転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな

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モブ、危機に晒される?

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「きゃっ!!」

 気がついたら、噴水に突き落とされていた。

 え?なんで?

 この学園には、噴水がある。
ラノベの中で、ヒロインが悪役令嬢に突き落とされる噴水。

 そう。が。
何故、モブの私が突き落とされてるの!?

 それなりに深い噴水で、水を吸った制服が重い。
 それでもなんとか溺れないように、あげた目に映ったのは、オリバーと・・・

 ピンク色の髪と瞳?

 え?
あれって。あの容姿って、ヒロイン?

 パステルピンク色のふわふわとした髪に、ローズピンクの瞳。
 小柄で、庇護欲をかき立てる容姿。いきなり貴族になって困惑しながらも、一生懸命に頑張る少女。それが、ヒロインだ。

 確か、名前は・・・

「ティアラ・プルメリア・・・」

「やっぱり!攻略対象たちと仲良くしてるモブなんておかしいと思った!アンタ転生者ね?」

「てんせいしゃ?ティアラ、何を言ってるんだ?」

「もう!オリバーは黙ってて。アンタ転生者でしょ?はっきり言いなさいよ!」

 どうして?
どうして来年、転入してくるはずのヒロインがいるの?

 しかも、転生者って・・・
これ、悪役令嬢がヒロインにハメられてるバージョンじゃないの?

 というか、私をモブだと言った。
この子、乙女ゲームやってるんだ。だから、早めに学園に入ってきた?
 でも、男爵家に引き取られるのは、今年末のはずなのに!

 どうする?どうするべき?

「アイル様!」

 声と同時に、私の体は噴水の中から抱き上げられた。

「シキ・・・」

「お体が冷えてしまいます。さぁ、こちらへ」

「ちょっ、ちょっと!アンタ、誰よ?え?やだ、こんなイケメン、攻略対象にいたっけ?」

 シキは、ヒロインに目をくれようともしない。
 私をお姫様抱っこで抱き上げたまま、さっさとその場を立ち去ろうとする。

 それを遮ったのは、オリバーだった。

「お前、ソイツの従者か?ソイツには話があるんだ。お前だけ下がれ!」

「ちょっと待ってよ、オリバー。ねぇ、あなた、名前は?」

 なに、この子。もしかして、シキにまでちょっかい出すつもりなの?
 シキは攻略対象じゃないから、ヒロインが知らなくても当たり前だけど、がヒロインなの?

「・・・」

「従者ってことは、平民なんでしょ?私はティアラ・プルメリアって言うの。男爵令嬢よ。平民が貴族に反抗的な態度を取ったりしないわよね?」

「あら?じゃあ、貴女も伯爵令嬢たるアイル様に対して、失礼なんじゃないかしら?ねぇ?そう思いますわよね?ヴェルハルト様、エドワード様」

 シキの腕の中から、ヒロインたちの後ろを見ると、そこにはイレーヌにヴェルハルト、カレリアにエドワード、そしてエリーゼにカイルという、攻略対象とその婚約者が勢揃いしていた。
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