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第一章 ルークの婚約者編
倒れたモデリーン
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「モデリーン!」
ルーク殿下が部屋を出て行って暫くした頃、慌てた様子のルーシー王女が生徒会室へ飛び込んで来た。床に座り込んでいるわたしを見つけて駆け寄って来た。
「大丈夫!? ルークに連れて行かれたって聞いて。何かされた?」
心配そうにわたしを覗き込むルーシー王女にわたしは首を横に振った。
「少し、話をしていただけよ」
「でも顔色が良くないわ、きっと酷い事言ったんでしょアイツ」
金色の長い髪をハーフアップにしたルーシー王女は、その可憐な見た目とは違って快活で曲がった事が嫌いなサバサバ系女子だ。
「モデリーン!? 兄上に何かされたのか」
再び部屋の扉が開いて今度はルーファス殿下が飛び込んで来た。ルーシー王女と同じくわたしが座り込んでいるのを見て慌てる。
「大丈夫です、話しをしていただけで……何もされてはいません」
心配掛けてはいけないと思い立ち上がろうとしたら、予想外に足元がふらついてしまいルーファス殿下に支えられてしまった。――あれっ? どうしたんだろう、何だか力が入らない。
「やっぱり顔色が良くないわ、ルーファス医務室へ運んであげて」
「ああ、その方が良い」
わたしが大丈夫と断る間もなくルーファス殿下に抱き上げられて、そのまま学園の医務室へと運ばれてしまった。途中すれ違う生徒たちの黄色い悲鳴が上がったりしていたのでわたしは恥ずかしさのあまりルーファス殿下の腕の中で両手で自分の顔を覆って目を閉じているしか出来なかった。正真正銘の王子様がお姫様抱っこしているのだ。そりゃ歓声も上がるだろう。
こういう世界では何だか当たり前にお姫様抱っことか出て来るけど、実際に自分がそうされるととんでもなく恥ずかしい! ましてや相手が自分に好意を持っていると知っているだけに余計にどういう対応をして良いのか分からない。
「公爵家の馬車を呼び戻しているから、到着したら念の為今日は帰りなさい。必要なら主治医にも診て貰いなさいね」
医務室勤務の魔導医であるサンドラー女医から疲労が蓄積しているから暫く休養を取る様に言いつけられた。ポーションを処方されて少し身体は軽くなった気はする。
「ありがとう御座います、先生」
わたしは先生にお礼を述べ、ベッドに横になる。自分でも気づかない内に疲労を溜めてしまっていたとは不覚だ。
「それから貴方達も彼女はもう大丈夫だから授業に戻りなさい」
付き添ってくれていたルーシー王女とルーファス殿下は先生からの指示を受け、ルーシー王女は渋々と医務室を出て行ったがルーファス殿下は動こうとはしなかった。何やらサンドラー女医と押し問答をしていたが、どうにか許可を貰ったらしくわたしの傍へと戻って来た。
「あの、ルーファス殿下。わたしなら本当にもう……」
「僕の大切な女性が倒れているのに離れられる訳がないだろう」
まだ正式に婚約した訳ではないのにルーファス殿下の中では既にわたしは婚約者の位置づけにいるらしい。
「けど、これでは正式な発表の前に良くない噂が流れてしまうのでは……」
現時点での婚約者はルーク殿下だ。それは周知の事実であるのでいくらルーク殿下の弟で友人だと言っても、ここまで過保護な扱いを受けては周りの目も気になる。
「それはそうだが……」
「すぐに公爵家の者も来ますので、大丈夫ですよ。殿下はどうぞ授業へ行って下さい」
「モデリーン……」
心配そうにわたしの頬にそっと触れるルーファス殿下。その手の温かさにドキリとしてしまう。……彼の想いを知ってからどうしても意識してしまう。やだな、今までこんな事なかったのに。なんだか恥ずかしい。
「まぁ、ルーク殿下」
サンドラー女医の言葉にハッとすると医務室の入口にルーク殿下が立っていた。
「モデリーンが医務室に運ばれたと聞いたので。ルーファス、私の婚約者である彼女を運んでくれてありがとう」
「……いえ、大切な友人ですので当然の事です」
目に見えない火花が散っている様な気がして、わたしはハラハラとしながら二人を見ていた。
「後は私が引き受けるから、お前はもう戻って良いよ」
「ほら、ルーファス殿下。ルーク殿下も来て下さった事ですし、ね?」
事情を知らぬサンドラー女医はルーク殿下に同意してルーファス殿下を医務室から追い出そうとした。この状況ではこれ以上この場に留まるのは得策でなないと判断したルーファス殿下は拳を握りしめながら椅子から立ち上がった。
