転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな

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モブ、驚く。婚約者は攻略対象が嫌い?

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「あら、カイル。何してるの?」

「エリーゼ。お前の婚約者があまりに馬鹿で、呆れてたんだ」

 カイルの隣に並ぶエリーゼは、2卵生のはずなのに、その容姿はカイルによく似ていた。

 そして、オリバーを見ない。
カイルの隣に立ち、私とカレリアを見てにっこりと微笑むのに、婚約者であるオリバーを見ない。

「あら?今更なにを言ってるの?」

「エリーゼ様。エリーゼ様のご婚約者であるラトビア様は、私の大切なご友人であるアイル・ローラン様を侮辱されたのです。事実無根なことで責めたて、王太子殿下も否定されたというのに、それを認めないとおっしゃって!」

 カレリアがエリーゼに訴えている。
同じ侯爵家のご令嬢ということで、顔見知りなのかな?名前呼びをしている。

 しまった。
私は伯爵令嬢の上に、初めて会うというのに、お名前で、しかも呼び捨てにしてしまった!

「あ、あ、あの・・・」

 本来なら私からお声をかけることも、許されないのだ。
 この学園は、貴族世界の縮小図。
身分の下の者が上の者の許可なく声をかけることは、許されない。

 イレーヌやカレリアと親しくしているからといって、失敗してしまった。

「あら、どうかしまして?」

「も、申し訳ございません。身分もわきまえず、フェルゼン様のお名前をお呼びしてしまいました。本当に申し訳ございません」

「お気になさらないで?むしろ、どうかエリーゼと呼んでくださいな。カイルもフェルゼンですもの。それにイレーヌ様やカレリア様と親しくされているローラン様とお話しして見たかったんですのよ。私もアイル様とお呼びしてもいいでしょうか?」

「もちろんです」

 エリーゼは優しく微笑んでくれる。
私の不敬は許してくれたみたいだ。良かった。

「エリーゼ!お前は婚約者である俺に挨拶もなく・・・ッ?」

「誰に向かって、そんな口聞いてるの?エリーゼは確かに君の婚約者だけど、うちの可愛いエリーゼを《お前》呼ばわり?いいよ?いつでも婚約解消してあげるよ?」

 魔法で具現化したのだろうか?カイルは、手の中に氷の刃を出し、それをオリバーの喉元へと突きつけている。

 エリーゼはその様子を見ても、全くオリバーと目を合わせようともしないし、未だに挨拶すらしようとしない。

 完全にオリバーはいないものとしているみたいだ。

 えーと。
もしかして、仲悪い?
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