冤罪で断罪されたら、魔王の娘に生まれ変わりました〜今度はやりたい放題します

みおな

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パパがやる気満々なの

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「アークライン王国の国王か・・・」

 パパに、サウロン様が飲ませた薬と同じのを飲ませたらどうかと相談した。

 子ができなければ王家の血筋は途絶える。

 王妃様がローズリッテの処刑時にどう考えていたのかは知らないけど、少なくとも国王陛下は知っていて、セドリック様を叱責しただけだった。

 その叱責も、冤罪でローズリッテを処刑したことではなく、聖女であるレイニー様を失ったことに対する叱責。

 だから、私の中にはセドリック様たちと同じように国王陛下に対する憎しみもある。

「ロゼはあの国をどう思っている?」

「あんな国、なくなってしまえばいい。でも、多くの民には何の罪もないの。あの時、あの断罪の場にいた生徒たちの中にも、もしかしたらローズリッテを助けたいと思っていた人がいたかもしれない。だから、罪がはっきりしてる人だけに復讐したいって思った」

 誰も冤罪だと声をあげてくれなかったけど、セドリック様を恐れて何も言えなかったのかもしれない。

 悲しいことだけど、王太子妃教育に王妃教育、学園の勉強にと時間がいくらあっても足りなかった私は、友人らしき友人もいなかった。

 レイニー様にべったりのセドリック様を見ていたご令嬢たちは、私のことをお飾りの王太子妃候補、婚約者に見捨てられた公爵令嬢、と裏では笑っていたのかもしれない。

 でも彼女たちが直接、ローズリッテに何かしたわけではない。

 だから、何もしていない彼らが死んでしまえばいいとは言えない。

 言えないけど、助けたいとも思わない。
正直言って、アークライン王国のことなんかどうでもいい。

「そうか。ロゼは本当に優しいな」

「パパは私に甘すぎると思う」

「そんなことはないぞ?なぁ、ノイン」

「陛下はロゼ様をとても愛しておられますからね。それに、ロゼ様がお優しいのは本当のことですから」

 うん。パパだけじゃなくノインも魔王城のみんなも、私に甘すぎると思う。

 七年間、叱られたことがないもの。

 幼い頃から淑女教育に王太子妃教育、ずっとずっと叱責され続けたローズリッテからすれば、考えられないくらい極甘よ。

「では、罪をはっきりさせてみるか。ローズリッテが殺されたあの夜を再現させ、各々が何を思っているか露見するようにしてみよう」

「そんなことできるの?」

「パパに任せてくれるか?待っている間にあの国王を殺しておくか?あの息子も正気を保てなくなっているしな。最後の使い道だ。塔から出して、父親がローズリッテに見えるようにしよう。痛みと恐怖で狂った人間がどういう行動をするか、ロゼには分かるか?」

「・・・ローズリッテを殺そうとする」

 狂ってなくても、セドリック様はローズリッテ様を殺したくらいだもの。
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