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第五章 真実と譲れない想い
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「……レオ……どうして……」
いつの間にか入り口に立っていたのは、レオドルドだった。
穏やかに表情を崩し、年頃の女子ならば悩ましい溜め息を零してしまいそうな笑みを浮かべ、部屋へと足を踏み入れてくる。
顔は隠してはいなかったが、全身が黒づくめだ。『手荒な真似をしてすまなかった』と言った事からも、やはり彼の仕業だったのだ。
意識を失う直前に見たものが見間違いでなかったと分かり、カナはショックを隠せなかった。
ただただ震える身体をどうすることも出来ないまま、こちらから視線を外さずに美麗な笑みを向け、後ろ手で扉を閉めるレオドルドを見つめた。
カチャリと閉まる音に続いて、ガチャンと重たい音が響く。外から鍵が掛けられてしまったようだ。
完全に逃げる術を失ってしまい、焦りと緊張から背中に冷たい汗が流れた。
「ここは何処? どうしてこんな事……ナタリーは無事なの?」
コツコツと踵を鳴らしながら近づいてくる彼は何も応えない。
表情はずっと笑顔のままだ。
それなのに恐ろしく思えた。得体の知れない恐怖を感じて指先までも冷えていく。
何歩か下がると直ぐ壁に当たってしまい、それ以上はどうする事も出来ない。
レオドルドは目の前まで近付いてくると、カナの艶やかな黒髪を一房手に取った。
「ここを覚えていないかい?」
「え……」
「昔、リアとアズと三人で、秘密基地にして遊んだ場所だよ」
「……」
カナリアの子供の頃の話はあまり聞かされていなかった為、良くは知らなかった。
幼い頃から身体が弱く、ベッドに伏せていた事が多かったと言う事と、八歳の頃に不治の病と聞かされたと言う事くらいだろう。
下手に口を開いて刺激しない方が良いだろうか。
「リアは五歳かそこらで……もう覚えていないか……」
「……ごめんなさい……」
「私ははっきり覚えているよ。リアはかくれんぼが好きで、身体も小さかったから、思いもしない場所に隠れていた事があってね……よく驚かされた」
目を細め、昔の記憶を懐かしむ彼が、カナの黒髪を弄ぶ。
「何が可愛いって、一生懸命隠れるのに、必ずドレスの裾が少しだけはみ出していてね……いつも先に見つけるのは私だった」
幼い頃のカナリアを思い出し、クスクスと喉を鳴らす彼が、手に取った髪を指先に巻き付けキスをする。長く愛しむ様なキスだった。
「私が守ると決めたんだ」
目の前のブルーアイが揺らめいている。瞳の奥の仄暗い闇を見た。
「可愛らしい笑顔も、弱く小さなこの身体も……リアの全ては私が守る。そう心に決めて準備もしてきた。……なのに……」
憤怒からか、悲哀からか、暗鬱とした黒い炎の灯る瞳を見た。
真っ直ぐに向けられて、カナの身体がカタカタと震える。
「リアは……誰にも渡さない」
聞いた事のない低い声に、カナの肩がビクリと揺れた。
「結婚なんかさせない。もうすぐ迎えの馬車が来るから、一緒に私の国へ帰ろう」
「え……」
「当たり前じゃないか。私は君を迎えに来たんだ。メイドまがいの事なんてさせない。リアの美しい手が荒れてしまったら大変だ。腕の良い医者だって知ってる。薬だって必ず手に入れる。リアの病気は必ず私が治してあげるよ」
レオドルドの手がカナの頬へと触れて来る。
アズベルトと同じ、大きく包み込むような優しい手。
でも、レオドルドのそれは驚く程冷たかった。
「好きだよリア。……君を愛してる」
違う……
「君を妻にするのは私だ。私の国で一緒に暮らそう」
この手じゃない……
「この国を出てしまえば、誰にも私たちの邪魔は出来ない」
貴方じゃ、ないの……
「……カナリア」
カナリアじゃ、ないんだよ……
「ごめん、なさい……」
鼻先が触れて、唇が触れる間際。
カナの口から零れた言葉に、レオドルドの動きがピタリと止まった。
「レオとは、行けない」
ゆっくり離れていくのを待ちながら、無感情なサファイアブルーを真っ直ぐに見上げた。
「アズを……愛してるの……貴方とは、行けない」
私……アズに伝えてなかったな……
きちんと口に出して『愛してる』と言った事が無かったような気がする。
熱くなった目元から涙が頬を伝った。
バカだな……
何で言わなかったんだろう
こうなる前にちゃんと伝えておけば良かった……
キスも、ハグも、心も身体も……アズ以外何もいらないって、全部口に出して言ってしまえば良かった……
彼の優しさに甘えてしまっていた事に気付き、今更後悔してしまう。
後から遅かったと思っても遅いのだと、散々分かっていた筈だったのに。
「……どうしてっ——」
美しく保っていたレオドルドの表情が、怯えたように歪んだ。
低く憎悪のこもった声が発せられ、右手首と左肩を乱暴に掴まれ握られる。その力が尋常でなくてギリギリと骨が軋んだ。
「やっ…——」
抵抗したはずみで背中と頭を壁に強打してしまった。
ぐらりと視界が歪み、力を入れて突っ張っていた足元がふらついてしまう。
ただでさえ力の差は歴然だった。そんな風に揺らいだカナの身体は、いとも簡単に自由を奪われ、無理矢理ベッドへと引き摺られると乱暴に引き倒されてしまう。
「こんなに愛しているのに」
「いやっ! やめて!!」
手首と肩は以前強い力で握られ、ズキズキと病んでいた。それでも必死に抵抗するも、逃げる間も無くレオドルドにのし掛かられ、身体の自由が奪われてしまった。
力が強くてびくともしない。手を振り払おうとも、身体をよじろうとも、足を動かそうともしてみたが、カスのような抵抗は何の意味も成さなかった。
「アズ!!」
怖いっ……アズ!! 助けて…——
悲痛な表情のレオドルドの顔が迫ってきて顔を背けた。
首筋に口付けられ、鎖骨を舌が這う感触が恐ろしくて全身が粟だった。
「アズベルトは確かにリアを大切にしていたけれど、それは妹としてだった。そうだろう」
鎖骨付近に口付けながら、左肩を掴んでいた手が身体の線をなぞるように滑っていく。
それを受け入れることが出来なくて必死に身体を捩った。
「リアを本当に愛しているのは私だよ。私ならリアを幸せに出来る。何でも手に入れてあげられる」
「……うの」
「だからどうか受け入れて……」
スカートの裾を捲り上げたレオドルドの大きな手が、素肌の腿に触れてくる。
「違うの……」
次から次から溢れてくる涙を堪える事も出来ずに、カナはポツリと零した。
「何が違う?」
「カナリアさんは……ずっとアズベルトを愛していたわ……」
「……?」
「お兄さんなんかじゃなく……一人の男性として見てた……最初から」
レオドルドの訝しげな眼差しが、涙に濡れるカナの瞳を直ぐ側で見下ろしてくる。
カナは抵抗を止め、身体から力を抜くと、その青い瞳を真っ直ぐに見つめた。
「アズだってそう。同情や家族だからなんかで無く、一人の女性としてカナリアさんを愛してた」
「なに……?」
「だからカナリアさんがあんな事になって、もの凄く苦しんで……後悔して……それでも、私を受け入れてくれたの」
「なにを言ってる? 何の話だ?」
「レオ……私は、貴方の愛したカナリアじゃない」
レオドルドは一瞬固まると、声を出して笑った。
「何を言っているんだ。リアはリアだよ! 昔も今も、こんなに愛らしくて美しいじゃないか……」
大きな手が頬へと添えられ、親指が唇をなぞってくる。
ゆっくり近付いてくる彼の目を、カナは一切抵抗しないまま、真っ直ぐに見つめた。
「私はかな。皐月かな。……カナリアさんが最後の力で召喚した異世界人」
「……は?」
鼻先が触れそうな程間近でレオドルドが止まると、ゆっくり離れていく。
瞳は開かれ疑惑と不信に揺れている。
涙が溢れて止まらなかった。
「召喚……? 異世界……? 一体、何を言ってる……」
「姿はカナリアさんだけど、中身が別人なの。……貴方の愛したカナリアさんは……もういないのよ」
いつの間にか入り口に立っていたのは、レオドルドだった。
穏やかに表情を崩し、年頃の女子ならば悩ましい溜め息を零してしまいそうな笑みを浮かべ、部屋へと足を踏み入れてくる。
顔は隠してはいなかったが、全身が黒づくめだ。『手荒な真似をしてすまなかった』と言った事からも、やはり彼の仕業だったのだ。
意識を失う直前に見たものが見間違いでなかったと分かり、カナはショックを隠せなかった。
ただただ震える身体をどうすることも出来ないまま、こちらから視線を外さずに美麗な笑みを向け、後ろ手で扉を閉めるレオドルドを見つめた。
カチャリと閉まる音に続いて、ガチャンと重たい音が響く。外から鍵が掛けられてしまったようだ。
完全に逃げる術を失ってしまい、焦りと緊張から背中に冷たい汗が流れた。
「ここは何処? どうしてこんな事……ナタリーは無事なの?」
コツコツと踵を鳴らしながら近づいてくる彼は何も応えない。
表情はずっと笑顔のままだ。
それなのに恐ろしく思えた。得体の知れない恐怖を感じて指先までも冷えていく。
何歩か下がると直ぐ壁に当たってしまい、それ以上はどうする事も出来ない。
レオドルドは目の前まで近付いてくると、カナの艶やかな黒髪を一房手に取った。
「ここを覚えていないかい?」
「え……」
「昔、リアとアズと三人で、秘密基地にして遊んだ場所だよ」
「……」
カナリアの子供の頃の話はあまり聞かされていなかった為、良くは知らなかった。
幼い頃から身体が弱く、ベッドに伏せていた事が多かったと言う事と、八歳の頃に不治の病と聞かされたと言う事くらいだろう。
下手に口を開いて刺激しない方が良いだろうか。
「リアは五歳かそこらで……もう覚えていないか……」
「……ごめんなさい……」
「私ははっきり覚えているよ。リアはかくれんぼが好きで、身体も小さかったから、思いもしない場所に隠れていた事があってね……よく驚かされた」
目を細め、昔の記憶を懐かしむ彼が、カナの黒髪を弄ぶ。
「何が可愛いって、一生懸命隠れるのに、必ずドレスの裾が少しだけはみ出していてね……いつも先に見つけるのは私だった」
幼い頃のカナリアを思い出し、クスクスと喉を鳴らす彼が、手に取った髪を指先に巻き付けキスをする。長く愛しむ様なキスだった。
「私が守ると決めたんだ」
目の前のブルーアイが揺らめいている。瞳の奥の仄暗い闇を見た。
「可愛らしい笑顔も、弱く小さなこの身体も……リアの全ては私が守る。そう心に決めて準備もしてきた。……なのに……」
憤怒からか、悲哀からか、暗鬱とした黒い炎の灯る瞳を見た。
真っ直ぐに向けられて、カナの身体がカタカタと震える。
「リアは……誰にも渡さない」
聞いた事のない低い声に、カナの肩がビクリと揺れた。
「結婚なんかさせない。もうすぐ迎えの馬車が来るから、一緒に私の国へ帰ろう」
「え……」
「当たり前じゃないか。私は君を迎えに来たんだ。メイドまがいの事なんてさせない。リアの美しい手が荒れてしまったら大変だ。腕の良い医者だって知ってる。薬だって必ず手に入れる。リアの病気は必ず私が治してあげるよ」
レオドルドの手がカナの頬へと触れて来る。
アズベルトと同じ、大きく包み込むような優しい手。
でも、レオドルドのそれは驚く程冷たかった。
「好きだよリア。……君を愛してる」
違う……
「君を妻にするのは私だ。私の国で一緒に暮らそう」
この手じゃない……
「この国を出てしまえば、誰にも私たちの邪魔は出来ない」
貴方じゃ、ないの……
「……カナリア」
カナリアじゃ、ないんだよ……
「ごめん、なさい……」
鼻先が触れて、唇が触れる間際。
カナの口から零れた言葉に、レオドルドの動きがピタリと止まった。
「レオとは、行けない」
