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四 誤解
side作之助20
しおりを挟む「くっ……そうよね……今更親扱いしてなんて、こっちのが都合いいわよね……」
「………」
何言ってんだろこの人。あんたら一応でも親だろ。育児放棄に近い状態で育ったからもうどうでもいいけど。
しばし無言が続いた。空気重たい。
……俺の所為か。
「そうだ作之助。お友達とは仲良くやってる?」
「あ? ああ……たぶん」
水都さんとは別に喧嘩もしてないし殴り合いもないし、今日は普通だったし。
「そう」
母親がすんげー笑顔になった。本当急に何があったよ。……どうでもいっか。
「母さんも作之助のお友達逢いたいなー?」
「? なんで?」
「素で返された……」
咀嚼の合間に答えると、母親が落ち込んでいた。
なんか知らんけど両親は浮き沈みの激しい人だな。だからあんなすげー勢いで喧嘩してたんかな。
ぶっちゃけ両親に水都さんを逢わせたいとは思わない。
今喧嘩しないと言うだけで、いつまたあんなことをしでかすかわからないからだ。
水都さんだって嫌な思いをするだろう。
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