55 / 78
第五章 真実と譲れない想い
章閑話—14 アズベルトの欣幸
しおりを挟む
嗚咽を漏らし身体を震わせるカナを腕に抱いたまま、屋敷の階段をゆっくり降りて行く。
完全に自分の失態だった。
ああしておけば、こうしていたら良かったと、今更考えても仕方の無い後悔ばかりが後から後から湧き起こる。
謝意を述べた私の言葉に、カナは嗚咽を堪えるように小さく首を振って応えてくれた。
そんな姿にも心が痛む。
カナを巻き込んでしまった事への罪悪感と、友人を失った喪失感に、思わず吐き出してしまいそうになった吐息をグッと飲み込み、オレは階下を見据えていた。
正面の入り口から外に出ると、追い付いた自警団員によって数人の男が捕縛され、用意されていたらしき馬車を取り囲んでいた。
見慣れない様相の馬車は、恐らくレオが逃走用に手配していたものだろう。
あと少し到着が遅れていたらと思うとゾッとした。
こちらに気付き、真っ先に駆け寄って来たのは、自警団を取りまとめるハイドだった。カナの無事な姿に安堵の表情を見せている。
必要な指示だけ伝え後を彼に任せると、カナを連れて自警団の用意した馬車に乗り込んだ。
ハイドは信頼出来る部下の一人だ。自分の代わりにしっかりとこの場を仕切ってくれるだろう。
しばらく馬車に揺られていると、落ち着きを取り戻したのか、ナタリーの様子を聞かれた。襲撃された時に一緒にいた彼女の事がずっと気掛かりだったのだろう。
程度は分からなかったが、負傷した旨と無事である事を伝えた。怪我を負ったという事実に表情を曇らせ顔色を悪くするカナは、きっと君のせいでは無いと言っても心を痛めてしまうのだろう。
とにかくカナが無事でいてくれた事、今この胸の中にいる事をもっと実感したくて、確かめるように口付けた。
屋敷に着く頃には、カナの意識は朦朧としていた。
もう既に空が白み始めている事、緊張が解けた事もあるだろうが、薬の影響も大きいだろうと思われる。ただ、乗った時には強張っていた表情が穏やかなものに変わっていて、その事にほっと胸を撫で下ろす。
寝室に行きすがら調査の進捗状況の報告を受ける。
レオドルドは終に見つからなかったようだ。身柄を確保出来れば良かったという思いと、捕まらなくて良かったという相反する思いが交錯する。後にカナも案じていたが、最後に見た表情が気掛かりだったのだ。
変な気を起こさなければいいが……
レオドルドの捜索は打ち切らせ、後はジルに任せる事にした。恐らくだが、彼が捕まる事は無いだろう。
それは同時にもう会う事も叶わないという事だ。
捉えた複数名の御者と一階に転がして来た男達は、この国でレオが雇ったチンピラだった。金を掴ませ言う事を聞かせていたようだ。
出自も生い立ちもバラバラで、自分を雇った人物が誰なのかも知らない様子だった。彼らを調べたところでレオの行方は分からないだろう。
そいつらの身柄も騎士団に引き渡す事になった。
ジルの方からも知らせの騎士を送ってくれた。
服毒自殺を謀ったという館の主人は、何とか一命を取り止め、今は大人しくしているという。毒を用意したのもレオだった。
彼が取引をしようとしていた貴族が軒並み招待を受けていたようで、悪事を計画していた人間達はほぼ確保出来たとの事だった。
自身の目的を果たす為に躊躇なくそれらを囮として切り捨てて見せたのだ。それほどまでにカナリアに執着していた。
どこからどこまでを想定していたのかと、震える思いがした。レオの非情さもまた垣間見えた事案だった。
もしもあの時、あの場所でレオドルドが剣を抜いていたら……
止めよう。もう終わった事だ。
そんな事……考えたくもない。
事件の報告の合間を縫って、クーラが部屋を訪れた。
カナリアの無事を喜び、薬の影響で眠り続けるナタリーが目を覚ましたら一番最初に伝えると、安堵の表情を見せている。
ナタリーを診た医者の話では、左腕の大事な腱を傷付けてしまっていたようで、前のように動かせない可能性があるとの事だった。
眠り続けている二人は、まだこの事を知らない。
話したらどんな顔をするだろうか。考えただけで心が重くなった。
クーラには引き続きナタリーについていてやって欲しいと頼んだ。
「お任せください」と美しく腰を折るこの青年がとても頼もしく見える。
「旦那様。いくつか確認して頂きたい事が……」
そう言って遠慮がちに入室してきたのは、執事長のレイリーだ。こちらもハイド同様苦楽を共にしてきた、信頼出来る人物の一人だ。
