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最終章
これが恋なら強くなれる?それとも弱くなるの?
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「教えて、レティ」
イヴァン様は私の両手を握り、ジッと目を覗き込んでくる。
銀色の瞳に吸い込まれてしまいそう。
「よく・・・分からないのです。私は、お兄様や家族のことはとても大事で、好きだとはっきり言えます。アルフレッド陛下のことも、お兄様のようにお慕いしていました」
「うん。僕のことは?」
「イヴァン様は・・・魔法の先生として尊敬しています。ちょっと意地悪だけどお優しくて、お話していると楽しくて・・・」
私は恋を知らない。
前世の礼奈の時も知らなかったと思う。
もう、あんまりはっきりは思い出せないけど。
一度目の侯爵夫人の時は、夫には愛する人がいた。
だから、私は彼に会いたいともそばにいたいとも思わず、自由に生きることにした。
二度目の伯爵令嬢の時は、亡くなったお母様や会えないお祖父様たちにしか愛されず、実の父親と義母義妹に憎まれ殺された。
三度目の公爵令嬢の時は、家族や使用人には愛されていたけど、婚約者の王太子には愛する相手が他にいた。
最初は・・・本当にお馬鹿な二人だと思っていたけど、彼らは真に愛し合う素敵な人たちだった。
四度目は平民で、でも聖女だからと王太子の婚約者にされ、でも彼からは蔑まれていた。
他のご令嬢に婚約者の座は奪われたけど、別にどうでも良かった。なのに、王太子は私を愛していたらしくて、私を殺し自死したらしい。
五度目の今回は・・・
お父様やお母様、お兄様やお義姉様、使用人のみんなに愛されている。
そして、アルフレッド陛下も私を望んでくれた。
初恋だと、そう言ってくれた陛下のことをお慕いはしていた。ラウルお兄様と同じように・・・
恋ではなかったけど、三度目まではずっと貴族だったし、政略結婚の意味も理解していたから、嫌悪感も持たずむしろ好意を抱けるならと婚約をお受けした。
アズリル殿下のように、アルフレッド陛下のように、苦しいまでに相手を切望する想いでなくても、穏やかにお互いを思いやりながら生きていける、そう思ったから。
でも。
アルフレッド陛下には、自分が愛妾でもいいと思うくらいに、陛下を切望されるご令嬢がいた。
私は・・・
ジュリエッタ様のお気持ちには勝てない。
そして、アルフレッド陛下の大切な国が荒れるのを見たくなかった。
だから婚約を解消した。
私は、当時十一歳だったけど、礼奈としては十六歳手前まで生きていたし、十五歳までは健康だったから恋を知らないのは年齢は関係ないと思う。
多分、私は欠陥品なのだ。
人を殺してでも欲しいと願うほど、大切な全てを捨てても欲しいと願うほど、人を好きになったことがない。
もし、この気持ちが恋だというのなら、私はアズリル殿下のように強くなれるのだろうか。
それとも、この恋を失うのが怖くて動けないほど、弱くなるのだろうか。
イヴァン様は私の両手を握り、ジッと目を覗き込んでくる。
銀色の瞳に吸い込まれてしまいそう。
「よく・・・分からないのです。私は、お兄様や家族のことはとても大事で、好きだとはっきり言えます。アルフレッド陛下のことも、お兄様のようにお慕いしていました」
「うん。僕のことは?」
「イヴァン様は・・・魔法の先生として尊敬しています。ちょっと意地悪だけどお優しくて、お話していると楽しくて・・・」
私は恋を知らない。
前世の礼奈の時も知らなかったと思う。
もう、あんまりはっきりは思い出せないけど。
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だから、私は彼に会いたいともそばにいたいとも思わず、自由に生きることにした。
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五度目の今回は・・・
お父様やお母様、お兄様やお義姉様、使用人のみんなに愛されている。
そして、アルフレッド陛下も私を望んでくれた。
初恋だと、そう言ってくれた陛下のことをお慕いはしていた。ラウルお兄様と同じように・・・
恋ではなかったけど、三度目まではずっと貴族だったし、政略結婚の意味も理解していたから、嫌悪感も持たずむしろ好意を抱けるならと婚約をお受けした。
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でも。
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多分、私は欠陥品なのだ。
人を殺してでも欲しいと願うほど、大切な全てを捨てても欲しいと願うほど、人を好きになったことがない。
もし、この気持ちが恋だというのなら、私はアズリル殿下のように強くなれるのだろうか。
それとも、この恋を失うのが怖くて動けないほど、弱くなるのだろうか。
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