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二 発覚
side水都21
しおりを挟む「みなさんと道が分かれるまではご一緒してもいいかな?」
「も、もちろんですっ」
「私たちは駅に向かいます。電車通学なんで」
「あら、じゃあもうすぐでお別れね。そうだ。よかったら今度うちにも遊びに来てね。水都のお友達だったら大歓迎だから」
「あ、ありがとうございますっ」
「ぜひ今度」
母様と露季ちゃんと快理ちゃんが先を歩く。
話に花が咲いているようだ。
母様は羽咲ちゃんのお母様が大好きで、父様以外だったら女の子の方が好きって公言されるような方だから嬉しいんだろう。
一方、わたしの隣を歩く作之助は空気が重い。
もうここまで来たら腹をくくればいいものを。
「作之助。母様と落ち合うことを黙っていたのは悪かったですが、そろそろ堂々としてくださいよ」
母様がいるってわかったら、作之助は絶対に一緒に帰ってくれないと思って話さないでいた。
わたしの言葉を聞いた作之助は、じとっとした目で見て来る。
「水都さんってなんでそうなの」
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