両親の頃からフォーミリオを支えてくれており、自分に対しても時に遠慮も容赦もない言葉をくれる貴重な人材でもある。
「分かった、今行く」
そう言ってベッドから立ちあがろうとした時だ。握っていた手を離そうとしたところ、カナの手がぎゅっと掴んで離さなかったのだ。
「やだ——」
眠ったまま瞼に涙を溜めている。
「行かないで……」
夢と現の間で、離れていく気配を感じたようだ。
閉じられたままの目元をそっと拭う。
「レイリー、すまないが」
「心得ました。取り急ぎのもののみ書類にして、後ほど届けさせましょう」
すまないと告げると、彼は一礼して出て行った。
みなまで言わずとも弁えてくれる、素晴らしい人だ。彼に任せておけば問題ないだろう。
「大丈夫、ここにいる」
手を握り直し、カナの隣に横になる。身体を抱き寄せ額にキスをした。
腕に抱けばすっぽりと収まってしまう程小さな身体を全身で感じた。
「もう二度と離れはしない」
自分に対する戒めとカナへの誓いであった。
カナが目覚めるのを待つ間、ベッドで出来る仕事を片付けた。
陽が高く昇った頃、カナがようやく目を覚ましてくれた。若干眠そうにしていたが、体調は良さそうだ。
オレが着替えもせずにここにいた事に困惑し驚いた様子だった。
レイリーからの書類には結婚式についての記述がある。
今回の事件を鑑み、カナの心と身体の負担を考えて、式を延期する必要性があるのではとの内容だった。
確かにその通りだ。このままいくと一週間後には式を挙げる事になる。準備はほぼ終わっていたが、やはり彼女を思うならば延期すべきだろうな。
そう思っていたら
「愛してるわ」
真っ直ぐで曇りの無い眼差しを向けられ、一瞬息が止まった。
「貴方を愛してる」と告げる唇も、自分を見つめるその瞳も、カナリアそのものだ。それなのに向けられた眼差しや想いは、確かにカナのものだった。彼女が……カナ自身がオレに心を許してくれたのだ。
確かにカナの言った通り、きちんと口に出して伝えた事はなかったように思う。それはどこか、まだ触れてはいけない部分だと、無意識ながら頭の片隅にあったからかもしれない。
歓喜と欲情と愛しさに、一刻も早くどうにかしてしまいたい想いが溢れる。
自分の中に留めておく事が難しくて、カナにぶつけてしまったが、彼女は微笑んで受け入れてくれた。
日に日に自我の抑制が効かなくなっている気がする。
これ以上煽るのは止めてくれ……本当に止められなくなってしまう……。
一刻も早く自他共に認められて夫婦になりたいと強く願う。
どうやら君を手放すことは出来ないみたいだ
絶対に誰にも奪わせない
ようやくここまで来たんだ
もう少し……あと少しだけ、辛抱すればいい……
もつれあうように転がった先で、頬に触れる彼女の手を捕まえる。
願いを込めてその手のひらにキスをした。
「愛してるよカナ……もう逃してあげない」
その手を自分のうなじへと誘う。
ギリッギリの理性を何とか総動員して、彼女の唇をゆっくりゆっくり味わった。
完全に自分の失態だった。
ああしておけば、こうしていたら良かったと、今更考えても仕方の無い後悔ばかりが後から後から湧き起こる。
謝意を述べた私の言葉に、カナは嗚咽を堪えるように小さく首を振って応えてくれた。
そんな姿にも心が痛む。
カナを巻き込んでしまった事への罪悪感と、友人を失った喪失感に、思わず吐き出してしまいそうになった吐息をグッと飲み込み、オレは階下を見据えていた。
正面の入り口から外に出ると、追い付いた自警団員によって数人の男が捕縛され、用意されていたらしき馬車を取り囲んでいた。
見慣れない様相の馬車は、恐らくレオが逃走用に手配していたものだろう。
あと少し到着が遅れていたらと思うとゾッとした。
こちらに気付き、真っ先に駆け寄って来たのは、自警団を取りまとめるハイドだった。カナの無事な姿に安堵の表情を見せている。
必要な指示だけ伝え後を彼に任せると、カナを連れて自警団の用意した馬車に乗り込んだ。
ハイドは信頼出来る部下の一人だ。自分の代わりにしっかりとこの場を仕切ってくれるだろう。
しばらく馬車に揺られていると、落ち着きを取り戻したのか、ナタリーの様子を聞かれた。襲撃された時に一緒にいた彼女の事がずっと気掛かりだったのだろう。
程度は分からなかったが、負傷した旨と無事である事を伝えた。怪我を負ったという事実に表情を曇らせ顔色を悪くするカナは、きっと君のせいでは無いと言っても心を痛めてしまうのだろう。
とにかくカナが無事でいてくれた事、今この胸の中にいる事をもっと実感したくて、確かめるように口付けた。
屋敷に着く頃には、カナの意識は朦朧としていた。
もう既に空が白み始めている事、緊張が解けた事もあるだろうが、薬の影響も大きいだろうと思われる。ただ、乗った時には強張っていた表情が穏やかなものに変わっていて、その事にほっと胸を撫で下ろす。
寝室に行きすがら調査の進捗状況の報告を受ける。
レオドルドは終に見つからなかったようだ。身柄を確保出来れば良かったという思いと、捕まらなくて良かったという相反する思いが交錯する。後にカナも案じていたが、最後に見た表情が気掛かりだったのだ。
変な気を起こさなければいいが……
レオドルドの捜索は打ち切らせ、後はジルに任せる事にした。恐らくだが、彼が捕まる事は無いだろう。
それは同時にもう会う事も叶わないという事だ。
捉えた複数名の御者と一階に転がして来た男達は、この国でレオが雇ったチンピラだった。金を掴ませ言う事を聞かせていたようだ。
出自も生い立ちもバラバラで、自分を雇った人物が誰なのかも知らない様子だった。彼らを調べたところでレオの行方は分からないだろう。
そいつらの身柄も騎士団に引き渡す事になった。
ジルの方からも知らせの騎士を送ってくれた。
服毒自殺を謀ったという館の主人は、何とか一命を取り止め、今は大人しくしているという。毒を用意したのもレオだった。
彼が取引をしようとしていた貴族が軒並み招待を受けていたようで、悪事を計画していた人間達はほぼ確保出来たとの事だった。
自身の目的を果たす為に躊躇なくそれらを囮として切り捨てて見せたのだ。それほどまでにカナリアに執着していた。
どこからどこまでを想定していたのかと、震える思いがした。レオの非情さもまた垣間見えた事案だった。
もしもあの時、あの場所でレオドルドが剣を抜いていたら……
止めよう。もう終わった事だ。
そんな事……考えたくもない。
事件の報告の合間を縫って、クーラが部屋を訪れた。
カナリアの無事を喜び、薬の影響で眠り続けるナタリーが目を覚ましたら一番最初に伝えると、安堵の表情を見せている。
ナタリーを診た医者の話では、左腕の大事な腱を傷付けてしまっていたようで、前のように動かせない可能性があるとの事だった。
眠り続けている二人は、まだこの事を知らない。
話したらどんな顔をするだろうか。考えただけで心が重くなった。
クーラには引き続きナタリーについていてやって欲しいと頼んだ。
「お任せください」と美しく腰を折るこの青年がとても頼もしく見える。
「旦那様。いくつか確認して頂きたい事が……」
そう言って遠慮がちに入室してきたのは、執事長のレイリーだ。こちらもハイド同様苦楽を共にしてきた、信頼出来る人物の一人だ。
両親の頃からフォーミリオを支えてくれており、自分に対しても時に遠慮も容赦もない言葉をくれる貴重な人材でもある。
「分かった、今行く」
そう言ってベッドから立ちあがろうとした時だ。握っていた手を離そうとしたところ、カナの手がぎゅっと掴んで離さなかったのだ。
「やだ——」
眠ったまま瞼に涙を溜めている。
「行かないで……」
夢と現の間で、離れていく気配を感じたようだ。
閉じられたままの目元をそっと拭う。
「レイリー、すまないが」
「心得ました。取り急ぎのもののみ書類にして、後ほど届けさせましょう」
すまないと告げると、彼は一礼して出て行った。
みなまで言わずとも弁えてくれる、素晴らしい人だ。彼に任せておけば問題ないだろう。
「大丈夫、ここにいる」
手を握り直し、カナの隣に横になる。身体を抱き寄せ額にキスをした。
腕に抱けばすっぽりと収まってしまう程小さな身体を全身で感じた。
「もう二度と離れはしない」
自分に対する戒めとカナへの誓いであった。
カナが目覚めるのを待つ間、ベッドで出来る仕事を片付けた。
陽が高く昇った頃、カナがようやく目を覚ましてくれた。若干眠そうにしていたが、体調は良さそうだ。
オレが着替えもせずにここにいた事に困惑し驚いた様子だった。
レイリーからの書類には結婚式についての記述がある。
今回の事件を鑑み、カナの心と身体の負担を考えて、式を延期する必要性があるのではとの内容だった。
確かにその通りだ。このままいくと一週間後には式を挙げる事になる。準備はほぼ終わっていたが、やはり彼女を思うならば延期すべきだろうな。
そう思っていたら
「愛してるわ」
真っ直ぐで曇りの無い眼差しを向けられ、一瞬息が止まった。
「貴方を愛してる」と告げる唇も、自分を見つめるその瞳も、カナリアそのものだ。それなのに向けられた眼差しや想いは、確かにカナのものだった。彼女が……カナ自身がオレに心を許してくれたのだ。
確かにカナの言った通り、きちんと口に出して伝えた事はなかったように思う。それはどこか、まだ触れてはいけない部分だと、無意識ながら頭の片隅にあったからかもしれない。
歓喜と欲情と愛しさに、一刻も早くどうにかしてしまいたい想いが溢れる。
自分の中に留めておく事が難しくて、カナにぶつけてしまったが、彼女は微笑んで受け入れてくれた。
日に日に自我の抑制が効かなくなっている気がする。
これ以上煽るのは止めてくれ……本当に止められなくなってしまう……。
一刻も早く自他共に認められて夫婦になりたいと強く願う。
どうやら君を手放すことは出来ないみたいだ
絶対に誰にも奪わせない
ようやくここまで来たんだ
もう少し……あと少しだけ、辛抱すればいい……
もつれあうように転がった先で、頬に触れる彼女の手を捕まえる。
願いを込めてその手のひらにキスをした。
「愛してるよカナ……もう逃してあげない」
その手を自分のうなじへと誘う。
ギリッギリの理性を何とか総動員して、彼女の唇をゆっくりゆっくり味わった。
39
あなたにおすすめの小説
帝国の花嫁は夢を見る 〜政略結婚ですが、絶対におしどり夫婦になってみせます〜
長月京子
恋愛
辺境の小国サイオンの王女スーは、ある日父親から「おまえは明日、帝国に嫁入りをする」と告げられる。
幼い頃から帝国クラウディアとの政略結婚には覚悟を決めていたが、「明日!?」という、あまりにも突然の知らせだった。
ろくな支度もできずに帝国へ旅立ったスーだったが、お相手である帝国の皇太子ルカに一目惚れしてしまう。
絶対におしどり夫婦になって見せると意気込むスーとは裏腹に、皇太子であるルカには何か思惑があるようで……?
編み物好き地味令嬢はお荷物として幼女化されましたが、えっ?これ魔法陣なんですか?
灯息めてら
恋愛
編み物しか芸がないと言われた地味令嬢ニニィアネは、家族から冷遇された挙句、幼女化されて魔族の公爵に売り飛ばされてしまう。
しかし、彼女の編み物が複雑な魔法陣だと発見した公爵によって、ニニィアネの生活は一変する。しかもなんだか……溺愛されてる!?
裏切られた令嬢は、30歳も年上の伯爵さまに嫁ぎましたが、白い結婚ですわ。
夏生 羽都
恋愛
王太子の婚約者で公爵令嬢でもあったローゼリアは敵対派閥の策略によって生家が没落してしまい、婚約も破棄されてしまう。家は子爵にまで落とされてしまうが、それは名ばかりの爵位で、実際には平民と変わらない生活を強いられていた。
辛い生活の中で母親のナタリーは体調を崩してしまい、ナタリーの実家がある隣国のエルランドへ行き、一家で亡命をしようと考えるのだが、安全に国を出るには貴族の身分を捨てなければいけない。しかし、ローゼリアを王太子の側妃にしたい国王が爵位を返す事を許さなかった。
側妃にはなりたくないが、自分がいては家族が国を出る事が出来ないと思ったローゼリアは、家族を出国させる為に30歳も年上である伯爵の元へ後妻として一人で嫁ぐ事を自分の意思で決めるのだった。
※作者独自の世界観によって創作された物語です。細かな設定やストーリー展開等が気になってしまうという方はブラウザバッグをお願い致します。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
【完】瓶底メガネの聖女様
らんか
恋愛
伯爵家の娘なのに、実母亡き後、後妻とその娘がやってきてから虐げられて育ったオリビア。
傷つけられ、生死の淵に立ったその時に、前世の記憶が蘇り、それと同時に魔力が発現した。
実家から事実上追い出された形で、家を出たオリビアは、偶然出会った人達の助けを借りて、今まで奪われ続けた、自分の大切なもの取り戻そうと奮闘する。
そんな自分にいつも寄り添ってくれるのは……。
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる