転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな

文字の大きさ
15 / 88
ゲームの舞台の学園へ

ずっと隠していたこと

 悪役令嬢っぽく、サイドの髪を縦ロールにしようか迷っているアリス・ビスクランド11歳です。

 来月には、乙女ゲームの舞台である魔法学園に入学することになっています。

 フォレスト王国の国立の魔法学園には、11歳から15歳までの貴族の子息令嬢が通います。

 何故、貴族かというと、この世界では貴族には魔力があり、平民には魔力がないからです。

 あの5歳の時から、元婚約者とは会っていませんが、この学園に入学すると顔を合わせることになると思います。

 セシル様と婚約して6年経ちました。
おかげさまで、何も問題なく仲良くできていると思います。

 今日もサードニクス公爵家でお茶会をしています。

「今日も可愛いね、アリス」

「ありがとうございます」

 ガゼボで向かい合って座ってお茶をいただきます。いつも通り何もなく終わるはずだったお茶会は、しばらくしてから発せられたセシル様の言葉により、空気は固まりました。

「アリスはずっと何か考えてるね」

「え?」

 唐突にかけられた言葉に、セシル様を見上げると、ジッと真っ直ぐに見つめられていました。
 その真っ直ぐな視線に、目を逸らしてしまいます。

「出会った頃からずっと何か思いつめてるよね。僕には話せないこと?」

 セシル様は、人の感情に機敏な方です。本当に初めて会った時から気付かれていたのかもしれません。

 だけど、話せません。だって、私には前世の記憶があって、アリス・ビスクランド本人も、ダートン公爵令息に婚約破棄されて処刑されるんですなんて。

「話して欲しい。アリスのことが好きなんだ。君の力になりたい」

「セシル・・・様」

 手をぎゅっと握られます。辛そうな声に顔を上げると、切なそうな瞳が揺れていました。
 どうしてそんな悲しそうな顔をするんですか。

 私が・・・私がそんな顔をさせているのですか?
 私が、あの元婚約者のことにこだわっていたから?いよいよ乙女ゲームの舞台の学園に通うことを、不安に思っていたから?

 だけど、そんなことを言ったら、私のことを嫌いになってしまわないですか?

「私を嫌いになってしまわないですか?」

「絶対ならない」

 なら、話してもいいでしょうか。
例えそれが今だけの言葉でも、セシル様が否定してくれるなら・・・

「わかりました。お話します」


 
感想 61

あなたにおすすめの小説

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。 ※不定期更新

婚約破棄に、承知いたしました。と返したら爆笑されました。

パリパリかぷちーの
恋愛
公爵令嬢カルルは、ある夜会で王太子ジェラールから婚約破棄を言い渡される。しかし、カルルは泣くどころか、これまで立て替えていた経費や労働対価の「莫大な請求書」をその場で叩きつけた。

不器量令嬢は、婚約破棄の断罪が面倒くさい

あんど もあ
ファンタジー
不器量なマルグリットは、婚約者の美しい第一王子からずっと容姿を貶められる日々。とうとう王立学園の卒業パーティーで王子に婚約破棄を宣言され、「王子から解放される! それいいかも!」となったが、続く断罪が面倒くさくて他の人に丸投げする事にする。

もう何も奪わせない。私が悪役令嬢になったとしても。

パリパリかぷちーの
恋愛
侯爵令嬢エレノアは、長年の婚約者であった第一王子エドワードから、公衆の面前で突然婚約破棄を言い渡される。エドワードが選んだのは、エレノアが妹のように可愛がっていた隣国の王女リリアンだった。 全てを失い絶望したエレノアは、この婚約破棄によって実家であるヴァルガス侯爵家までもが王家から冷遇され、窮地に立たされたことを知る。

どうしてあなたが後悔するのですか?~私はあなたを覚えていませんから~

クロユキ
恋愛
公爵家の家系に生まれたジェシカは一人娘でもあり我が儘に育ちなんでも思い通りに成らないと気がすまない性格だがそんな彼女をイヤだと言う者は居なかった。彼氏を作るにも慎重に選び一人の男性に目を向けた。 同じ公爵家の男性グレスには婚約を約束をした伯爵家の娘シャーロットがいた。 ジェシカはグレスに強制にシャーロットと婚約破棄を言うがしっこいと追い返されてしまう毎日、それでも諦めないジェシカは貴族で集まった披露宴でもグレスに迫りベランダに出ていたグレスとシャーロットを見つけ寄り添う二人を引き離そうとグレスの手を握った時グレスは手を払い退けジェシカは体ごと手摺をすり抜け落下した… 誤字脱字がありますが気にしないと言っていただけたら幸いです…更新は不定期ですがよろしくお願いします。

【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!? バッドエンドだらけの悪役令嬢。 しかし、 「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」 そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。 運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語! ※完結済です。 ※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///) ※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。 《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》

婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。

風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。 ※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。

[完結]不実な婚約者に「あんたなんか大っ嫌いだわ」と叫んだら隣国の公爵令息に溺愛されました

masato
恋愛
アリーチェ・エストリアはエスト王国の筆頭伯爵家の嫡女である。 エストリア家は、建国に携わった五家の一つで、エストの名を冠する名家である。 エストの名を冠する五家は、公爵家、侯爵家、伯爵家、子爵家、男爵家に別れ、それぞれの爵位の家々を束ねる筆頭とされていた。 それ故に、エストの名を冠する五家は、爵位の壁を越える特別な家門とされていた。 エストリア家には姉妹しかおらず、長女であるアリーチェは幼い頃から跡取りとして厳しく教育を受けて来た。 妹のキャサリンは母似の器量良しで可愛がられていたにも関わらず。 そんな折、侯爵家の次男デヴィッドからの婿養子への打診が来る。 父はアリーチェではなくデヴィッドに爵位を継がせると言い出した。 釈然としないながらもデヴィッドに歩み寄ろうとするアリーチェだったが、デヴィッドの態度は最悪。 その内、デヴィッドとキャサリンの恋の噂が立ち始め、何故かアリーチェは2人の仲を邪魔する悪役にされていた。 学園内で嫌がらせを受ける日々の中、隣国からの留学生リディアムと出会った事で、 アリーチェは家と国を捨てて、隣国で新しい人生を送ることを決める。