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新たな舞台へ
気弱なわけがないわ
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明日で一応、魔力追跡の練習は終わると聞いて、ワクワクしていた。
聖女として治癒はしたことがあるけど、普通の魔法なんて使ったことないもの。
だから、浮かれていたのかもしれない。
現在、私は王宮の東の東屋で、五人のご令嬢と対面していた。
「何か言ったらどうなのよ!」
「ホント図々しいわ!魔法も使えないくせに、他国の王族だからって陛下の婚約者になろうだなんて!」
「そうよ!そうよ!大体、陛下にはジュリエッタ様という婚約者がいたのよ!」
「お美しく聡明で、どこかのお子様な誰かとは大違いのね!」
「その上、最近はアストニア様にまで色目を使って!」
皆さん、それぞれに言いたいことを言ってくれる。
反論したいけど、ここで何か言えば火に油を注ぐことにならないかしら?
別に、アルフレッド陛下の婚約者になったのは私の希望じゃないけど、一応は政略的なモノなのよね。
だから、私がどうこう言えるわけでもないし、それこそ他人にどうこう言われても困るわ。
でも、婚約者がいたなんて初めて聞いたわ。
いないという話だったはずだけど。
でも、いてもおかしくはないのよね。
他国の、しかも歳の離れた王族を娶るより、自国の高位貴族のご令嬢を娶った方が利があると思うわ。
それか、他国でも有益になりそうな国の王女よね。
ファンブルクでは利がなさすぎるもの。
アストニア様に色目を使った覚えはないけど、魔法を教えてもらえるのは楽しいのよね。
もしかして、魔力の流れを覚えるために手を重ねているのを誤解されてるのかしら?
「いい加減、なにか・・・」
「何をしてるの?」
一人が我慢できなかったようで、私に手をかけようとした時、不意に声がかけられた。
振り返ると、誰もいなかったはずの私の後方に、アストニア様の姿があった。
「アストニア様?」
「今日の授業、用があって少し早めてもらおうと聞きに行こうと思ってだんだけど・・・」
「あら?そうなのですね。私はかまいませんわ」
魔力追跡の練習は、継続してやらないとダメらしいから、私に異論はないわ。
目の前の五人も、アストニア様の登場に口を噤んでしまったし、立ち去ってもいいかしら?
「で、君らは何してたの?」
「・・・いえ、別に何も・・・」
「し、失礼しますわ」
あらあら。
脱兎のごとく、逃げ出してしまったわ。
お名前もお伺いしなかったわね。
どうせまた絡んでくるだろうから、その時に反論するとしましょうか。
「アストニア様。それでは、授業をお願いしますわ」
「・・・結構、強か?」
ふふっ。
幼いからって、気弱に見るのかしらね。
聖女として治癒はしたことがあるけど、普通の魔法なんて使ったことないもの。
だから、浮かれていたのかもしれない。
現在、私は王宮の東の東屋で、五人のご令嬢と対面していた。
「何か言ったらどうなのよ!」
「ホント図々しいわ!魔法も使えないくせに、他国の王族だからって陛下の婚約者になろうだなんて!」
「そうよ!そうよ!大体、陛下にはジュリエッタ様という婚約者がいたのよ!」
「お美しく聡明で、どこかのお子様な誰かとは大違いのね!」
「その上、最近はアストニア様にまで色目を使って!」
皆さん、それぞれに言いたいことを言ってくれる。
反論したいけど、ここで何か言えば火に油を注ぐことにならないかしら?
別に、アルフレッド陛下の婚約者になったのは私の希望じゃないけど、一応は政略的なモノなのよね。
だから、私がどうこう言えるわけでもないし、それこそ他人にどうこう言われても困るわ。
でも、婚約者がいたなんて初めて聞いたわ。
いないという話だったはずだけど。
でも、いてもおかしくはないのよね。
他国の、しかも歳の離れた王族を娶るより、自国の高位貴族のご令嬢を娶った方が利があると思うわ。
それか、他国でも有益になりそうな国の王女よね。
ファンブルクでは利がなさすぎるもの。
アストニア様に色目を使った覚えはないけど、魔法を教えてもらえるのは楽しいのよね。
もしかして、魔力の流れを覚えるために手を重ねているのを誤解されてるのかしら?
「いい加減、なにか・・・」
「何をしてるの?」
一人が我慢できなかったようで、私に手をかけようとした時、不意に声がかけられた。
振り返ると、誰もいなかったはずの私の後方に、アストニア様の姿があった。
「アストニア様?」
「今日の授業、用があって少し早めてもらおうと聞きに行こうと思ってだんだけど・・・」
「あら?そうなのですね。私はかまいませんわ」
魔力追跡の練習は、継続してやらないとダメらしいから、私に異論はないわ。
目の前の五人も、アストニア様の登場に口を噤んでしまったし、立ち去ってもいいかしら?
「で、君らは何してたの?」
「・・・いえ、別に何も・・・」
「し、失礼しますわ」
あらあら。
脱兎のごとく、逃げ出してしまったわ。
お名前もお伺いしなかったわね。
どうせまた絡んでくるだろうから、その時に反論するとしましょうか。
「アストニア様。それでは、授業をお願いしますわ」
「・・・結構、強か?」
ふふっ。
幼いからって、気弱に見るのかしらね。
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