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最終章
実質的に首が胴と離れちゃうわよ?
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「あらあら。フロランス様を勘当なさると言うの?」
私の言葉に、ピスタス侯爵と夫人、チェリー様は振り返り、チェリー様はイヴァン様のお姿を見て満面の笑みを浮かべた。
「あ。イヴァン様~🤍」
「・・・申し訳ございません、王女殿下。アストニア様」
「フロランス様が謝る必要はないわ。だって、ピスタス侯爵は貴女を勘当するとおっしゃったもの。ピスタス侯爵家の人間の不肖を貴女が謝る必要性はないわ」
扇で口元を隠しながら、ジロリとピスタス侯爵たちを見る。
王族が目の前にいるのに、挨拶しないってどういうこと?
頭を下げて、声をかけてもらうのを待つのが普通なのに。
しかも、王族の私と共にいるイヴァン様に勝手に話しかけたわ。
そのことの意味を、ピスタス侯爵も夫人も理解していないの?
「それで、ピスタス侯爵?勝手に王族である私の連れに、ご令嬢が話しかけた詫びはして下さらないのかしら?」
「えーっ、ひどぉい!王女様ってこんな我儘なのぉ?ねぇ、お父様ぁ。イヴァン様がかわいそう。私は公爵様と婚約するけどぉ、イヴァン様も私付きで侯爵家で雇ってあげて」
「・・・レティ。死ぬほど不愉快だから消し炭にしても良い?」
「イヴァン様。他の方の目がありますから、我慢してくださいませ」
アルフレッド陛下の時のように、イヴァン様が悪く言われるなんて嫌だもの。
それに、どこから公爵と婚約するなんて話になったの?
公爵って、絶対ロイド様のことよね?
あれだけ嫌がられてはっきり拒否されてるのに、どこからその自信がくるの?
それに、イヴァン様を侯爵家で雇う?
イヴァン様のサウスクラウド王国での爵位は知らないけど、少なくともアルフレッド陛下と懇意にされてるのよ?
魔法師としての実力は間違いないし、イヴァン様を雇うとしたら、国家予算並みかもしれないわ。
「ああ。王女殿下、すみませんな。チェリーはこの通り素直でつい思ったことを言ってしまうが、悪気はないのですよ」
ニヤニヤと笑いながら、謝罪とは言えない言葉を口にするピスタス侯爵に、背後と隣からものすごい圧を感じるわ。
素直で思ったことを何でも口にして許されたいなら、貴族でいるべきではないわ。
それにそれって、私が我儘だと暗に言ってるわよね?
私がお父様やお母様、お兄様にお義姉様だけでなく、王宮に勤めている騎士や使用人たちに大切にされていること、高位貴族である侯爵が知らないの?
周囲からの剣呑な視線に、本当に気付いてないの?
侯爵の爵位抹消だけではなく、実質的に首が胴と離れちゃうわよ?
私の言葉に、ピスタス侯爵と夫人、チェリー様は振り返り、チェリー様はイヴァン様のお姿を見て満面の笑みを浮かべた。
「あ。イヴァン様~🤍」
「・・・申し訳ございません、王女殿下。アストニア様」
「フロランス様が謝る必要はないわ。だって、ピスタス侯爵は貴女を勘当するとおっしゃったもの。ピスタス侯爵家の人間の不肖を貴女が謝る必要性はないわ」
扇で口元を隠しながら、ジロリとピスタス侯爵たちを見る。
王族が目の前にいるのに、挨拶しないってどういうこと?
頭を下げて、声をかけてもらうのを待つのが普通なのに。
しかも、王族の私と共にいるイヴァン様に勝手に話しかけたわ。
そのことの意味を、ピスタス侯爵も夫人も理解していないの?
「それで、ピスタス侯爵?勝手に王族である私の連れに、ご令嬢が話しかけた詫びはして下さらないのかしら?」
「えーっ、ひどぉい!王女様ってこんな我儘なのぉ?ねぇ、お父様ぁ。イヴァン様がかわいそう。私は公爵様と婚約するけどぉ、イヴァン様も私付きで侯爵家で雇ってあげて」
「・・・レティ。死ぬほど不愉快だから消し炭にしても良い?」
「イヴァン様。他の方の目がありますから、我慢してくださいませ」
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それに、どこから公爵と婚約するなんて話になったの?
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それに、イヴァン様を侯爵家で雇う?
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「ああ。王女殿下、すみませんな。チェリーはこの通り素直でつい思ったことを言ってしまうが、悪気はないのですよ」
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それにそれって、私が我儘だと暗に言ってるわよね?
私がお父様やお母様、お兄様にお義姉様だけでなく、王宮に勤めている騎士や使用人たちに大切にされていること、高位貴族である侯爵が知らないの?
周囲からの剣呑な視線に、本当に気付いてないの?
侯爵の爵位抹消だけではなく、実質的に首が胴と離れちゃうわよ?
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