ゆっくり離れていくのを待ちながら、無感情なサファイアブルーを真っ直ぐに見上げた。
「アズを……愛してるの……貴方とは、行けない」
私……アズに伝えてなかったな……
きちんと口に出して『愛してる』と言った事が無かったような気がする。
熱くなった目元から涙が頬を伝った。
バカだな……
何で言わなかったんだろう
こうなる前にちゃんと伝えておけば良かった……
キスも、ハグも、心も身体も……アズ以外何もいらないって、全部口に出して言ってしまえば良かった……
彼の優しさに甘えてしまっていた事に気付き、今更後悔してしまう。
後から遅かったと思っても遅いのだと、散々分かっていた筈だったのに。
「……どうしてっ——」
美しく保っていたレオドルドの表情が、怯えたように歪んだ。
低く憎悪のこもった声が発せられ、右手首と左肩を乱暴に掴まれ握られる。その力が尋常でなくてギリギリと骨が軋んだ。
「やっ…——」
抵抗したはずみで背中と頭を壁に強打してしまった。
ぐらりと視界が歪み、力を入れて突っ張っていた足元がふらついてしまう。
ただでさえ力の差は歴然だった。そんな風に揺らいだカナの身体は、いとも簡単に自由を奪われ、無理矢理ベッドへと引き摺られると乱暴に引き倒されてしまう。
「こんなに愛しているのに」
「いやっ! やめて!!」
手首と肩は以前強い力で握られ、ズキズキと病んでいた。それでも必死に抵抗するも、逃げる間も無くレオドルドにのし掛かられ、身体の自由が奪われてしまった。
力が強くてびくともしない。手を振り払おうとも、身体をよじろうとも、足を動かそうともしてみたが、カスのような抵抗は何の意味も成さなかった。
「アズ!!」
怖いっ……アズ!! 助けて…——
悲痛な表情のレオドルドの顔が迫ってきて顔を背けた。
首筋に口付けられ、鎖骨を舌が這う感触が恐ろしくて全身が粟だった。
「アズベルトは確かにリアを大切にしていたけれど、それは妹としてだった。そうだろう」
鎖骨付近に口付けながら、左肩を掴んでいた手が身体の線をなぞるように滑っていく。
それを受け入れることが出来なくて必死に身体を捩った。
「リアを本当に愛しているのは私だよ。私ならリアを幸せに出来る。何でも手に入れてあげられる」
「……うの」
「だからどうか受け入れて……」
スカートの裾を捲り上げたレオドルドの大きな手が、素肌の腿に触れてくる。
「違うの……」
次から次から溢れてくる涙を堪える事も出来ずに、カナはポツリと零した。
「何が違う?」
「カナリアさんは……ずっとアズベルトを愛していたわ……」
「……?」
「お兄さんなんかじゃなく……一人の男性として見てた……最初から」
レオドルドの訝しげな眼差しが、涙に濡れるカナの瞳を直ぐ側で見下ろしてくる。
カナは抵抗を止め、身体から力を抜くと、その青い瞳を真っ直ぐに見つめた。
「アズだってそう。同情や家族だからなんかで無く、一人の女性としてカナリアさんを愛してた」
「なに……?」
「だからカナリアさんがあんな事になって、もの凄く苦しんで……後悔して……それでも、私を受け入れてくれたの」
「なにを言ってる? 何の話だ?」
「レオ……私は、貴方の愛したカナリアじゃない」
レオドルドは一瞬固まると、声を出して笑った。
「何を言っているんだ。リアはリアだよ! 昔も今も、こんなに愛らしくて美しいじゃないか……」
大きな手が頬へと添えられ、親指が唇をなぞってくる。
ゆっくり近付いてくる彼の目を、カナは一切抵抗しないまま、真っ直ぐに見つめた。
「私はかな。皐月かな。……カナリアさんが最後の力で召喚した異世界人」
「……は?」
鼻先が触れそうな程間近でレオドルドが止まると、ゆっくり離れていく。
瞳は開かれ疑惑と不信に揺れている。
涙が溢れて止まらなかった。
「召喚……? 異世界……? 一体、何を言ってる……」
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