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しおりを挟む吹雪は祖父母が事件に巻き込まれて亡くなったとは知っていたが、その詳細は猫柳の翁――龍生の祖父から聞いたのだ。
じいさんも子どもの吹雪やその頃にはもう猫柳の家にいた流夜や降渡にも話しにくそうにはしていたが(人間失格な性格のじいさんが話しにくいなんて相当だったろう)、吹雪は問い詰めて白状させた。
「……ねえ、僕らの認識は共通してたよね?」
「うん?」
流夜は続きを促すように吹雪を見て来た。
「生きるために殺すのは殺人犯。――殺すために生きているのは、殺人鬼」
「………」
「……殺人鬼は、厄介だね。……もう、咲桜がいるお前には心配ないだろうけど――堕ちるなよ。絶対に」
吹雪は険しい目線で応じる。
「……そういう心配は鬱陶しい」
「ごめんね。でも、お前の周りの何人かは、してるでしょ。そういう心配」
「……だから、俺はここにいるんだろうが」
こちら側に。
物言う流夜の目線を受けて、吹雪は苦笑した。
「そうだね。……ああ、それで在義さんは言ったのかな。『咲桜がいるんだから、もう心配はしていない。そろそろ人間になれ』って」
「………」
黙りこくる流夜の目は、悔しそうだ。順調じゃない?
「だったら、早く咲桜のところへ帰らなくちゃだね」
吹雪はにっと口の端に笑みを乗せた。
「天龍行くんだったら僕と降渡も誘ってよ。久しぶりに里帰りしたいし」
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