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最終章
不遇
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「うふふっ。そんなお飾り頭の侯爵家なんてファンブルク王国には必要ありませんわね」
「そうだな。可愛いレティーナのどこが我儘だ?むしろもっと我儘を言ってもらいたいくらいだ」
「うふふ」
「あはは」
いや。
ラウルお兄様。我儘を言って欲しいだなんて、そんな風に甘やかして可愛いリクルがお馬鹿な王子になったら困るでしょ。
私は過去の記憶があったから我儘にならずに済んだけど、普通はあんなに甘やかしたら傲慢になっちゃうのよ。
それから・・・
リリアナお義姉様?笑顔なのに少し怖いんですけど?
おかしいわ。
血が繋がってるのはラウルお兄様のはずなのに、お母様の笑顔そっくりだなんて。
ピスタス侯爵家は、先代様がフロランス様に継がせようと思っているのでしょう?
フロランス様が継げるのは、成人する学園卒業後。
今潰されると困るのよ。
「駄目ですよ?ピスタス侯爵家はいずれフロランス様がお継ぎになられるのでしょう?」
「先代の侯爵様がいらっしゃるもの。三年くらい頑張って下さるわ」
「そうだな。王家から誰か補佐を出してもいい」
え、ええと、頭のすげ替えは決定事項なの?
確かにチェリー様の愚行は、イヴァン様にご迷惑をおかけすることになるから、対処してもらいたいとは思うけど。
イヴァン様も、いつまでも私の婚約者のふりなんて嫌だろうし。
いずれサウスクラウド王国へ戻られるんだろうけど、うちでの思い出は良いものにしたいわ。
チェリー様と後妻の元男爵夫人は、フロランス様と血のつながりはないけど、ピスタス侯爵はフロランス様にとって父親だもの。
「でも、フロランス様にとっては父親ですし・・・」
「でも貴女、ピスタス侯爵家で冷遇されているでしょう?」
お義姉様の言葉に、私とそれからフロランス様がピシリと固まった。
「れい・・・ぐう?」
あのチェリー様の言いようだと、確かに家でもあんな態度なのかもしれない。
元男爵夫人やピスタス侯爵が、チェリー様を溺愛しているとは聞いていたけど。
でも侯爵にとって、フロランス様も可愛い娘でしょう?
私を要らないものとして扱った、かつての伯爵夫妻を思い出す。
自身の子供でありながら、自分に似ていないからとお金のためだけに飼い殺しにしていた父親。
あんな父親は普通はいないと思っていたけど、もしかしてフロランス様も似たような辛い思いをされているの?
「フロランス様?」
「・・・」
「レティーナ様。ピスタス侯爵令嬢・・・フロランス様とお呼びしてもかまわないかしら?彼女は、ピスタス侯爵夫妻、チェリー男爵令嬢に虐めを受けているわ」
「そうだな。可愛いレティーナのどこが我儘だ?むしろもっと我儘を言ってもらいたいくらいだ」
「うふふ」
「あはは」
いや。
ラウルお兄様。我儘を言って欲しいだなんて、そんな風に甘やかして可愛いリクルがお馬鹿な王子になったら困るでしょ。
私は過去の記憶があったから我儘にならずに済んだけど、普通はあんなに甘やかしたら傲慢になっちゃうのよ。
それから・・・
リリアナお義姉様?笑顔なのに少し怖いんですけど?
おかしいわ。
血が繋がってるのはラウルお兄様のはずなのに、お母様の笑顔そっくりだなんて。
ピスタス侯爵家は、先代様がフロランス様に継がせようと思っているのでしょう?
フロランス様が継げるのは、成人する学園卒業後。
今潰されると困るのよ。
「駄目ですよ?ピスタス侯爵家はいずれフロランス様がお継ぎになられるのでしょう?」
「先代の侯爵様がいらっしゃるもの。三年くらい頑張って下さるわ」
「そうだな。王家から誰か補佐を出してもいい」
え、ええと、頭のすげ替えは決定事項なの?
確かにチェリー様の愚行は、イヴァン様にご迷惑をおかけすることになるから、対処してもらいたいとは思うけど。
イヴァン様も、いつまでも私の婚約者のふりなんて嫌だろうし。
いずれサウスクラウド王国へ戻られるんだろうけど、うちでの思い出は良いものにしたいわ。
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「でも、フロランス様にとっては父親ですし・・・」
「でも貴女、ピスタス侯爵家で冷遇されているでしょう?」
お義姉様の言葉に、私とそれからフロランス様がピシリと固まった。
「れい・・・ぐう?」
あのチェリー様の言いようだと、確かに家でもあんな態度なのかもしれない。
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でも侯爵にとって、フロランス様も可愛い娘でしょう?
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あんな父親は普通はいないと思っていたけど、もしかしてフロランス様も似たような辛い思いをされているの?
「フロランス様?」
「・・・」
「レティーナ様。ピスタス侯爵令嬢・・・フロランス様とお呼びしてもかまわないかしら?彼女は、ピスタス侯爵夫妻、チェリー男爵令嬢に虐めを受けているわ」
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