112 / 144
最終章
立ち聞き
しおりを挟む
「改めてお詫びいたします。王女殿下、我が家の者がご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げて謝罪するフロランス様に、座るようにと促す。
学園から王宮に場所を移し、私は再びフロランス様と向き合っていた。
ちなみにあの後、チェリー様は学園の警備の者に引きずられてピスタス侯爵家へと送り返された。
王家からの抗議文を付けて。
そして、何故かピスタス侯爵家の代表として謝罪に訪れたのがフロランス様だった。
は?
もしかしてピスタス侯爵は、私を馬鹿にしているのかしら?
正当な抗議文として、一国の王女が送ったのに、当主でなくご令嬢を遣わせるって、どういうことなの?
学園での出来事と甘く見ているの?
ピスタス侯爵だって、後妻の元男爵夫人だって、学園を卒業しているのでしょう?
とりあえず、フロランス様を応接室へと招いた。
そこで、謝罪をされた。
フロランス様を連れて謁見の間を下がる時に、お父様とお母様の「潰すか」「本気で代替わりさせるわよ」とかいう、なんだか黒い会話が聞こえた気がするけど、まぁ気にしないでおくことにした。
私は決して、聖人君子ではない。
むしろ、過去に四回も人の悪意に触れた分だけ、少々腹黒いところもあると思う。
だから抗議文を、本人ではなく侯爵家に送ったのに。
「ピスタス侯爵は、何とおっしゃったのかしら?」
「・・・父は、その・・・」
「かまわないわ。不敬だなんて言わないから」
多分。多分だけど、不敬だと言われるようなことを言ったのでしょう?
そうでなければ、フロランス様が言い淀むわけがないもの。
「・・・我儘姫の癇癪になど付き合ってられん、と。可愛いチェリーに嫉妬して貶めようなどふざけている、と。だから、お前が行って、陛下たちにそう進言して来いと・・・・・・申し訳ございません」
「あらあら、まぁまぁ。ピスタス侯爵の頭は、お飾りでしたのね」
「え、リリアナお義姉様?」
突然、扉が開くと、扇で口元を隠したリリアナお義姉様と、ものすごくムッとした顔のラウルお兄様が入室して来る。
「お義姉様、お兄様、どうしてこちらに?」
「きっとレティーナは、よほどのことがない限り自分で解決しようとするだろうから、と母上が」
「ですから私たちに、こっそりと真実を聞いて来るように、と」
「・・・お見通しですか」
だって、私を溺愛するお父様やお母様、ラウルお兄様、そしてリリアナお義姉様に知られると、確実に話が大きくなると思ったのよ。
深々と頭を下げて謝罪するフロランス様に、座るようにと促す。
学園から王宮に場所を移し、私は再びフロランス様と向き合っていた。
ちなみにあの後、チェリー様は学園の警備の者に引きずられてピスタス侯爵家へと送り返された。
王家からの抗議文を付けて。
そして、何故かピスタス侯爵家の代表として謝罪に訪れたのがフロランス様だった。
は?
もしかしてピスタス侯爵は、私を馬鹿にしているのかしら?
正当な抗議文として、一国の王女が送ったのに、当主でなくご令嬢を遣わせるって、どういうことなの?
学園での出来事と甘く見ているの?
ピスタス侯爵だって、後妻の元男爵夫人だって、学園を卒業しているのでしょう?
とりあえず、フロランス様を応接室へと招いた。
そこで、謝罪をされた。
フロランス様を連れて謁見の間を下がる時に、お父様とお母様の「潰すか」「本気で代替わりさせるわよ」とかいう、なんだか黒い会話が聞こえた気がするけど、まぁ気にしないでおくことにした。
私は決して、聖人君子ではない。
むしろ、過去に四回も人の悪意に触れた分だけ、少々腹黒いところもあると思う。
だから抗議文を、本人ではなく侯爵家に送ったのに。
「ピスタス侯爵は、何とおっしゃったのかしら?」
「・・・父は、その・・・」
「かまわないわ。不敬だなんて言わないから」
多分。多分だけど、不敬だと言われるようなことを言ったのでしょう?
