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アメジストの姫君
馬鹿者には鉄槌を《イヴァク視点》
「ビスクランド伯爵、申し訳ありません」
アリスを送ってきた、サードニクス公爵子息が深々と頭を下げる。
何事だ?まさか、アリスに何か怪我など?と思って見るが、アリスは元気そうだし。ま、まさか、可愛いアリスに無体をしたわけじゃないよな?
「セシル様が謝ることないです」
「でも、アリス・・・」
アリスだって?朝迎えにきた時まではアリス嬢と呼んでたくせに、どうして数時間で呼び捨てになってるんだ?
「お父さま、ダートン公爵子息と会いました」
「何?ダートン公爵子息?な、なぜ・・・」
「第1王子殿下に頼んで、貸し切りの薔薇園に侵入してきました。それで、あの・・・」
アリスが言いづらそうにしながら、頭を下げる。
「アリス?」
「お父さま、ごめんなさい。あの屑がうっとうしいから、好きじゃないから婚約を拒否したって言っちゃったの」
「あの屑・・・鬱陶しい・・・好きじゃない・・・」
アリスから出た言葉に絶句する。
隣でサードニクス公爵子息が苦笑いしているのを見て、フーッと息を吐いた。
サードニクス公爵子息から聞いたところ、どうやらアリスが婚約を拒否したことに対して、文句を言われたらしい。
伯爵家風情がと言われたアリスが文句があるならダートン公爵にそう言って見ろと言い放った、ということだ。
言いつけたいなら言ってみろと言った愛娘に、堪えきれず吹き出した。
まだ5歳だからと思っていたが、さすが我がビスクランド伯爵家の娘だ。
強いものに屈したりせず、自分の行く道をキチンと選び取れている。
「お父さま?」
「心配することも謝ることもないよ、アリス。ダートン公爵はそんなに愚かな方ではない。公爵夫人も然りだ。それに、もしも公爵家が何か言ってきても、うちは困らないよ。王家すら敵に回るといったとしても構わない」
まぁ、王家が我がビスクランド伯爵家を敵に回すとは思えないけどね。
フォレスト王国の税収のうち、半分は我が伯爵家関連が納めているのだ。
しかも公共事業の際は寄付もしている。
その我が家を敵に回せばおそらくフォレスト王国は衰退するだろう。
その際を他国に攻められれば属国になる可能性もある。
それを見通せないほど現国王陛下は愚かではない。そして、ダートン公爵もだ。
5歳とはいえ、そんなことも分かっていないのか。
アリスもサードニクス公爵子息もわかっているというのに。
ダートン公爵家の教育不足だな。まぁ、今回このまま収まれば、ペナルティを与えるほどでもないか。
アリスの頭を撫でながら、そう考える。
実際、ダートン公爵は子息をキツく叱ったらしい。
後日、詫びの品と共に訪れたダートン公爵と夫人は、今後2度とこんなことは起こさせないと謝罪していた。
アリスを送ってきた、サードニクス公爵子息が深々と頭を下げる。
何事だ?まさか、アリスに何か怪我など?と思って見るが、アリスは元気そうだし。ま、まさか、可愛いアリスに無体をしたわけじゃないよな?
「セシル様が謝ることないです」
「でも、アリス・・・」
アリスだって?朝迎えにきた時まではアリス嬢と呼んでたくせに、どうして数時間で呼び捨てになってるんだ?
「お父さま、ダートン公爵子息と会いました」
「何?ダートン公爵子息?な、なぜ・・・」
「第1王子殿下に頼んで、貸し切りの薔薇園に侵入してきました。それで、あの・・・」
アリスが言いづらそうにしながら、頭を下げる。
「アリス?」
「お父さま、ごめんなさい。あの屑がうっとうしいから、好きじゃないから婚約を拒否したって言っちゃったの」
「あの屑・・・鬱陶しい・・・好きじゃない・・・」
アリスから出た言葉に絶句する。
隣でサードニクス公爵子息が苦笑いしているのを見て、フーッと息を吐いた。
サードニクス公爵子息から聞いたところ、どうやらアリスが婚約を拒否したことに対して、文句を言われたらしい。
伯爵家風情がと言われたアリスが文句があるならダートン公爵にそう言って見ろと言い放った、ということだ。
言いつけたいなら言ってみろと言った愛娘に、堪えきれず吹き出した。
まだ5歳だからと思っていたが、さすが我がビスクランド伯爵家の娘だ。
強いものに屈したりせず、自分の行く道をキチンと選び取れている。
「お父さま?」
「心配することも謝ることもないよ、アリス。ダートン公爵はそんなに愚かな方ではない。公爵夫人も然りだ。それに、もしも公爵家が何か言ってきても、うちは困らないよ。王家すら敵に回るといったとしても構わない」
まぁ、王家が我がビスクランド伯爵家を敵に回すとは思えないけどね。
フォレスト王国の税収のうち、半分は我が伯爵家関連が納めているのだ。
しかも公共事業の際は寄付もしている。
その我が家を敵に回せばおそらくフォレスト王国は衰退するだろう。
その際を他国に攻められれば属国になる可能性もある。
それを見通せないほど現国王陛下は愚かではない。そして、ダートン公爵もだ。
5歳とはいえ、そんなことも分かっていないのか。
アリスもサードニクス公爵子息もわかっているというのに。
ダートン公爵家の教育不足だな。まぁ、今回このまま収まれば、ペナルティを与えるほどでもないか。
アリスの頭を撫でながら、そう考える。
実際、ダートン公爵は子息をキツく叱ったらしい。
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