悪役令嬢はヒロイン(♂)に攻略されてます

みおな

文字の大きさ
31 / 37

私が悪役令嬢だと?

しおりを挟む
 再び、学園生活が始まった。

 もちろんクリストファー殿下もクリス様として、女装姿で通学されている。

 結局、同郷ということもあり、陛下のお願いを退けることが出来なかった。

 だってお詫びにと、陛下が王都中の有名店のお菓子屋への優先券をくれたのだもの。

 アレは私がお菓子好きだとバレてるわ。誰がバラしたのかしら。クリストファー殿下?イザベリーナ?

 商品でなく優先券にしたのは、一度には食べられる限度があるからね。

 不満も、イライラも、あのお菓子券の前では無力よ。
 本当に普通に、二時間とか並ばなきゃ入れない店もあるんだから。

「エリザベート様、お昼をご一緒しませんか?お弁当を持参しましたの」

 クリス様に声をかけられ、教室の入口に視線を移すと、レディアン様が会釈している。

 レディアン様はクリス様の護衛として、学園にとして赴任しているらしい。

 見覚えがなかったはずで、今まではちゃんと化粧もして髪型も違い、眼鏡までかけていたそうだ。

 しかも私が選択している授業は受け持っていなかったそうなので、ほぼほぼ顔を合わせたことがなかったらしい。

 まぁ、それは良いとして、どうしてがお弁当持ってを迎えに来ているのかしら。

 みんなの注目を浴びてるんだけど。

 え?おかしいって思わないの?
めちゃくちゃ目立ってるんだけど。

「どうしてレディアンがお弁当持って迎えに来ているんですか?」

「どうかしましたか?クライスラーさん。お昼休みが終わってしまいますよ。さぁ、参りましょう」

「・・・どうして話が通じないのかしら」

 いや、別にレディアン様とクリス様がご一緒にご飯食べようと、お弁当を持参しようと、かまわないのよ。

 それに私を巻き込まないでいてくれたら。

「エリザベート様?」

「中庭でいいですか?」

 とりあえず、早くこの場から立ち去りたいわ。

 私はため息をこらえて、教室から足早に出た。

 背後でヒソヒソと交わされる会話から逃げるように。

 中庭に着くと、周囲に誰もいないのを確認してから、私はクリス様とレディアン様に向き返った。

「いい加減にして下さい!」

「エリザベート様?」

「何を怒ってらっしゃるんですか?お腹が空かれてます?」

「違います!毎回毎回、私を巻き込まないで下さい!確かにクリス様のことは陛下に頼まれましたけど、お昼休みまで私が一緒にいなくても、レディアン様とご一緒すればいいでしょう?知ってますか?私が何と言われているか。クリス様を手下か取り巻きのように扱っていると言われてるんですよ?悪役令嬢ですって!ホントいい加減にして欲しいです!何のためにアーロン殿下と婚約を解消したと思ってるんですか!」

 
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

王子の逆鱗に触れ消された女の話~執着王子が見せた異常の片鱗~

犬の下僕
恋愛
美貌の王子様に一目惚れしたとある公爵令嬢が、王子の妃の座を夢見て破滅してしまうお話です。

ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
ヒロインがいない。 もう一度言おう。ヒロインがいない!! 乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。 ※ざまぁ展開あり

ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない

魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。 そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。 ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。 イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。 ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。 いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。 離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。 「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」 予想外の溺愛が始まってしまう! (世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!

彼女が高級娼婦と呼ばれる理由~元悪役令嬢の戦慄の日々~

プラネットプラント
恋愛
婚約者である王子の恋人をいじめたと婚約破棄され、実家から縁を切られたライラは娼館で暮らすことになる。だが、訪れる人々のせいでライラは怯えていた。 ※完結済。

悪役令嬢だとわかったので身を引こうとしたところ、何故か溺愛されました。

香取鞠里
恋愛
公爵令嬢のマリエッタは、皇太子妃候補として育てられてきた。 皇太子殿下との仲はまずまずだったが、ある日、伝説の女神として現れたサクラに皇太子妃の座を奪われてしまう。 さらには、サクラの陰謀により、マリエッタは反逆罪により国外追放されて、のたれ死んでしまう。 しかし、死んだと思っていたのに、気づけばサクラが現れる二年前の16歳のある日の朝に戻っていた。 それは避けなければと別の行き方を探るが、なぜか殿下に一度目の人生の時以上に溺愛されてしまい……!?

乙女ゲームのヒロインに転生したのに、ストーリーが始まる前になぜかウチの従者が全部終わらせてたんですが

侑子
恋愛
 十歳の時、自分が乙女ゲームのヒロインに転生していたと気づいたアリス。幼なじみで従者のジェイドと準備をしながら、ハッピーエンドを目指してゲームスタートの魔法学園入学までの日々を過ごす。  しかし、いざ入学してみれば、攻略対象たちはなぜか皆他の令嬢たちとラブラブで、アリスの入る隙間はこれっぽっちもない。 「どうして!? 一体どうしてなの~!?」  いつの間にか従者に外堀を埋められ、乙女ゲームが始まらないようにされていたヒロインのお話。

私は《悪役令嬢》の役を降りさせて頂きます

・めぐめぐ・
恋愛
公爵令嬢であるアンティローゼは、婚約者エリオットの想い人であるルシア伯爵令嬢に嫌がらせをしていたことが原因で婚約破棄され、彼に突き飛ばされた拍子に頭をぶつけて死んでしまった。 気が付くと闇の世界にいた。 そこで彼女は、不思議な男の声によってこの世界の真実を知る。 この世界が恋愛小説であり《読者》という存在の影響下にあることを。 そしてアンティローゼが《悪役令嬢》であり、彼女が《悪役令嬢》である限り、断罪され死ぬ運命から逃れることができないことを―― 全てを知った彼女は決意した。 「……もう、あなたたちの思惑には乗らない。私は、《悪役令嬢》の役を降りさせて頂くわ」 ※全12話 約15,000字。完結してるのでエタりません♪ ※よくある悪役令嬢設定です。 ※頭空っぽにして読んでね! ※ご都合主義です。 ※息抜きと勢いで書いた作品なので、生暖かく見守って頂けると嬉しいです(笑)

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

処理中です...