転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな

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悪役令嬢、婚約解消を望む。

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「それで、アイル様のご容体は?」

 私は屋敷に戻ってきたカイルをつかまえると、そう尋ねました。

 本当は、心配で心配で、一緒について行きたかった。
 でも、双子として生まれた私たちだけと、私はカイルほど魔法に関して優秀ではありません。

 邪魔になってはいけない。
そう思って、ローラン伯爵家に向かうカイルを見送ったのです。

 アイル様が、私の婚約者、もうすぐ元婚約者になるけど、とあの男爵令嬢に絡まれて、倒れられました。

 カイルが言うには、あの令嬢から呪詛をかけられたらしいのです。

 カイルは、呪詛を解除するのに必要な道具を取りに家に戻って来たのだと言いました。

 ラトビア様とプルメリア様が、アイル様に言いがかりを付け、ラトビア様が暴力を振るおうとなさったのだとか。

 いかなる理由があろうと、女性に手をあげようとなさるなんて!

 そして、助けに入った王太子殿下や、キンバレー公爵令息の忠告も聞かず、アイル様の婚約者にまで掴みかかろうとしたと聞きました。

 もう我慢できませんわ。
お父様たちにご迷惑をかけるとか言っていられません。
 大体、あんな方に嫁ぐなんて絶対に嫌です。

 私は、お母様の元へと向かうことにしました。

「お母様」

「あら?エリーゼ、どうしたの?そういえば、カイルは?戻っていたのではなくて?」

「カイルは、王宮に向かいましたわ。王太子殿下たちとお話があると言って」

 多分、アイル様のことを話に行ったのだと思います。
 それに、ラトビア様たちを王宮で捕らえているらしいですし。

「そうなの?忙しい子ね。それで、エリーゼ、用件はラトビア侯爵令息との婚約解消の話かしら?」

「え?お母様、どうしてご存じですの?」

「わたくしの情報網を甘く見てもらっては困るわ。何より、大切な娘のことですもの。ちゃんと耳に入っていてよ」

 そういえば、お母様は王妃殿下とも仲良しだったわ。
 もしかして、王妃殿下も学園での出来事をご存知なのかしら。

「お父様もご存知よ。早々にラトビア侯爵とお話して、婚約解消してくださるそうよ」

「そうなのですか?」

「あそこは、侯爵も夫人も、ご立派な方なのに、どうしてご子息は・・・いえ、今更言っても仕方のないことね。エリーゼ、ごめんなさいね?貴女に辛い思いをさせてしまったわ」

「いえ、そんなことはありません。オリバー様も学園に入学されるまでは、私のことも気遣ってくださっていたのです。良い関係を築けると思っていたのですが、至らず申し訳ありません」

 そう言って頭を下げた私を、お母様は優しく抱きしめて下さいました。

「貴女に至らないところなどないわ。それに、わたくしもお父様も、それからカイルも、エリーゼが幸せになってくれる結婚を望んでいてよ」



 
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