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やり直しの人生
縋っても遅いわ
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「殿下!我々がどうして側近からおろされるのですか?」
謁見の間に悲鳴じみた声が響いた。
どうしても何も、王太子の側近に相応しくないからでしょう?
「この、阿呆が!」
「父う・・・ぶべしっ!」
あら。ラグドール侯爵が裏拳で息子を殴り飛ばしたわ。
剣と義を重んじるラグドール侯爵家当主様は、ずいぶんと手が早いのね。
ちなみに、私は謁見の間にはいない。
正確な言うと、謁見の間の王座の後ろ、仕切られた衝立の奥にいる。
今回の件、私には直接関連がないために、参加させてもらえなかった。
現在、謁見の間にいるのは、お父様にお母様、お兄様と、ラグドール侯爵、ナルシス侯爵、ダウニー男爵に当事者の三人である。
どうしてもどうしても、ダウニー男爵令嬢の様子が見たかった私は、アルフレッド陛下とこっそり王座の後ろに隠れた。
転生してから、私を甘やかすお父様たちから逃げてた時に見つけたの。
王女としてはアウトだけど、別にアルフレッド陛下にどうしても好かれたいってわけじゃないから、やりたいように動くわ。
それでも、陛下は笑いながら私に付き合ってくれた。
「他国の国王陛下に化け物などと言った口は、この口かっ!」
「ち、ちちふぇえ」
あら。ナルシス侯爵は息子の口を捻り上げているわ。
ラグドール様とナルシス様は、この後お父様から処罰を伝えられる。
おそらくは北の炭鉱行きだと思うわ。
北の炭鉱は、更生施設なの。
仕事も厳しいし、自由もない。それでも、命があるだけマシよね。
幼い子供なら、もう少し軽い罪で済んだかもしれないけど、成人を目前にしていて、しかも王太子の側近候補だったのよ。
貴族として不適合、と言われても仕方ないと思うわ。
「ディラン・ラグドール。リュクール・ナルシス。双方共に、北の炭鉱行きを命ずる。ラグドール侯爵、ナルシス侯爵、異論はないな?」
「もちろんでございます。ディラン。お前は勘当だ。義を重んじる我がラグドールに、男爵家の娘に入れ上げて、婚約者を蔑ろにするような息子などいらん」
「ち、父上!そんな・・・」
「リュクール。お前も二度とナルシスの名を名乗ることは許さん。そのような浅はかな考えしかない人間は秩序を重んじる我が家には必要ない」
「お、お待ちください!父上!」
自分の父親に縋り付いているけど、全く相手にされていないわ。
どちらの侯爵家も降爵は免れたけど、王太子の側近は他の家から選ばれることになった。
どちらも優秀な侯爵家だったのに、嫡男が愚かだったせいで、これから肩身の狭い思いをするわね。
謁見の間に悲鳴じみた声が響いた。
どうしても何も、王太子の側近に相応しくないからでしょう?
「この、阿呆が!」
「父う・・・ぶべしっ!」
あら。ラグドール侯爵が裏拳で息子を殴り飛ばしたわ。
剣と義を重んじるラグドール侯爵家当主様は、ずいぶんと手が早いのね。
ちなみに、私は謁見の間にはいない。
正確な言うと、謁見の間の王座の後ろ、仕切られた衝立の奥にいる。
今回の件、私には直接関連がないために、参加させてもらえなかった。
現在、謁見の間にいるのは、お父様にお母様、お兄様と、ラグドール侯爵、ナルシス侯爵、ダウニー男爵に当事者の三人である。
どうしてもどうしても、ダウニー男爵令嬢の様子が見たかった私は、アルフレッド陛下とこっそり王座の後ろに隠れた。
転生してから、私を甘やかすお父様たちから逃げてた時に見つけたの。
王女としてはアウトだけど、別にアルフレッド陛下にどうしても好かれたいってわけじゃないから、やりたいように動くわ。
それでも、陛下は笑いながら私に付き合ってくれた。
「他国の国王陛下に化け物などと言った口は、この口かっ!」
「ち、ちちふぇえ」
あら。ナルシス侯爵は息子の口を捻り上げているわ。
ラグドール様とナルシス様は、この後お父様から処罰を伝えられる。
おそらくは北の炭鉱行きだと思うわ。
北の炭鉱は、更生施設なの。
仕事も厳しいし、自由もない。それでも、命があるだけマシよね。
幼い子供なら、もう少し軽い罪で済んだかもしれないけど、成人を目前にしていて、しかも王太子の側近候補だったのよ。
貴族として不適合、と言われても仕方ないと思うわ。
「ディラン・ラグドール。リュクール・ナルシス。双方共に、北の炭鉱行きを命ずる。ラグドール侯爵、ナルシス侯爵、異論はないな?」
「もちろんでございます。ディラン。お前は勘当だ。義を重んじる我がラグドールに、男爵家の娘に入れ上げて、婚約者を蔑ろにするような息子などいらん」
「ち、父上!そんな・・・」
「リュクール。お前も二度とナルシスの名を名乗ることは許さん。そのような浅はかな考えしかない人間は秩序を重んじる我が家には必要ない」
「お、お待ちください!父上!」
自分の父親に縋り付いているけど、全く相手にされていないわ。
どちらの侯爵家も降爵は免れたけど、王太子の側近は他の家から選ばれることになった。
どちらも優秀な侯爵家だったのに、嫡男が愚かだったせいで、これから肩身の狭い思いをするわね。
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