そうでなければ、フロランス様が言い淀むわけがないもの。
「・・・我儘姫の癇癪になど付き合ってられん、と。可愛いチェリーに嫉妬して貶めようなどふざけている、と。だから、お前が行って、陛下たちにそう進言して来いと・・・・・・申し訳ございません」
「あらあら、まぁまぁ。ピスタス侯爵の頭は、お飾りでしたのね」
「え、リリアナお義姉様?」
突然、扉が開くと、扇で口元を隠したリリアナお義姉様と、ものすごくムッとした顔のラウルお兄様が入室して来る。
「お義姉様、お兄様、どうしてこちらに?」
「きっとレティーナは、よほどのことがない限り自分で解決しようとするだろうから、と母上が」
「ですから私たちに、こっそりと真実を聞いて来るように、と」
「・・・お見通しですか」
だって、私を溺愛するお父様やお母様、ラウルお兄様、そしてリリアナお義姉様に知られると、確実に話が大きくなると思ったのよ。
38
あなたにおすすめの小説
愛する人は、貴方だけ
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
下町で暮らすケイトは母と二人暮らし。ところが母は病に倒れ、ついに亡くなってしまう。亡くなる直前に母はケイトの父親がアークライト公爵だと告白した。
天涯孤独になったケイトの元にアークライト公爵家から使者がやって来て、ケイトは公爵家に引き取られた。
公爵家には三歳年上のブライアンがいた。跡継ぎがいないため遠縁から引き取られたというブライアン。彼はケイトに冷たい態度を取る。
平民上がりゆえに令嬢たちからは無視されているがケイトは気にしない。最初は冷たかったブライアン、第二王子アーサー、公爵令嬢ミレーヌ、幼馴染カイルとの交友を深めていく。
やがて戦争の足音が聞こえ、若者の青春を奪っていく。ケイトも無関係ではいられなかった……。
チョイス伯爵家のお嬢さま
cyaru
恋愛
チョイス伯爵家のご令嬢には迂闊に人に言えない加護があります。
ポンタ王国はその昔、精霊に愛されし加護の国と呼ばれておりましたがそれももう昔の話。
今では普通の王国ですが、伯爵家に生まれたご令嬢は数百年ぶりに加護持ちでした。
産まれた時は誰にも気が付かなかった【営んだ相手がタグとなって確認できる】トンデモナイ加護でした。
4歳で決まった侯爵令息との婚約は苦痛ばかり。
そんな時、令嬢の言葉が引き金になって令嬢の両親である伯爵夫妻は離婚。
婚約も解消となってしまいます。
元伯爵夫人は娘を連れて実家のある領地に引きこもりました。
5年後、王太子殿下の側近となった元婚約者の侯爵令息は視察に来た伯爵領でご令嬢とと再会します。
さて・・・どうなる?
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】あなたを忘れたい
やまぐちこはる
恋愛
子爵令嬢ナミリアは愛し合う婚約者ディルーストと結婚する日を待ち侘びていた。
そんな時、不幸が訪れる。
■□■
【毎日更新】毎日8時と18時更新です。
【完結保証】最終話まで書き終えています。
最後までお付き合い頂けたらうれしいです(_ _)
【完結】彼を幸せにする十の方法
玉響なつめ
恋愛
貴族令嬢のフィリアには婚約者がいる。
フィリアが望んで結ばれた婚約、その相手であるキリアンはいつだって冷静だ。
婚約者としての義務は果たしてくれるし常に彼女を尊重してくれる。
しかし、フィリアが望まなければキリアンは動かない。
婚約したのだからいつかは心を開いてくれて、距離も縮まる――そう信じていたフィリアの心は、とある夜会での事件でぽっきり折れてしまった。
婚約を解消することは難しいが、少なくともこれ以上迷惑をかけずに夫婦としてどうあるべきか……フィリアは悩みながらも、キリアンが一番幸せになれる方法を探すために行動を起こすのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載しています。
(自称)我儘令嬢の奮闘、後、それは誤算です!
みん
恋愛
双子の姉として生まれたエヴィ。双子の妹のリンディは稀な光の魔力を持って生まれた為、体が病弱だった。両親からは愛されているとは思うものの、両親の関心はいつも妹に向いていた。
妹は、病弱だから─と思う日々が、5歳のとある日から日常が変わっていく事になる。
今迄関わる事のなかった異母姉。
「私が、お姉様を幸せにするわ!」
その思いで、エヴィが斜め上?な我儘令嬢として奮闘しているうちに、思惑とは違う流れに─そんなお話です。
最初の方はシリアスで、恋愛は後程になります。
❋主人公以外の他視点の話もあります。
❋独自の設定や、相変わらずのゆるふわ設定なので、ゆるーく読んでいただけると嬉しいです。ゆるーく読んで下さい(笑)。
王女殿下のモラトリアム
あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」
突然、怒鳴られたの。
見知らぬ男子生徒から。
それが余りにも突然で反応できなかったの。
この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの?
わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。
先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。
お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって!
婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪
お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。
え? 違うの?
ライバルって縦ロールなの?
世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。
わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら?
この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。
※設定はゆるんゆるん
※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。
※明るいラブコメが書きたくて。
※シャティエル王国シリーズ3作目!
※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、
『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。
上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。
※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅!
※小説家になろうにも投稿しました。
あなたは私を愛さない、でも愛されたら溺愛されました。
桔梗
恋愛
結婚式当日に逃げた妹の代わりに
花嫁になった姉
新郎は冷たい男だったが
姉は心ひかれてしまった。
まわりに翻弄されながらも
幸せを掴む
ジレジレ恋物語
【完結】死に戻り伯爵の妻への懺悔
日比木 陽
恋愛
「セレスティア、今度こそ君を幸せに…―――」
自身の執着により、妻を不遇の死に追いやった後悔を抱える伯爵・ウィリアム。
妻の死を嘆き悲しんだその翌日、目覚めた先に若い頃――名実ともに夫婦だった頃――の妻がいて…――。
本編完結。
完結後、妻視点投稿中。
第15回恋愛小説大賞にエントリーしております。
ご投票頂けたら励みになります。
ムーンライトさんにも投稿しています。
(表紙:@roukoworks)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる