69 / 78
第六章 幸せな花嫁
章間話―19 メイドと執事―8
しおりを挟む
入室すると、控えの部屋で静かに座っていたカナが、顔を上げこちらへ向かって微笑んだ。
今日の『天使の微笑み』は、いつもに増して輝いて見える。
真っ白なウエディングドレスは、この日の為に旦那様がずっと前から用意されていたものだ。うんと豪華で煌びやかで贅沢を凝らしたドレスは、間違いなく彼女の為にあしらえられたものだった。
嬉しそうに幸せそうに微笑むカナを見つめる。
あまりにも神々しくて、その笑顔が心からのものだと分かって、胸がいっぱいになってしまった。
カナリアが十六で余命宣告を受けてから、この日が本当に訪れるなどと、誰が予想出来ただろうか。カナリアが実際に真っ白なドレスに身を包む姿を、はっきりと想像出来ていた人がどれだけいただろうか。それ程、日に日に身体が弱っていくのを黙って見ているしか出来なかったのだ。
カナリアの願いが、形はどうあれ叶った事が奇跡だと思ったし、カナが今ちゃんと幸せであるなら、それもまた奇跡なのだ。
今日という日を迎える事が出来て喜悦に湧いたのは、彼女の病弱な境遇を知っていた全ての人間だったろう。
もちろん側で見て来た私もその一人だ。
調印式までの僅かな時間をカナと二人控え室で待つ間、クーラと婚約した事を伝えた。
カナは驚きに目を丸くすると、ポロポロと大粒の涙を流して喜んでくれた。慌ててハンカチを取り出したが手遅れだ。
もうすぐ調印式だというのに、あっという間にメイクが落ちてしまっている。そんなカナを見ているとこちらまで泣けてしまう。
ただでさえこれまでを振り返った時の感慨は一入で、涙腺が緩んでいるというのに。
泣く程嬉しいのはこちらの方なのだ。
そんな風に二人で目元を押さえながら身を寄せ合っていれば、誰だって驚いてしまうだろう。
呼びに来てくれたアズベルト様が慌てた様子で駆け寄って来た。
本当は二人の結婚式が無事に終わり、一段落ついたらクーラと一緒に報告しようと思っていた。その方が二人にとっても自分たちにとっても最良だろうと。
しかし、こんな姿を見られてしまっては誤魔化せそうに無い。隠すような事でも無い為、その場で報告する事となった。
すると旦那様は驚きのあまり美しいお顔を崩し、泣くまではいかないものの瞳を潤ませ、側にいた執事の一人にクーラとメイドを二人呼ぶように指示を出した。
直ぐにやって来たクーラと二人、今夜の披露パーティーには是非二人にも貴賓として参加して欲しいと告げられ、二人で顔を見合わせてしまった。私たち二人を男爵家の子息、子爵家の令嬢として正式に招待すると言ってくださったのだ。
「今は祝いの言葉しか贈ってやれないが、せめて今夜は二人で楽しんで欲しい」
たかだかメイドと執事である私たちにまでそんな風に配慮してくださる旦那様の心遣いに、止まっていた涙がまた溢れ出してしまった。
メイクを直す為に呼ばれたメイドの先輩に宥められながら、本当に素敵な方の下で働く事が出来て、感謝の気持ちでいっぱいだった。
式の間、二人の幸せそうな姿をずっと間近で見ていた。
さっき泣いてしまったせいなのか、涙腺が緩んでいるようだ。気を抜くと溢れ落ちてしまいそうで、我慢するのに苦労した。
『女神の祝福』という珍しい現象にもみまわれ、驚きよりもやっぱりなと思った。
彼女の輝く姿を近くで感じられる貴重な機会を与えてもらい、他の誰でもない私に今日という時別な日のサポート役を任せてくれた事に心から感謝した。
カナリアの両親が涙して喜んでいる姿が、うちの両親と重なる。
落ち着いたらと思ったが、やはり直ぐにでも手紙を書こう。母はきっと喜んでくれるだろうな。
アズベルト様が用意してくださったのは、薄い水色でレースが幾重にもあしらわれたふわふわのドレスだった。
肩が出るタイプのもので、胸元は隠れているが首から背中にかけてが大胆に開いており、これはこれで恥ずかしい。
子爵令嬢として夜会に参加した経験のない私には、何もかもが初めての事で、隣に立つクーラがとても頼もしく見えた。
彼は黒のタキシード姿で、いつもはきっちりオールバックで固めている髪が今は下ろされている。動く度にさらりと揺れるのが、なんだか新鮮だ。
