はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第73.5話〜カリスタ伯爵夫人視点〜

 ふふっ。ふふふふふ。

 バルトフェルド帝国って、馬鹿なのかしら?

 そう言えば、皇帝陛下からして力一辺倒の馬鹿でしたわね。

 やっと。

 やっと、好きな人と婚姻出来た我が娘エリザベスの夫に求婚ですって?

 しかも、エリザベスのことをと言ったらしいですわね。

 どうして馬鹿は、同じことしか言えないのかしらね。

 もう少しひねった台詞を言ったなら、少しくらい手加減してさしあげましたのに。

「旦那様、よろしいですわね?」

「アナスタシア・・・君わざわざ出なくても、バルトフェルド帝国にも伝手はあるよ。たかが商人と侮っているのかもしれないけど、その商人のおかげで生活できていることを思い知らせてやる」

「なら、そちらお願いしますわ」

 わたくしのことをとおっしゃってくださる方は、多くいらっしゃいます。

 もちろん、不貞のお誘いなどではありませんわ。

 皆様、素敵な奥様を迎えて、ご家族と仲良くされていますし、わたくしも奥様方と交流していますもの。

 そのわたくしのお願いなら、奥様方もお力を貸してくださると思いますわ。

 幸いにも、貴族として力を持っていらっしゃる方が多いですし。

 わたくしの大切な大切なエリザベスを、傷つけて何事もなく済むと思われては困りますわ。

 確かに、エリザベスは伯爵家の娘。
ですが、爵位だけでその為人が図れるわけではありません。

 実際に、伯爵令息であった旦那様はこれほどまでに素敵で優れた方ですわ。

 他国の、しかも婚姻した後の王太子に求婚してくるような厚顔無恥の公爵令嬢に、わたくしたちの大切なエリザベスが劣るわけがありません。

 それに、エリザベスはあの王太子殿下がずっとずっと想い続けた相手。

 人の気持ちは変わるものと言いますけど、殿下に限ってはあり得ませんわ。

 もし。

 もしも、他の方を見染めたとしても、エリザベスが望まない限り離縁などなさらないでしょう。

 殿下も、そしてエリザベスも、良くも悪くも正しく貴族なのです。

 政略結婚を受け入れる、潔さを持っています。

 だからこそ、自分の気持ちを押し通したりせず、王太子王太子妃としての責務を全うするでしょう。

 さて。

 商人たちの方は旦那様が動いてくださるそうですから、わたくしもご友人の皆様にお願いするといたしましょう。

 一度、陛下にも確認しておいた方が良さそうですわね。

 
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