「後で様子を窺いに行くから」
こそっとそう耳打ちをしてわたしの傍から離れた。それと入れ違う様にしてルーク殿下がわたしの傍へとやって来る。
「ほら、横になってモデリーン」
白々しいくらいに優しさを振りまいてわたしを介抱するルーク殿下の言葉を背に受けながらルーファス殿下は医務室を出た。彼が怒っているのはわたしにも伝わって来る。けれど今はまだ婚約者でない彼にはどうする事も出来ない。
そうこうしている内に馬車が到着したとの知らせを受け、今度はルーク殿下にお姫様抱っこをされる形で廊下を移動する羽目になった。ルーク殿下の場合は婚約者なので抱き上げられようと問題は無いし、授業中なので生徒達の目もないけど気持ちは複雑だ。
勿論ルーファス殿下の時と同じく「大丈夫」だと伝えたのだが、「婚約者なのだからこんな時は甘えなさい」と強制的に抱き上げられてしまった。世の王子達は簡単に婚約者をお姫様抱っこし過ぎだと思う。される側の恥ずかしさをもっと知って欲しい……。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
「……さっきはつい頭に血が上って言い過ぎたよ、悪かった」
「ルーク殿下……」
公爵家の馬車の中で少し気まずそうにルーク殿下が謝罪を申し出て来た。
「君は何があっても私を愛してくれるんだって勝手に自惚れていたんだ。君はこれ迄もこれからもずっと私だけの物なんだって……」
確かにわたしは今迄の全ての人生をルーク殿下に捧げて来ていた。前世でさえゲームの中のルーク殿下が大好きで、ルーク殿下の事しか目に入らなかった。
「出来る事なら、これからもそうあって欲しいんだ。私を、私だけを愛して欲しい……」
今わたしに向けてくれている気持ちに嘘はないんだろうと思う。けれどモニラは引く事は無いだろうし、振り払う事なんて出来ないだろう。モニラがルーク殿下ルートにある限り恐らく彼はモニラから逃れる事は出来ないのかもしれない。この世界はヒロインの為にある世界なのだから。
このままルーク殿下を愛し続けても過去と同じ運命を辿るしか無いのは目に見えてる。今の彼とは白い結婚になる事は無さそうだけど、モニラがそれを許すとは思えない。ルーク殿下の事を実の妹と奪い合う結婚生活……それは幸せと言えるのだろうか。
「……互いにそうであれれば良かったですね」
「……っ!」
わたしの意図する意味が分かったのだろう。ルーク殿下が言葉に詰まる。
「殿下のお気持ちは本当に嬉しいです。少しの間だけでもわたくしの事を愛して下さった。それだけでもう、わたくしは十分です」
「モデリーン……」
「このループも殿下が提案して下さったと聞きました。殿下も色々とお辛かったでしょう、ありがとう御座います」
「その事も知っていたのか……では記憶も……」
「昨夜ルーファス殿下からお聞きしました。ちゃんとした記憶があるのは今回が初めてですけどね」
「そうか……」
ルーク殿下が動いて下さらなかったら今のわたしは存在していない。何度も苦しいループは繰り返す事にはなったけど、今回は今迄と違うのが分かる。
「わたくしの最後の我儘を聞いて下さるのなら、どうか……もう貴方から解放して下さいませんか?」
「私は! 私はこの手で君を幸せにしなければならないんだ、そう誓ったんだ」
「はい……ですがそれは殿下のご都合ですよね?」
「……え」
「無実のわたくしを虐げた挙句に死なせてしまったという責任と後悔があるから、今度は愛を与えれば幸せな筈だと……でもそれは殿下の自己満足に過ぎないのではないですか?」
「自己……まん……」
絶望した様な表情を浮かべるルーク殿下へわたしは続ける。
「わたくしを愛しているという自己満足。でもそれは本当の愛ではなく、同情によるもの。だからモニラにも惑わされるし、指輪も割れてしまったのだと思います」
モニラの事はゲームのせいもあるだろうけど、それは言っても仕方のない話。
「正直……わたくし疲れましたわ。もう自由にさせて下さいませ、殿下」
そう、何度もループをして何度も苦しんで、今回も愛されているのかどうかよく分からない状態で何年も過ごして来た。疲労困憊で倒れるのも無理もないかもしれない。
「…………考えさせてくれ」
「はい」
色々とわたしに指摘されて顔から表情が抜けてしまったルーク殿下。丁度馬車が公爵家へ到着し、互いに無言のまま馬車から降りた。
「モデリーン、取り敢えずはゆっくり休んでくれ」
「はい、ありがとう御座います殿下」
その一言だけ交わし、公爵家に先回りして待機していた王家の馬車へと乗り換えたルーク殿下はこちらを振り返る事もなく去って行った。わたしはその馬車をただただ黙って見送った。
