はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第六十話

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「はい、今日はここまでにいたしましょう」

 私は現在、クレメンタイン王国でクシュリナ王国王太子妃教育を受けております。

 申し訳ないことですけど、クシュリナ王国から、王妃様を教育された夫人がわざわざ来て下さっていますの。

 学園を卒業したら、残りの王太子妃教育はクシュリナ王国の王宮に滞在して行われることになっています。

「ありがとうございました」

「エリザベス様はとても優秀でいらっしゃるから、こちらでお教えすることはほとんどありませんわ。あとは、クシュリナ王国に移ってから王太子妃としての最終教育になりますわね。王家の秘匿事項ですから、それを受ければ婚約が解消される際は、幽閉か毒杯になります。そのお覚悟を持ってお受けくださいませね」

「はい」

 どこの王家もですけど、大なり小なりの王家の秘密があります。

 それを他国や貴族家に漏らされたりするのを防ぐために、婚約の解消や破棄が行われると幽閉されたり、最悪毒杯を賜ることになります。

 それは王子や王女でも同じで、臣下に下る者や他国に嫁ぐ王女などには知らされず、国王の座を継ぐ王太子にのみ行われる教育に含まれます。

 私にクシュリナ王国の王太子妃教育を行って下さっている、前セファン侯爵夫人は、綺麗な銀髪の、とても凛とした雰囲気のご婦人です。

 王妃殿下、つまりアルバート様のお母様の王太子妃教育、王妃教育もされた方で、王太后様の侍女を務められた方だそうです。

「わざわざ、クレメンタイン王国まで来て下さり、ありがとうございます。またお手を煩わせて申し訳ございません」

 ミリアにお茶を淹れてもらい、改めてお礼と謝罪をいたしました。

 普通は、私がクシュリナ王国に行って教えていただくのが筋です。

 ご年配というわけではありませんが、ご婦人に家族と離れてわざわざ来ていただくのは申し訳ないことです。

 ですが、前侯爵夫人のアウラ・セファン様は上品に微笑まれました。

「面倒事は少なめに。そうお考えになることは間違いではありませんわ。わたくしは元々が侯爵家の娘でしたから、王太后様の侍女を務めた時も、王妃様の教育を務めた時も、表立って文句を言ってくるような者はおりませんでしたけど、エリザベス様はご身分的には伯爵令嬢。つまらぬことを言ってくる者もおりましょう。たとえそれを跳ね除けることが正しいことでも、国に要らぬ波風を立てることになります。王太子妃になられてから掌握なさればよろしいと思われますわ」

 王太子妃になってから、私に問題がないことを知らしめればいいのです。

 私が他国の令嬢であることも、伯爵令嬢であることも事実。

 納得させるには、納得できる姿を見せるしかありませんもの。
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