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変化
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血がブレスレットに染み込んでいく。
魔道具だとは理解しているけど、どういう仕組みなんだろう。
触った時はツルツルしてて、水分が染み込むような手触りじゃなかったのに。
すると、手首から膜が張るように指先、腕、肩・・・と姿が変わって行く。
前世でも変化の魔法なんて使えなかったから、すごく不思議。
ターナとニーナは、目の前のリフト王子セント王子そのままに、衣装も全く変わらない状態で変化を終えた。
「「・・・は?」」
王子二人が、お互いの顔と目の前の姉妹だった二人を見比べている。
まぁ、そういう反応になるわよね。
「ターナ、ニーナ」
「「はい、姫様」」
あら、声まで王子と同じになるの。
完全なる影武者ね。
「上手く撹乱して来なさい。アザレア王国に手を出すのは不可能だと思わせて来てちょうだい」
「はいです」
「はいなのです」
「ザギ、二人を・・・そうね、ここの湖あたりがいいかな、配置して。あとはアッチに情報を流して」
アザレア王国の王子二人が、国境近くの湖に静養に来ている。
国王がすぐに戻れと言っているのに、若い王子二人は言うことをきかずにまだいるらしい。
迎えが来る前に王子二人を攫えば、簡単にアザレア王国を占拠できるのではないか。
そんな考えを、ザギの部下がオーギュスト王国の国王たちに植え付ける。
悪魔の本領発揮である。
悪魔の囁きといわれるものらしい。
楽しいお仕事だと、部下たちが喜ぶとザギが言ってた。
何か徳があるの?と聞いたら、人間の魂を喰らうのが好きなのだとか。
マジかぁ。
魂を喰らうとか、マジで悪魔。
いやまぁ、実際悪魔族だけど。
「二人とも、頑張ってね」
「ターナに任せるです」
「ニーナにお任せなのです」
うん。王子の姿で、その口調はやめてね?
二人が転移して行くと、やっとポカンとしていたリフト王子たちが口を開いた。
「あんな魔法があるんですか・・・」
「魔法というか、あれは魔道具の力なんです。あの二人の魔法は別にあって、その魔法故にあの二人を選択したので。姿変えの魔法を使える魔族もいますが、今回は囮なので怪我を踏まえて二人にしました」
怪我を負わされると痛みは感じるらしいから迷ったんだけど。
私が行こうかと言ったら、ターナにもニーナにも自分たちが行くと言われてしまった。
怪我してもすぐに治癒が始まるから、痛かった分はご褒美をくれたら良いって。
ターナは甘いお菓子が、ニーナはしょっぱいお菓子が大好きなのだ。
フラウに頼んで、お菓子は準備してもらうことにした。
お菓子くらいで痛い思いを我慢してくれるなら、安いものだわ。
魔道具だとは理解しているけど、どういう仕組みなんだろう。
触った時はツルツルしてて、水分が染み込むような手触りじゃなかったのに。
すると、手首から膜が張るように指先、腕、肩・・・と姿が変わって行く。
前世でも変化の魔法なんて使えなかったから、すごく不思議。
ターナとニーナは、目の前のリフト王子セント王子そのままに、衣装も全く変わらない状態で変化を終えた。
「「・・・は?」」
王子二人が、お互いの顔と目の前の姉妹だった二人を見比べている。
まぁ、そういう反応になるわよね。
「ターナ、ニーナ」
「「はい、姫様」」
あら、声まで王子と同じになるの。
完全なる影武者ね。
「上手く撹乱して来なさい。アザレア王国に手を出すのは不可能だと思わせて来てちょうだい」
「はいです」
「はいなのです」
「ザギ、二人を・・・そうね、ここの湖あたりがいいかな、配置して。あとはアッチに情報を流して」
アザレア王国の王子二人が、国境近くの湖に静養に来ている。
国王がすぐに戻れと言っているのに、若い王子二人は言うことをきかずにまだいるらしい。
迎えが来る前に王子二人を攫えば、簡単にアザレア王国を占拠できるのではないか。
そんな考えを、ザギの部下がオーギュスト王国の国王たちに植え付ける。
悪魔の本領発揮である。
悪魔の囁きといわれるものらしい。
楽しいお仕事だと、部下たちが喜ぶとザギが言ってた。
何か徳があるの?と聞いたら、人間の魂を喰らうのが好きなのだとか。
マジかぁ。
魂を喰らうとか、マジで悪魔。
いやまぁ、実際悪魔族だけど。
「二人とも、頑張ってね」
「ターナに任せるです」
「ニーナにお任せなのです」
うん。王子の姿で、その口調はやめてね?
二人が転移して行くと、やっとポカンとしていたリフト王子たちが口を開いた。
「あんな魔法があるんですか・・・」
「魔法というか、あれは魔道具の力なんです。あの二人の魔法は別にあって、その魔法故にあの二人を選択したので。姿変えの魔法を使える魔族もいますが、今回は囮なので怪我を踏まえて二人にしました」
怪我を負わされると痛みは感じるらしいから迷ったんだけど。
私が行こうかと言ったら、ターナにもニーナにも自分たちが行くと言われてしまった。
怪我してもすぐに治癒が始まるから、痛かった分はご褒美をくれたら良いって。
ターナは甘いお菓子が、ニーナはしょっぱいお菓子が大好きなのだ。
フラウに頼んで、お菓子は準備してもらうことにした。
お菓子くらいで痛い思いを我慢してくれるなら、安いものだわ。
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