ルーク殿下が部屋を出て行って暫くした頃、慌てた様子のルーシー王女が生徒会室へ飛び込んで来た。床に座り込んでいるわたしを見つけて駆け寄って来た。
「大丈夫!? ルークに連れて行かれたって聞いて。何かされた?」
心配そうにわたしを覗き込むルーシー王女にわたしは首を横に振った。
「少し、話をしていただけよ」
「でも顔色が良くないわ、きっと酷い事言ったんでしょアイツ」
金色の長い髪をハーフアップにしたルーシー王女は、その可憐な見た目とは違って快活で曲がった事が嫌いなサバサバ系女子だ。
「モデリーン!? 兄上に何かされたのか」
再び部屋の扉が開いて今度はルーファス殿下が飛び込んで来た。ルーシー王女と同じくわたしが座り込んでいるのを見て慌てる。
「大丈夫です、話しをしていただけで……何もされてはいません」
心配掛けてはいけないと思い立ち上がろうとしたら、予想外に足元がふらついてしまいルーファス殿下に支えられてしまった。――あれっ? どうしたんだろう、何だか力が入らない。
「やっぱり顔色が良くないわ、ルーファス医務室へ運んであげて」
「ああ、その方が良い」
わたしが大丈夫と断る間もなくルーファス殿下に抱き上げられて、そのまま学園の医務室へと運ばれてしまった。途中すれ違う生徒たちの黄色い悲鳴が上がったりしていたのでわたしは恥ずかしさのあまりルーファス殿下の腕の中で両手で自分の顔を覆って目を閉じているしか出来なかった。正真正銘の王子様がお姫様抱っこしているのだ。そりゃ歓声も上がるだろう。
こういう世界では何だか当たり前にお姫様抱っことか出て来るけど、実際に自分がそうされるととんでもなく恥ずかしい! ましてや相手が自分に好意を持っていると知っているだけに余計にどういう対応をして良いのか分からない。
「公爵家の馬車を呼び戻しているから、到着したら念の為今日は帰りなさい。必要なら主治医にも診て貰いなさいね」
医務室勤務の魔導医であるサンドラー女医から疲労が蓄積しているから暫く休養を取る様に言いつけられた。ポーションを処方されて少し身体は軽くなった気はする。
「ありがとう御座います、先生」
わたしは先生にお礼を述べ、ベッドに横になる。自分でも気づかない内に疲労を溜めてしまっていたとは不覚だ。
「それから貴方達も彼女はもう大丈夫だから授業に戻りなさい」
付き添ってくれていたルーシー王女とルーファス殿下は先生からの指示を受け、ルーシー王女は渋々と医務室を出て行ったがルーファス殿下は動こうとはしなかった。何やらサンドラー女医と押し問答をしていたが、どうにか許可を貰ったらしくわたしの傍へと戻って来た。
「あの、ルーファス殿下。わたしなら本当にもう……」
「僕の大切な女性が倒れているのに離れられる訳がないだろう」
まだ正式に婚約した訳ではないのにルーファス殿下の中では既にわたしは婚約者の位置づけにいるらしい。
「けど、これでは正式な発表の前に良くない噂が流れてしまうのでは……」
現時点での婚約者はルーク殿下だ。それは周知の事実であるのでいくらルーク殿下の弟で友人だと言っても、ここまで過保護な扱いを受けては周りの目も気になる。
「それはそうだが……」
「すぐに公爵家の者も来ますので、大丈夫ですよ。殿下はどうぞ授業へ行って下さい」
「モデリーン……」
心配そうにわたしの頬にそっと触れるルーファス殿下。その手の温かさにドキリとしてしまう。……彼の想いを知ってからどうしても意識してしまう。やだな、今までこんな事なかったのに。なんだか恥ずかしい。
「まぁ、ルーク殿下」
サンドラー女医の言葉にハッとすると医務室の入口にルーク殿下が立っていた。
「モデリーンが医務室に運ばれたと聞いたので。ルーファス、私の婚約者である彼女を運んでくれてありがとう」
「……いえ、大切な友人ですので当然の事です」
目に見えない火花が散っている様な気がして、わたしはハラハラとしながら二人を見ていた。
「後は私が引き受けるから、お前はもう戻って良いよ」
「ほら、ルーファス殿下。ルーク殿下も来て下さった事ですし、ね?」
事情を知らぬサンドラー女医はルーク殿下に同意してルーファス殿下を医務室から追い出そうとした。この状況ではこれ以上この場に留まるのは得策でなないと判断したルーファス殿下は拳を握りしめながら椅子から立ち上がった。
「後で様子を窺いに行くから」
こそっとそう耳打ちをしてわたしの傍から離れた。それと入れ違う様にしてルーク殿下がわたしの傍へとやって来る。
「ほら、横になってモデリーン」
