はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第九十五話

「まぁ!そうなのね」

 セイラが、ダイアナ様たちに呪いをかけたご令嬢のことを話してくれました。

 顔全体が火傷をした後のように爛れ、どんなお医者様に診ていただいても、どんなお薬を塗っても治らないのだそう。

 彼女は、同じ子爵家のご令息と婚約していたそうです。

 幼馴染で、彼女はそのご令息のことをとても慕っていて、彼女側から望んでの婚約だったのだそうです。

 呪い返しで顔が爛れた時も、最初は何か肌に良くないものを摂取したのだと、子爵家に仕えていた侍女たちが疑われたのだそうです。

 ですが呪い返しで現れた爛れは、お医者様のお薬では治らず、原因すら分からぬままでした。

 婚約者の方もとても心配して、でも愛しい婚約者に爛れた顔など見せたくはなく、彼女はずっと部屋に閉じこもっていました。

 魔法師の方は、その婚約者に接触したそうです。

「あの娘の顔の爛れは、呪い返しによるもの。あの娘はとある高貴な方々を呪った。護るために我々が作った魔道具が作動し、呪いが呪いをかけた者に跳ね返った結果だ。信じる信じないは自由だが、これは罪もない相手を呪った罰だ。顔の爛れがいつ治るのかは、罰の大きさによる。軽度な呪いならしばらくすれば治るだろう」

「呪い・・・?彼女は一体誰を・・・いや、それよりも何故そんなことを」

「名を明かすつもりはない。ただ高貴な方々だ。理由も本人に聞くといい。我々は調査はしているが、あくまでも元凶が何かということだけだ。真実は本人にしか分からない。ただ、これだけは言える。あの娘のしたことは決して許されないことだ。どんな理由があろうと、決して許されない、許してはならないことだ」

 魔法師の方の言葉に、婚約者の子爵令息は彼女の部屋の扉越しに聞いたそうですが、彼女は「呪ってなどいない」と否定したそうです。

 ですが、彼女の母親が娘がドロシー王女殿下に心酔していたこと。

 ドロシー王女殿下を大切にしない王子殿下二人に対して、不敬な発言をしていたことを思い出し、それを婚約者の令息に伝えました。

 そのご令息は優秀な方なのでしょう。

 魔法師の方の言った高貴な方々というのが、お子を喪された王太子妃殿下、ずっと婚約者のまま中々婚姻なさらない第二王子殿下のことではないかと予想されたそうです。

 そして正直に言わなければ婚約を解消すると最愛の婚約者に言われたことで、彼女は呪いをかけたことを認めました。

 呪いに関することは、どうやらドロシー王女殿下が持っていた本から知識を得たそうです。
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