに首を振る。
私は別にサイードを拒否したわけではない。

「サイードとだって婚約は結んだわよ。ただ、彼がヒロインに傾倒したから、他の女の手垢のついた男を自分に振り向かせようとは思わなかっただけ。それでも、好きだったら、振り向かせようと努力はしたと思うけど」

 政略結婚の相手として婚約しただけで、好きではなかった。
 だから、早々に見限った。ただそれだけだ。

「だから、政略結婚とかを拒否したりはしないわよ。ハルトナイツもはっきりそう言ってくれれば良いのに」

「・・・ね、ヴィヴィ」

「なに?」

「それ、本当に本気で言ってる?」

 本気に決まってるじゃない。
だって、私は高位貴族の娘だ。
 まぁ、お父様もお母様も私の好きな相手と結婚すればいいと言ってくれているし、アベルとアゼルに至っては、結婚なんかしなくていいとすら言っている。

 だけど、自分の立場も理解はしているつもりだから、申し込まれれば婚約し、それが政略的なものでも歩み寄ろうと努力するつもりだ。

「ヴィヴィって、鈍感とか言われたことない?」

「何よ、失礼ね」

 確かに前世では「鈍い」と言われてたけど、意味がわかんないわ。
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