はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第七十八話

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 日々が穏やかに過ぎていきます。

 本来は、こういうものですよね。
私の今までがおかしかったのですわ。

 婚約者を蔑ろにして会おうともしない婚約者イーサン様

 他人の婚約者を常にそばに置き、他国の王族の婚約者であるということを理解していない王女殿下。

 他国の婚姻している王族に、求婚する公爵令嬢。

 非常識の塊ですわね。

 そうそう。
あの、アルバート様と想い合っていると学園でおっしゃったという侯爵令嬢様は、恩赦を与えられて、修道院から侯爵であるお父上に引き取られました。

 侯爵様は一年のうちに引き継ぎを終え、ご子息に爵位を譲られて領地にご令嬢と共に向かわれたそうです。

 とても反省されていたそうなので、領地で穏やかに暮らすことができればと思います。

 変化といえば、ジェレミーの側近であるラリー・セルコム様に婚約者ができました。

 カリスタ伯爵家に仕える侍女の一人で、子爵家の次女ですわ。

 私の侍女のミリアと仲良くしていた子で、私たちの二歳年下です。

 明るくて裏表のない、素直な子だとミリアが言っていました。

 家柄も釣り合いますから、問題なく婚約したそうです。

 ジェレミーの方は、まだ探している状態だそうですわ。

 まぁ急ぐ必要はありませんから、ゆっくりと本当に惹かれ合うお相手を探せば良いと思います。

 あの子はカリスタ伯爵家を継ぐのですから、それに相応しい相手と出会えればと思いますわ。

 クレメンタイン王国の王太子妃殿下が出産されれば、第二王子殿下とダイアナ様の婚姻です。

 お祝い事が続きますわね。

 お母様からのお手紙を読み終えると、セイラが戻って来ました。

 アルバート様のところへ行っていましたの。

 執務室にいる時は、扉の前に護衛もおりますし、部屋にはミリアもおります。

 そうそう。
ミリアにも、先日春が訪れましたの。

 クシュリナ王国の王宮騎士団の副団長の方と、ちょっといい感じなのですわ。

 私が何か言って、拗れてはいけませんから、温かく見守っているのですけど。

 セイラとセインには、まだお相手がいないようです。

 あの双子は仲が良すぎますし、お互い以上の相手を求めているようですから、中々お相手になる方に厳しいみたいなのです。

 それに二人とも、どうにも自分のことに関しては自信がないみたいで。

 セイラはとても美人で大人っぽいですし、セインはとてもかっこいいし強いという噂ですわ。

 どこに自信が持てないのか、私には全く分かりませんが、別に急がなくても出会いは意外とすぐ近くにあるかもしれませんものね。

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