ヒロイン転生〜ざまあお断り!私はモブとして幸せになりたいのです〜

みおな

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彼こそが最推しです〜王宮の中心で愛を叫ぶ?〜

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「まぁぁぁぁぁぁぁ!なんて可愛らしいのかしら?」

 王妃様の悲鳴が庭園に響いた。
いや、護衛の方とメイドさんが苦笑いしてるから。そんな、お叫ぶほど可愛いわけでも・・・いや、見た目は可愛い部類に入るのか?一応、乙女ゲームのヒロインなわけだし。

 公爵家に引き取られた頃は、本当にガリガリで、浮浪児かってくらいみすぼらしかった見た目も、少しはマシになった。

 毎日、侍女が磨いてくれたおかげて、肌はぷるんとし、髪も艶が出た。まだ痩せ気味で小柄だけど、それは3年後のゲーム開始時でも細身で小柄だったから、ほぼその状態になったと言っていいだろう。

「スカーレット!スカーレット!私、ローズちゃんを娘に欲しいわ」

 王妃様のテンションが少し・・・いや、だいぶおかしい。
 こんな人だったのかぁ。ゲーム内で攻略対象と、悪役令嬢を断罪する時に王宮で見たけど、遠目だし話さないからなぁ。
 そうか。こんな人かぁ。公爵家の人も大概、私を甘やかすけど、王妃様も負けてなさそうだなぁ。

 などと、私が失礼なことを考えていると、お母様ががっしりと私を抱きしめて、王妃様から遠ざけた。

「だめよ、クラウディア!ローズは絶対あげないわ」

「す、すぐにでなくていいの!まだ12歳でしょ?うちの子と婚約して、いつか義娘になって欲しいの」

「それもだめよ」

 王妃様のお言葉をこんなに拒否するなんて、本当はとても不敬なことなんだろう。
 でも、護衛の人もメイドさん達も普通に笑っているから、お母様と王妃様の会話はいつもこんな風なのかもしれない。

 それに内容としては、私的にもお母様に頑張っていただきたい。攻略対象と婚約など冗談では・・・ん?うちの子?そのうちの子には第1王子も含まれるわよね?

「どうしてっ?」

「母上、ジェラルド公爵夫人を困らせてはいけませんよ」

 王妃様が泣きそうな顔で、いや、いいのか王妃様。王宮の庭園で、幼馴染相手とはいえ、一国の王妃がそんな感情を露わにして。

 王妃様の叫びを、涼やかな声が嗜めた。
この声は!!

「だってアルフレッド!こんなに可愛いのよ?天使なのよ?」

「母上・・・ご令嬢が可愛らしいのは認めますが、ジェラルド公爵は国王陛下である父上に、レオンの婚約者候補にはしないと申されておいででしたよ」

 銀糸を紡いだような髪を後ろで1つに束ね、月の光のような銀の瞳を煌めかせた少年ー

 アルフレッド・フォーチューン第1王子殿下。私やレオンハルト殿下の3歳年上で、現在15歳。
 『薔薇の乙女は月に恋われる』では、第2王子の攻略の際や、最後の断罪の時にしか出てこないけど、私の最推し!

 まさか会えるなんて!ゲーム開始時は18歳で、すっかり青年になってるけど、少し少年ぽさの残るアルフレッド!貴重!すごい素敵!

 最推しの登場に、目をハートにしていた私は、その様子に王妃様とお母様が気づいてうなづきあっていることに、全く気づいていなかった。

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