白々しいくらいに優しさを振りまいてわたしを介抱するルーク殿下の言葉を背に受けながらルーファス殿下は医務室を出た。彼が怒っているのはわたしにも伝わって来る。けれど今はまだ婚約者でない彼にはどうする事も出来ない。
そうこうしている内に馬車が到着したとの知らせを受け、今度はルーク殿下にお姫様抱っこをされる形で廊下を移動する羽目になった。ルーク殿下の場合は婚約者なので抱き上げられようと問題は無いし、授業中なので生徒達の目もないけど気持ちは複雑だ。
勿論ルーファス殿下の時と同じく「大丈夫」だと伝えたのだが、「婚約者なのだからこんな時は甘えなさい」と強制的に抱き上げられてしまった。世の王子達は簡単に婚約者をお姫様抱っこし過ぎだと思う。される側の恥ずかしさをもっと知って欲しい……。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
「……さっきはつい頭に血が上って言い過ぎたよ、悪かった」
「ルーク殿下……」
公爵家の馬車の中で少し気まずそうにルーク殿下が謝罪を申し出て来た。
「君は何があっても私を愛してくれるんだって勝手に自惚れていたんだ。君はこれ迄もこれからもずっと私だけの物なんだって……」
確かにわたしは今迄の全ての人生をルーク殿下に捧げて来ていた。前世でさえゲームの中のルーク殿下が大好きで、ルーク殿下の事しか目に入らなかった。
「出来る事なら、これからもそうあって欲しいんだ。私を、私だけを愛して欲しい……」
今わたしに向けてくれている気持ちに嘘はないんだろうと思う。けれどモニラは引く事は無いだろうし、振り払う事なんて出来ないだろう。モニラがルーク殿下ルートにある限り恐らく彼はモニラから逃れる事は出来ないのかもしれない。この世界はヒロインの為にある世界なのだから。
このままルーク殿下を愛し続けても過去と同じ運命を辿るしか無いのは目に見えてる。今の彼とは白い結婚になる事は無さそうだけど、モニラがそれを許すとは思えない。ルーク殿下の事を実の妹と奪い合う結婚生活……それは幸せと言えるのだろうか。
「……互いにそうであれれば良かったですね」
「……っ!」
わたしの意図する意味が分かったのだろう。ルーク殿下が言葉に詰まる。
「殿下のお気持ちは本当に嬉しいです。少しの間だけでもわたくしの事を愛して下さった。それだけでもう、わたくしは十分です」
「モデリーン……」
「このループも殿下が提案して下さったと聞きました。殿下も色々とお辛かったでしょう、ありがとう御座います」
「その事も知っていたのか……では記憶も……」
「昨夜ルーファス殿下からお聞きしました。ちゃんとした記憶があるのは今回が初めてですけどね」
「そうか……」
ルーク殿下が動いて下さらなかったら今のわたしは存在していない。何度も苦しいループは繰り返す事にはなったけど、今回は今迄と違うのが分かる。
「わたくしの最後の我儘を聞いて下さるのなら、どうか……もう貴方から解放して下さいませんか?」
「私は! 私はこの手で君を幸せにしなければならないんだ、そう誓ったんだ」
「はい……ですがそれは殿下のご都合ですよね?」
「……え」
「無実のわたくしを虐げた挙句に死なせてしまったという責任と後悔があるから、今度は愛を与えれば幸せな筈だと……でもそれは殿下の自己満足に過ぎないのではないですか?」
「自己……まん……」
絶望した様な表情を浮かべるルーク殿下へわたしは続ける。
「わたくしを愛しているという自己満足。でもそれは本当の愛ではなく、同情によるもの。だからモニラにも惑わされるし、指輪も割れてしまったのだと思います」
モニラの事はゲームのせいもあるだろうけど、それは言っても仕方のない話。
「正直……わたくし疲れましたわ。もう自由にさせて下さいませ、殿下」
そう、何度もループをして何度も苦しんで、今回も愛されているのかどうかよく分からない状態で何年も過ごして来た。疲労困憊で倒れるのも無理もないかもしれない。
「…………考えさせてくれ」
「はい」
色々とわたしに指摘されて顔から表情が抜けてしまったルーク殿下。丁度馬車が公爵家へ到着し、互いに無言のまま馬車から降りた。
「モデリーン、取り敢えずはゆっくり休んでくれ」
「はい、ありがとう御座います殿下」
その一言だけ交わし、公爵家に先回りして待機していた王家の馬車へと乗り換えたルーク殿下はこちらを振り返る事もなく去って行った。わたしはその馬車をただただ黙って見送った。
応援ありがとうございます!
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