エスコートしてくれる彼の仕草があまりにも自然で、自分が主人にでもなったかのような錯覚に陥ってしまいそうだ。
いつもとは全く違う雰囲気に、しっかり意識していないと見とれてしまっている自分がいる。
見上げる度に視線が交わり、今夜は心臓が大忙しだ。
「式は挙げような」
ファーストダンスを踊るカナとアズベルト様を見ながら、クーラがポツリと呟いた。
「え?」
そのつもりはなかったから、驚いて見上げてしまった。
「いつになるかはまだわからないけど、小さくても結婚式、しよう」
仕事の時とは全然違う柔らかい笑顔を向けられ、身体がカッと熱くなる。
「でも……」
「カナリア様のご両親、喜んでたろ? ナタリーの母君も、きっとドレス姿見たいと思うし」
「……」
「……何よりオレがナタリーのドレス、見たいから」
「…っ…――」
「今日も凄く綺麗だ」なんて殺し文句言いながらちょっぴり頬を染めてはにかむの……ズルいよ。
「……今ならアズベルト様のお気持ちがよくわかるよ」
「アズベルト様の気持ちって?」
隣に立っていたクーラがこちらに向き直ると、正面から腰を抱き寄せてくる。グッと距離が近くなって心臓が飛び上がった。
自分を見つめる彼の瞳が綺麗で、そこに自分しか写っていない事に恥ずかしさを覚え、同時に心が高揚するのを感じた。
「見せびらかしたいのに、誰にも見せたくない気持ち」
片方の手が頬を掠めると、わざと垂らされた横の髪を掬う。肌に触れるか触れないかの位置にある彼の手を、やけに意識させられる。
「このまま連れ去ってどこかに閉じ込めてしまいたい気持ち」
掬った髪に口付けられ、艶っぽい視線が眼差しを絡め取っていく。恥ずかしくて堪らない。それなのに、どうしても目を反らす事が出来なかった。
うるさく鳴り続ける心臓が苦しい。息が上手く出来ない。
「……離したくないなって気持ち……」
濃厚に視線が絡まり合い、周りに人がいる事も自分が何処にいるのかも忘れてしまいそうだった。
不意に鳴り響いた拍手と歓声で、二人のダンスが終わっていたことを知った。
クーラに手を引かれてホールへと連れられた。端の方で曲に合わせて身体を動かしただけだったが、信じられないくらい楽しかった。
ずっとドキドキしてる。
こんな気持ち、知らなかった。
どんどん好きになる。
ますます欲張りになっていく。
今ならカナの気持ちがわかる気がした。
繋いだ手を、腰に回された手を感じながら、私はずっとクーラだけを見ていた。
今日の『天使の微笑み』は、いつもに増して輝いて見える。
真っ白なウエディングドレスは、この日の為に旦那様がずっと前から用意されていたものだ。うんと豪華で煌びやかで贅沢を凝らしたドレスは、間違いなく彼女の為にあしらえられたものだった。
嬉しそうに幸せそうに微笑むカナを見つめる。
あまりにも神々しくて、その笑顔が心からのものだと分かって、胸がいっぱいになってしまった。
カナリアが十六で余命宣告を受けてから、この日が本当に訪れるなどと、誰が予想出来ただろうか。カナリアが実際に真っ白なドレスに身を包む姿を、はっきりと想像出来ていた人がどれだけいただろうか。それ程、日に日に身体が弱っていくのを黙って見ているしか出来なかったのだ。
カナリアの願いが、形はどうあれ叶った事が奇跡だと思ったし、カナが今ちゃんと幸せであるなら、それもまた奇跡なのだ。
今日という日を迎える事が出来て喜悦に湧いたのは、彼女の病弱な境遇を知っていた全ての人間だったろう。
もちろん側で見て来た私もその一人だ。
調印式までの僅かな時間をカナと二人控え室で待つ間、クーラと婚約した事を伝えた。
カナは驚きに目を丸くすると、ポロポロと大粒の涙を流して喜んでくれた。慌ててハンカチを取り出したが手遅れだ。
もうすぐ調印式だというのに、あっという間にメイクが落ちてしまっている。そんなカナを見ているとこちらまで泣けてしまう。
ただでさえこれまでを振り返った時の感慨は一入で、涙腺が緩んでいるというのに。
泣く程嬉しいのはこちらの方なのだ。
そんな風に二人で目元を押さえながら身を寄せ合っていれば、誰だって驚いてしまうだろう。
呼びに来てくれたアズベルト様が慌てた様子で駆け寄って来た。
本当は二人の結婚式が無事に終わり、一段落ついたらクーラと一緒に報告しようと思っていた。その方が二人にとっても自分たちにとっても最良だろうと。
しかし、こんな姿を見られてしまっては誤魔化せそうに無い。隠すような事でも無い為、その場で報告する事となった。
すると旦那様は驚きのあまり美しいお顔を崩し、泣くまではいかないものの瞳を潤ませ、側にいた執事の一人にクーラとメイドを二人呼ぶように指示を出した。
直ぐにやって来たクーラと二人、今夜の披露パーティーには是非二人にも貴賓として参加して欲しいと告げられ、二人で顔を見合わせてしまった。私たち二人を男爵家の子息、子爵家の令嬢として正式に招待すると言ってくださったのだ。
「今は祝いの言葉しか贈ってやれないが、せめて今夜は二人で楽しんで欲しい」
たかだかメイドと執事である私たちにまでそんな風に配慮してくださる旦那様の心遣いに、止まっていた涙がまた溢れ出してしまった。
メイクを直す為に呼ばれたメイドの先輩に宥められながら、本当に素敵な方の下で働く事が出来て、感謝の気持ちでいっぱいだった。
式の間、二人の幸せそうな姿をずっと間近で見ていた。
さっき泣いてしまったせいなのか、涙腺が緩んでいるようだ。気を抜くと溢れ落ちてしまいそうで、我慢するのに苦労した。
『女神の祝福』という珍しい現象にもみまわれ、驚きよりもやっぱりなと思った。
彼女の輝く姿を近くで感じられる貴重な機会を与えてもらい、他の誰でもない私に今日という時別な日のサポート役を任せてくれた事に心から感謝した。
カナリアの両親が涙して喜んでいる姿が、うちの両親と重なる。
落ち着いたらと思ったが、やはり直ぐにでも手紙を書こう。母はきっと喜んでくれるだろうな。
アズベルト様が用意してくださったのは、薄い水色でレースが幾重にもあしらわれたふわふわのドレスだった。
肩が出るタイプのもので、胸元は隠れているが首から背中にかけてが大胆に開いており、これはこれで恥ずかしい。
子爵令嬢として夜会に参加した経験のない私には、何もかもが初めての事で、隣に立つクーラがとても頼もしく見えた。
彼は黒のタキシード姿で、いつもはきっちりオールバックで固めている髪が今は下ろされている。動く度にさらりと揺れるのが、なんだか新鮮だ。
エスコートしてくれる彼の仕草があまりにも自然で、自分が主人にでもなったかのような錯覚に陥ってしまいそうだ。
いつもとは全く違う雰囲気に、しっかり意識していないと見とれてしまっている自分がいる。
見上げる度に視線が交わり、今夜は心臓が大忙しだ。
「式は挙げような」
ファーストダンスを踊るカナとアズベルト様を見ながら、クーラがポツリと呟いた。
「え?」
そのつもりはなかったから、驚いて見上げてしまった。
「いつになるかはまだわからないけど、小さくても結婚式、しよう」
仕事の時とは全然違う柔らかい笑顔を向けられ、身体がカッと熱くなる。
「でも……」
「カナリア様のご両親、喜んでたろ? ナタリーの母君も、きっとドレス姿見たいと思うし」
「……」
「……何よりオレがナタリーのドレス、見たいから」
「…っ…――」
「今日も凄く綺麗だ」なんて殺し文句言いながらちょっぴり頬を染めてはにかむの……ズルいよ。
「……今ならアズベルト様のお気持ちがよくわかるよ」
「アズベルト様の気持ちって?」
隣に立っていたクーラがこちらに向き直ると、正面から腰を抱き寄せてくる。グッと距離が近くなって心臓が飛び上がった。
自分を見つめる彼の瞳が綺麗で、そこに自分しか写っていない事に恥ずかしさを覚え、同時に心が高揚するのを感じた。
「見せびらかしたいのに、誰にも見せたくない気持ち」
片方の手が頬を掠めると、わざと垂らされた横の髪を掬う。肌に触れるか触れないかの位置にある彼の手を、やけに意識させられる。
「このまま連れ去ってどこかに閉じ込めてしまいたい気持ち」
掬った髪に口付けられ、艶っぽい視線が眼差しを絡め取っていく。恥ずかしくて堪らない。それなのに、どうしても目を反らす事が出来なかった。
うるさく鳴り続ける心臓が苦しい。息が上手く出来ない。
「……離したくないなって気持ち……」
濃厚に視線が絡まり合い、周りに人がいる事も自分が何処にいるのかも忘れてしまいそうだった。
不意に鳴り響いた拍手と歓声で、二人のダンスが終わっていたことを知った。
クーラに手を引かれてホールへと連れられた。端の方で曲に合わせて身体を動かしただけだったが、信じられないくらい楽しかった。
ずっとドキドキしてる。
こんな気持ち、知らなかった。
どんどん好きになる。
ますます欲張りになっていく。
今ならカナの気持ちがわかる気がした。
繋いだ手を、腰に回された手を感じながら、私はずっとクーラだけを見ていた。
23
あなたにおすすめの小説
「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」
イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。
ある日、夢をみた。
この国の未来を。
それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。
彼は言う。
愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
酒飲み聖女は気だるげな騎士団長に秘密を握られています〜完璧じゃなくても愛してるって正気ですか!?〜
鳥花風星
恋愛
太陽の光に当たって透けるような銀髪、紫水晶のような美しい瞳、均整の取れた体つき、女性なら誰もが羨むような見た目でうっとりするほどの完璧な聖女。この国の聖女は、清楚で見た目も中身も美しく、誰もが羨む存在でなければいけない。聖女リリアは、ずっとみんなの理想の「聖女様」でいることに専念してきた。
そんな完璧な聖女であるリリアには誰にも知られてはいけない秘密があった。その秘密は完璧に隠し通され、絶対に誰にも知られないはずだった。だが、そんなある日、騎士団長のセルにその秘密を知られてしまう。
秘密がばれてしまったら、完璧な聖女としての立場が危うく、国民もがっかりさせてしまう。秘密をばらさないようにとセルに懇願するリリアだが、セルは秘密をばらされたくなければ婚約してほしいと言ってきた。
一途な騎士団長といつの間にか逃げられなくなっていた聖女のラブストーリー。
◇氷雨そら様主催「愛が重いヒーロー企画」参加作品です。
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
帝国の花嫁は夢を見る 〜政略結婚ですが、絶対におしどり夫婦になってみせます〜
長月京子
恋愛
辺境の小国サイオンの王女スーは、ある日父親から「おまえは明日、帝国に嫁入りをする」と告げられる。
幼い頃から帝国クラウディアとの政略結婚には覚悟を決めていたが、「明日!?」という、あまりにも突然の知らせだった。
ろくな支度もできずに帝国へ旅立ったスーだったが、お相手である帝国の皇太子ルカに一目惚れしてしまう。
絶対におしどり夫婦になって見せると意気込むスーとは裏腹に、皇太子であるルカには何か思惑があるようで……?
好きすぎます!※殿下ではなく、殿下の騎獣が
和島逆
恋愛
「ずっと……お慕い申し上げておりました」
エヴェリーナは伯爵令嬢でありながら、飛空騎士団の騎獣世話係を目指す。たとえ思いが叶わずとも、大好きな相手の側にいるために。
けれど騎士団長であり王弟でもあるジェラルドは、自他ともに認める女嫌い。エヴェリーナの告白を冷たく切り捨てる。
「エヴェリーナ嬢。あいにくだが」
「心よりお慕いしております。大好きなのです。殿下の騎獣──……ライオネル様のことが!」
──エヴェリーナのお目当ては、ジェラルドではなく獅子の騎獣ライオネルだったのだ。
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
契約結婚の相手が優しすぎて困ります
みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる