虐げられ令嬢の最後のチャンス〜今度こそ幸せになりたい

みおな

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新たな舞台へ

正直な気持ちで

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「アストニア様。その・・・婚約者の方とお会いすることは可能でしょうか?」

「会ってどうするの?」

「お話してみたいと思います。私とアルフレッド陛下の婚約は国と国の契約ですから、私の一存で勝手に解消することは出来ません。それに、アルフレッド陛下は私を想ってくださっているとおっしゃいました。そのお気持ちを無碍には出来ません。ですが、その婚約者様のお気持ちも無碍には出来ません」

 残念ながら、誰かを愛する気持ちはまだ私には分からない。

 家族への愛情はあるけど、過去の四回でも家族への愛情以外は知ることが出来なかった。

 だから、アルフレッド陛下に婚約者にと望まれた時も、嫌いじゃないし、国としては利益があるし、お母様も了承しているし、と思ってお受けした。

 愛情を持って接してくれている相手だから、そのうち私も愛情を持てるようになるかなって思ったのもある。

 だけど・・・

 アストニア様は、怪訝そうに私の顔を見る。

「なに?アルフレッド陛下のこと好きじゃないとか?」

「いえ。アルフレッド陛下は素敵な方だと思います。ご苦労された分、お優しいですし」

「じゃあ、なに?前から婚約者がいたのなら、自分の幸せなんてどうでもいいとかいう、自己犠牲ってやつ?」

「それも違います。私は、私自身が幸せになりたいです。ありがたいことに、私を愛してくれている家族も、それを一番に望んでくれています。うまくいえませんが・・・」

 私は、愛する人のためなら自分を犠牲にしてもいいと思えるような、出来た人間ではない。

 四回も殺された分、誰よりも幸せになりたいと思っている。

 だから、アルフレッド陛下に婚約者と望まれて、好意を抱けたからお受けした。

 でも、婚約者がいたと聞いて・・・
傷ついていない自分がいる。

 でもそれは、まだ愛を知らないだけで、もしかしたら、アルフレッド陛下と婚約を解消して時間が経った時、そのことを後悔する日が来るかもしれない。

 それでも今は今、後悔しない道を選ぶしかない。

 もしこの選択で、五度目の死を迎えることになったとしても、後でああすれば良かったなんて思いたくはないから。

「・・・まぁ、一国の王族が自分の気持ちとか他国の人間には語れないよね。良いよ。連絡付けてあげる」

「よろしいのですか?」

「その代わり、僕も同席するよ。僕が会わせたせいで何かあったら困るからね。それから、陛下には後でちゃんと話してよ」

「わかりましたわ。ありがとうございます、アストニア様」

 こうして私は、婚約者様の婚約者にお会いすることになった。
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