ヒロイン転生〜ざまあお断り!私はモブとして幸せになりたいのです〜

みおな

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再び第2王子登場〜遠慮って知ってる?〜

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「に、兄様!何をされてるんですか?」

 甘々な、お茶会という名の逢瀬を楽しんでいると、聞きたくない声が聞こえてきた。この声はー

「レオンハルト。ここは王宮だけど、王族ともあろう者が他の貴族のいる前で大きな声を出すものじゃないよ」

 アルフレッド様に嗜められて、頬を膨らませるように俯くレオンハルト殿下。
 子供かっ!あ、いや、子供だったわ。
でも、同い年のシルヴィア様はあなたの後ろで困った人って思ってらっしゃると思うわ。表情には出てないけど。

 ほんっとシルヴィア様って淑女の見本だと思う。容姿も所作も美しくて、ゲーム内では学業だってトップクラスで、お持ちの光の魔力も強大だった。

 こんな素敵な人を婚約者にしておきながら、ヒロインなんかによろめいて、挙句に婚約破棄を突きつける第2王子殿下って、やっぱり馬鹿よね。

 攻略するヒロインが悪い?いやいやいや。婚約者がいながら、他の女に目をやるのが悪いのよ。大体、『薔薇の乙女は月に恋われる』のヒロインは、魅了を使ったりしない。本当に普通に?攻略するだけなんだから。

「ご機嫌よう。ローズ様」

「ごきげんよう、シルヴィア様。今日のドレスも素敵ですね。まるで春の女神様のようです」

「ふふっ。ありがとうございます。ローズ様も相変わらず天使のようでいらっしゃいますわ」

 シルヴィア様が微笑んでくれたことで、私はホッと息をつく。

 今日のシルヴィア様のドレスは、淡いオレンジ色に若草色の刺繍がされている。
 シルヴィア様は、いや、ルフィーナ様達も決して薔薇色のドレスをお召しにならない。それは私に対しての気遣いのようで、構わないと何度言っても、薔薇色はローズ様の色ですものと聞いてもらえなかった。

 ちなみに、私がホッとしたのは、シルヴィア様による淑女教育の1つ、会った時のご挨拶がクリアしたようだからだ。
 微笑まれたら合格。微笑まれないくらいなら、もう少しレベル。ダメダメだと顔を扇で隠されてしまう。

「アンダーソン公爵令嬢と面識があったのかい?」

「はい、アルフレッド様。シルヴィア様にはとても仲良くしていただいております」

「な、何故、兄様の名を呼んでるんだっ!」

「レオンハルト?僕の言ったことが理解できなかったのかな?」

 あ、アルフレッド様!王子様なご容姿なのに、まるで魔王様みたいに見えますっ。でもそんなお姿も素敵!

 私がうっとりと見つめているというのに、レオンハルト殿下は目に見えて怯えたように1歩後ずさった。
 あら~。王族がそんな様子を見せるのも駄目だと思うけど。

「だ、だけど、ローズ嬢が・・・」

「レオンハルト?お前は誰の許可を得て、彼女の名前を呼んでいるの?お前の婚約者はシルヴィア・アンダーソン公爵令嬢だよね?そのご令嬢以外を名前で呼んだりしてはいけないよ」

「・・・はい」

 まあ!まあ!まあ!!
魔王様のお言葉に、レオンハルト殿下撃沈だわっ!言われていることは正論だもの。反論なんてできないわよね。

「それから、ローズ嬢が僕の名前を呼んでいることだったね。僕が許可したからいいんだよ。婚約者だからね」

「は?」

「レオンハルト、婚約者とのお茶会にいつまでお邪魔虫しているつもりかな?大体、お前はアンダーソン公爵令嬢をこんなところにいつまで立たせておくつもりなの?」

「・・・も、申し訳ありません。失礼します」

 レオンハルト殿下が、苦虫を噛み潰したような顔でそう言うと、シルヴィア様もカーテシーをしてその場を後にした。
 ものすごく何か言いたそうだったけど、魔王様なアルフレッド様に視線1つで滅せられていたわね。
 でも、あれ、また後で何か言ってきそう。めんどくさいなぁ。



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