はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第四十七話

「ドロシー・クレメンタイン王女殿下。貴女との婚約は、貴女の不貞を理由に解消させていただく。このような真似をする女性を王太子妃にするわけにはいかない。托卵などされてはたまらない。これはすでに決定事項だ」

 冷ややかなアルバート様の声が、シン!とした学園ホールに響きます。

「ア・・・アルバート様・・・」

 縋るようにアルバート様に手を伸ばすドロシー王女殿下ですが、その手がアルバート様に届くことはありません。

「我々の婚約は絶対に解消する。クレメンタイン王国国王陛下も、慰謝料を増やしたくないなら大人しく従うだろう」

「わっ、わたくしたちの婚約は、国と国を繋ぐための・・・」

「ああ、その通りだ。その大切な国の後継の婚約者に、貴女のような女性を据えることは出来ない。僕が王女なら、クシュリナ王国王族の血を引く子供を授かれるが、母になる者が托卵の可能性をカケラでも持ちかねないなど、危険極まりない。そんな選択をするくらいなら、クレメンタイン王国と縁を結ぶ必要はない」

 アルバート様のおっしゃる通りです。

 貴族、特に高位貴族や王族が、妻に結婚まで生娘であることを求めるのも、そのためです。

 生まれた子供が両親どちらにも似ていない場合は、離縁される場合もあると聞きます。

 もちろん、絶対にそうなるわけではありませんが。

 ただ、アルバート様にお聞きしたところ、クシュリナ王国の王族は必ず、子供に王家の色が継がれるために、王家に嫁ぐ者の処女性は絶対だそうです。

 婚姻後も、護衛という名の王家の影が付くという噂です。

 王家に限ったことではなく、自分の子供が自分以外の男の子供など、許せる方は少ないのではないでしょうか。

 呆然と立ち尽くすドロシー王女殿下と、床に崩れ落ちたままのイーサン様。

 そして、この場で声を発することもできない学友の皆様。

 これ、誰が収拾するのかしら?

 パン!パン!パン!

 そんなことを思っていると、手を打つ音が響き渡りました。

「よろしいですかな?クシュリナ王国王太子殿下」

「ゼクト学園長・・・いや、王弟殿下。時と場所を与えていただき、ありがとうございました」

 アルバート様が王弟殿下に、綺麗な礼を取りました。

 王弟殿下、学園長が幕引きをなさるのね。

 この場に学生ばかりだからと思っておりましたけど、よく考えればこの断罪の場に大人がいないわけがなかったですわね。

 残念ながら私たちは、まだ学生。
イーサン様に婚約の解消は告げましたけど、それを成せるのはブレンディ侯爵様と我がお父様ですもの。
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