転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな

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ゲームの舞台の学園へ

愚行の果てに《プリシア視点》

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 サードニクス様の後ろ、教室の入口付近で少し驚いたように、だけど憎々しげにアリス様を睨みつけるクライブ様。

 やはり、あの方が何かしようとしたのね。

 あの方は排除しなくてはいけない。
同じ転生者だからと思っていたけど、アリス様に害をなそうとするなんて、許せない。

 クライブ様は、何も見えていない。

 アリス・ビスクランド様は『最後の恋をあなたと』という乙女ゲームの悪役令嬢だけど、目の前のアリス様は悪役令嬢なんかじゃない。

 大体、婚約者がいるのにヒロインにうつつを抜かしている攻略対象がおかしいと、ずっと思ってた。

 ゲーム上、悪役令嬢と呼ばれていたけど、婚約者であるアリス様のしたことは正当なことなのに。

 馴れ馴れしく婚約者の名前を呼ぶヒロインに、アリス様は注意する。「相手の許可なくお名前を呼ぶものではありません」

 貴族の常識。
婚約者や家族以外が、相手の許可も取らずに勝手に名前を呼ぶのはタブー。

 婚約者のいる男性に、気安く触れたり話しかけたりするヒロインに、アリス様は注意する。「婚約者のいる殿方に、触れたり仲良く2人きりで会ったりするものではありません」

 そんなの、現世でもダメだと思う。
婚約者の気持ちを考えたら、そんなことできるわけない。

 他にも、身分の上の者に勝手に話しかけてはいけないとか、アリス様は貴族としての在り方をヒロインに説いていただけ。

 それなのに攻略対象であるダートン子息たちは、アリス様のことを心の醜い、酷い女だと罵り、挙句に婚約破棄をして冤罪で処刑した。

 大人しくて、婚約者に反論ひとつしないアリス様が、ヒロインを虐めた?そんなことあるわけないじゃない。

 アリス様は、目の前で行われるヒロインの誤った行動に、仕方なく注意していただけなのに。

 だから私は、ダートン子息も第1王子殿下も、騎士団長の子息も、魔法省長官の子息も嫌い。
 誰ひとりアリス様を助けようとしなかったから。

 セシル・サードニクス様は、アリス様が断罪される時、学園にはいらっしゃらなかった。
 確か、エルンスト皇子と一緒に公爵領に行っていたのよね。

 これだけゲームとは違ってきてるのに、どうしてクライブ様はこの世界が乙女ゲームだと思うのかしら?

 とにかく、クライブ様はどうにかしなきゃ。こういうことは、サードニクス様に言えば、絶対辛辣な報復を考えるわよね。
 あの方は、アリス様を溺愛なさっているから。

 本当に、アリス様を悲しませたりしなきゃ、そのまま放っておいてあげたのに。
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