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悪役令嬢ってなに?
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聖女レイニー様が見つかった。
探索に出ていた魔族、パパの配下で探索とかが得意のラーヴァナという女性の方が見つけて来た。
大きくウェーブした黒髪をツインテールにしていて、瞳と同じ真っ赤なドレスを着ていた。
こう・・・、目のやり場に困るボンキュッポンな体にピッタリとしたドレス。
お顔は可愛らしい系なのに!
ううん。今は、レイニー様のことよ。
「レイニー様?」
ラーヴァナに連れられたレイニー様の髪は、本当に真っ白になっていた。
あんなに綺麗な黒髪だったのに。
名を呼ばれて顔を上げたレイニー様の、漆黒だった瞳は淡いグレーになっていて、顔はレイニー様のままなのに、色素が違うだけで別人に見える。
「どなたでしょうか?どうして私をここに?」
「レイニーといったな。どうしてローズリッテを、処刑された彼女を助けた?聖女としての力を失うと知らなかったのか?」
「魔王ロイ・リヴァルス・・・」
「何故、陛下のお名前を知っているのです?魔国と交流している国は限られます。アークライン王国で陛下の名を知っている者などいないはずですが?」
ノインが剣呑な視線を向ける。
人間の国なら剣を抜いているところだけど、レイニー様は気にした様子もなく、パパに視線を向けた。
「ローズリッテは婚約者と親しくする聖女をいじめるはずだった。そして、そのことを婚約者であるセドリック様は重く考え、聖女を婚約者として悪役令嬢ローズリッテを断罪する。それが本来のストーリー」
「悪役?何を言っている?」
「私が転生した時には、もうセドリックルートの最後で、断罪の直前だった。レイニーの記憶は残っていたから、ローズリッテ様がいじめなんかしていないことは分かっていて、急いで断罪の場に行ったのに間に合わなくて・・・」
転生?ルート?
レイニー様は何を言っているの?
「錯乱してるのか?ラーヴァナ、どうなっている?」
「なんか、彼女元の人格の上に別世界の人格が入ったそうですよ~。ニホンとかいう、別の世界で、げぇむとかいうので陛下の名前とか知ってたとか何とか。私も錯乱してるのかと思ったんですが、話は理論整然としてるし、聖力はほとんど空っぽになってますけど精神は落ち着いてるんですよね~」
軽いノリのラーヴァナに、パパとノインはため息を吐く。
「どう聞いてもおかしいでしょう?本人には違いないんですね?」
「あ、それは間違いなく。でもぉ、狂ってませんよ?彼女。何かに取り憑かれてたりとかもしてませんし。話聞くと面白いんですよ?」
確かにレイニー様との接点はほとんどなかったから、前からこんな感じだったとか分からないけど、狂っているようには見えないわ。
探索に出ていた魔族、パパの配下で探索とかが得意のラーヴァナという女性の方が見つけて来た。
大きくウェーブした黒髪をツインテールにしていて、瞳と同じ真っ赤なドレスを着ていた。
こう・・・、目のやり場に困るボンキュッポンな体にピッタリとしたドレス。
お顔は可愛らしい系なのに!
ううん。今は、レイニー様のことよ。
「レイニー様?」
ラーヴァナに連れられたレイニー様の髪は、本当に真っ白になっていた。
あんなに綺麗な黒髪だったのに。
名を呼ばれて顔を上げたレイニー様の、漆黒だった瞳は淡いグレーになっていて、顔はレイニー様のままなのに、色素が違うだけで別人に見える。
「どなたでしょうか?どうして私をここに?」
「レイニーといったな。どうしてローズリッテを、処刑された彼女を助けた?聖女としての力を失うと知らなかったのか?」
「魔王ロイ・リヴァルス・・・」
「何故、陛下のお名前を知っているのです?魔国と交流している国は限られます。アークライン王国で陛下の名を知っている者などいないはずですが?」
ノインが剣呑な視線を向ける。
人間の国なら剣を抜いているところだけど、レイニー様は気にした様子もなく、パパに視線を向けた。
「ローズリッテは婚約者と親しくする聖女をいじめるはずだった。そして、そのことを婚約者であるセドリック様は重く考え、聖女を婚約者として悪役令嬢ローズリッテを断罪する。それが本来のストーリー」
「悪役?何を言っている?」
「私が転生した時には、もうセドリックルートの最後で、断罪の直前だった。レイニーの記憶は残っていたから、ローズリッテ様がいじめなんかしていないことは分かっていて、急いで断罪の場に行ったのに間に合わなくて・・・」
転生?ルート?
レイニー様は何を言っているの?
「錯乱してるのか?ラーヴァナ、どうなっている?」
「なんか、彼女元の人格の上に別世界の人格が入ったそうですよ~。ニホンとかいう、別の世界で、げぇむとかいうので陛下の名前とか知ってたとか何とか。私も錯乱してるのかと思ったんですが、話は理論整然としてるし、聖力はほとんど空っぽになってますけど精神は落ち着いてるんですよね~」
軽いノリのラーヴァナに、パパとノインはため息を吐く。
「どう聞いてもおかしいでしょう?本人には違いないんですね?」
「あ、それは間違いなく。でもぉ、狂ってませんよ?彼女。何かに取り憑かれてたりとかもしてませんし。話聞くと面白いんですよ?」
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