4 / 56
絶対許さないわ
しおりを挟む
パパのお膝の上でお茶を飲みながら、疑問を口にした。
「パパ。アークライン王国の王太子ってなんて名前?」
歴史の勉強を始めたことで知ったのだけど、今ってローズリッテが生きてた時代と同じ時間軸なのよ。
つまりは、アークライン王国にはローズリッテがいない状態?
それとも私がロゼになったから、ローズリッテが存在してる?
もしかしたら全く別の人間が、フェルゼン公爵家の娘なのかもしれない。
私を見捨てた父親にも、冤罪で処刑した婚約者にも、助けようとしなかった学友にも、全く興味はないけど、彼らが何もなかったように生きてるなんて許せないわ。
「ロゼ。どうしてそんなことを聞く?その人間に興味があるのか?」
「興味なんてない。だけど、その王太子の名がセドリックだったなら、死ぬほど嫌いなだけ」
「ロゼ様。現アークライン王国王太子の名はセドリック。現在、十六歳です」
ノインが教えてくれた内容に、眉をしかめてしまう。
やっぱりセドリック。
しかも十六歳って私を殺した直後くらいなの?
聖女と婚約したのかしら?
「婚約者は?」
「トゥーン公爵家のご令嬢が婚約者です。ロゼ様、どうされました?本当に人間の王太子にご興味が?」
ノインにまで不思議そうにされた。
まぁ、そう考えるわよね。
実は私、過去にその男に殺されたんです、なんて言ったら、頭がおかしいと思われるかしら。
「ねぇ、パパ。私がもし過去にその人間に殺されたんですって言ったら・・・信じる?」
五歳で、半分魔族の私が、セドリックに復讐しようとするなら、パパやノインの協力は絶対必要よね。
だって、アークライン王国って、ここから遠いのよ。
いくら中身が十六歳でも、外見は五歳だもの。ひとりでお出かけは許可されないわ。
もう少し大人になってからなんて悠長に言ってたら、セドリックと聖女に子供が出来てしまう。
さすがに・・・
罪のない子供が悲しむことはしたくない。
なら、復讐を諦める?
絶対、嫌よ。
だって冤罪で、反論すら許されずに殺されたのよ?
何も悪いことなんかしてないわ。
聖女のことを好きになったのなら、普通に婚約解消を求めてくれたら良かったじゃない。
「ロゼ、どういうことだ?」
「私に、ロゼ・リヴァルスとして生まれる前の記憶があると言ったら、パパ信じてくれる?」
「ノイン。あり得るのか?」
「確か、聖力を持つ者が使う魔法に、そういうものがあると聞いたことがあります。禁魔法だったと記憶していますが」
え?聖力を持つ者って、聖女よね?
ええ?彼女が私を転生させたというの?
「パパ。アークライン王国の王太子ってなんて名前?」
歴史の勉強を始めたことで知ったのだけど、今ってローズリッテが生きてた時代と同じ時間軸なのよ。
つまりは、アークライン王国にはローズリッテがいない状態?
それとも私がロゼになったから、ローズリッテが存在してる?
もしかしたら全く別の人間が、フェルゼン公爵家の娘なのかもしれない。
私を見捨てた父親にも、冤罪で処刑した婚約者にも、助けようとしなかった学友にも、全く興味はないけど、彼らが何もなかったように生きてるなんて許せないわ。
「ロゼ。どうしてそんなことを聞く?その人間に興味があるのか?」
「興味なんてない。だけど、その王太子の名がセドリックだったなら、死ぬほど嫌いなだけ」
「ロゼ様。現アークライン王国王太子の名はセドリック。現在、十六歳です」
ノインが教えてくれた内容に、眉をしかめてしまう。
やっぱりセドリック。
しかも十六歳って私を殺した直後くらいなの?
聖女と婚約したのかしら?
「婚約者は?」
「トゥーン公爵家のご令嬢が婚約者です。ロゼ様、どうされました?本当に人間の王太子にご興味が?」
ノインにまで不思議そうにされた。
まぁ、そう考えるわよね。
実は私、過去にその男に殺されたんです、なんて言ったら、頭がおかしいと思われるかしら。
「ねぇ、パパ。私がもし過去にその人間に殺されたんですって言ったら・・・信じる?」
五歳で、半分魔族の私が、セドリックに復讐しようとするなら、パパやノインの協力は絶対必要よね。
だって、アークライン王国って、ここから遠いのよ。
いくら中身が十六歳でも、外見は五歳だもの。ひとりでお出かけは許可されないわ。
もう少し大人になってからなんて悠長に言ってたら、セドリックと聖女に子供が出来てしまう。
さすがに・・・
罪のない子供が悲しむことはしたくない。
なら、復讐を諦める?
絶対、嫌よ。
だって冤罪で、反論すら許されずに殺されたのよ?
何も悪いことなんかしてないわ。
聖女のことを好きになったのなら、普通に婚約解消を求めてくれたら良かったじゃない。
「ロゼ、どういうことだ?」
「私に、ロゼ・リヴァルスとして生まれる前の記憶があると言ったら、パパ信じてくれる?」
「ノイン。あり得るのか?」
「確か、聖力を持つ者が使う魔法に、そういうものがあると聞いたことがあります。禁魔法だったと記憶していますが」
え?聖力を持つ者って、聖女よね?
ええ?彼女が私を転生させたというの?
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
396
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる