転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな

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モブ、再び絡まれる。

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「この、性悪女が!可愛いティアラをいじめるなんて!」

 何故に私は、オリバーにこんな事を言われているのだろうか?

 そのセリフは、ヒロインを虐めたイレーヌが、ヴェルハルトに言われる台詞なんだけど。

 というか、あなたの後ろでニヤニヤ笑ってるヒロイン、いやヒドインが誰にいじめられるって?

 めっちゃ悪役顔してるから。
100年の恋も冷める顔。

「私は、プルメリア様をいじめたりしていません」

「白々しい!ティアラがお前にいじめられたと言っているんだ!!」

 だから、それをそのまま鵜呑みにしてどうする、脳筋。
 一応、侯爵家の子息なんだから、その証言に応じて、ちゃんと証拠集めをしなよ。

「オリバー。私、怖かったぁ」

「かわいそうに、ティアラ。こんなに震えて。お前はたかが伯爵令嬢のくせに、ティアラを男爵家の娘だと馬鹿にしただろう?」

 えーと。
それ、ただの事実だよね?
 私は伯爵家の娘だし、ヒロインは男爵家の娘だ、一応。

 中身が、どっちも転生者ってのは置いといて、身分が上の者が下の者の素行とかを注意するのは、当然のことで、それを馬鹿にしたと言われても困る。

 ちなみに、私はひど・・・ヒロインに素行を注意したことなどない。

 もうそのあたりは、イレーヌやカレリアなんかにお任せしてあるので、挨拶すらしていない。

 だって、関わりたくない。
また噴水なんかに突き落とされたら、シキが心配する。

「可愛いティアラを無視したり、教科書を破いたり、制服にインクをかけたり・・・ティアラが泣きながら訴えてきた時、どれだけ腹立たしかったか!!」

 んー。
それは、イレーヌが悪役令嬢やってる場合に、ヒロインに対してやるやつだね。

 でも、今のイレーヌがそんな事をするわけがない。
 だってヴェルハルトは、イレーヌに惚れ込んでて、ヒロインに見向きもしようとしない。

 それは、エドワードやカイルも同じで、だからこそのオリバーなんだろうけど。

 オリバーの攻略は、他の面子に比べてやりやすい。
 基本、脳筋なので、いじめられたとかいうワードに弱い。なまじ正義感があるから、そういう弱い立場の人間に対して庇護欲がわくんだと思う。

 だけど、ラノベの中のオリバーは、ちゃんと証拠集めもしていた。仲間のカイルたちと一緒に。

 あの物語は、ヴェルハルトとヒロインが結ばれる話だから、どれだけヒロインを想ってもヴェルハルト以外は失恋するわけだ。

 それでも、彼らは愛しくそして愛すべきヒロインを守るべく、悪役令嬢を断罪するんだけど・・・

 それを何故、モブの私にするかなぁ?
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