22 / 52
ミヤの機転
しおりを挟む
こんな人が、王太子殿下の婚約者候補に入っていただなんて、信じられません。
そんな事よりも、今はミヤを助けないと。
どうしたら、この魔窟の様な場所から逃げ出せる事が出来るのか、私は冷静さを失ってはいけないと気持ちを奮い立たせました。
「テオドール様と、公女様が思い合っているのでしたら、私は邪魔など致しません。融資をしていただいている関係で、私の方からは、何も申せない立場でございます。フェナジン男爵から、伯爵家との繋がりをお断りしてくださるのであれば、私は素直にそれを受け入れます。ですから…」
「口では、何とでも言えますわね。私はね、貴方がテオドール様から見捨てられて欲しいと思っているのよ。その為には、純潔を捨てて頂かないといけないの。わかるでしょう?」
「そ…そんな事を強要した事が明るみになったら、どうなさるおつもりですか。これでも、伯爵家の娘なのです。テオドール様のお父様である、フェナジン商会長とも、懇意にさせていただいております。私を無理やり疵物にした事が知られては、公女様のお立場が悪くなるだけかと思われます。どうか、お考え直しくださいませ」
「何を言っているの?貴方が、自ら進んで行った事なのに、何故わたくしの立場が悪くなるのかしら?リーゼリアが喜んで彼等を受け入れるのだから、わたくしの立場は関係なくってよ」
先程から、言っている事が滅茶苦茶です。
何故、私が、自ら男妾の元へ行く事が前提になっているのでしょうか?
「穢された身体で、何事もなかった様に帰れと申されるのですか」
「何か不満でもあるのかしら?」
不満以外の、何があるというのでしょう。
公爵家の使用人たちを見回すと、皆、顔色を悪くして俯いてしまっております。
ミヤを捉えている護衛騎士たちも、やはり公女様には逆らえないのでしょう、複雑な表情を浮かべておりました。
「公女様。私が真実を口外しないと、何故そう思われるのですか?全てを奪われてまで、貴方に従う理由がありません」
「あら、おかしな人ね。未婚でありながら、自ら進んで穢れてしまったと、態々触れて回るというの?例えわたくしの所為にしたとしても、貴方は後継者の立場を失って、修道院へ送られる未来が確定するのよ。そのような愚かな事を、自ら選ぶなんて愉快な人ね」
「先程も申しましたが、純潔を失う事は、命を失うのと同義。どうしても、公女様のお遊びに付き合えと仰るのでしたら、その場で私とミヤの口封じをお勧め致しますわ。お茶会に行った後で、無残な姿に成り果てた私たちを見た両親と男爵がどういった行動に出るかは、公女様でも想像出来ますわよね」
きっとこれは、私に対する嫌がらせ程度にしか考えていない、浅はかな行動としか思えません。
一人娘で公爵令嬢という立場から、何をしても誰からも咎められる事なく育ってしまったのだというのが分かります。
おそらく私たちの事なんて、何とでも出来ると思っているのでしょう。
「公女様、よく考えて下さい。借金まみれの我が家と縁付くよりも、公爵家と縁付く方が男爵家にとっても良いと思われます。ですからどうか、正しいご判断を、お願いいたします」
私は、ペンタール公爵令嬢に向かって、深く頭を下げました。
お願いです、どうか思い止まってください。
ミヤだけでも、無事に帰してあげたいのです。
「そうね…お茶会に招待した筈なのに、公爵家で男妾たちと不貞を犯した令嬢なんて噂が出たら、わたくしと貴方のどちらを信用するのかしら。わたくしには、元々良い噂がないのだから、貴方も同族だと思われるわね」
ペンタール公爵令嬢は、とても愉快そうな表情で笑っておりました。
そうでしたわ…社交界に出る事が殆どなかったから、失念していました。
このお茶会に来た事自体が間違いだったのを、私は、今更後悔したのです。
「もう宜しいかしら。これ以上は、時間の無駄ですわよ。彼らが待っている寝室に案内してあげるから、大人しく着いてらっしゃい。そうしたら、貴方の侍女だけは、無事に帰して差し上げますわね」
「でしたら、今直ぐに、ミヤを解放してください。あの状態では、呼吸も満足に出来ません」
ペンタール公爵令嬢は、訝しそうに私を見ていたけれど、護衛騎士の方に視線を移すと、ミヤの顔色がかなり悪くなっている事に気が付いたのでしょう。
直ぐに拘束を解くよう、命じておりました。
護衛が剣を下ろすと、ミヤが床に崩れ落ちます。
「ミヤっ」
私は、ミヤの傍に駆け寄ろうとしたのですが、ペンタール公爵令嬢に掴まってしまいました。
「駄目よ。貴方は、私に着いて来るのです」
とても公爵令嬢とは思えない程の力で、私の腕を掴み、引き摺る様に別室へと連れて行かれそうになった時でした。
唐突な叫び声に誰しもが耳を塞いだのです。
「イヤァァァァァァァァ」
声の主はミヤで、瞬時に立ち上がりながら、傍にいた護衛の股間を思いきり頭突きして倒したのです。
突然の出来事に、周りにいた者たちは唖然として、股間を抑えてうずくまり動けない護衛を見つめていました。
「お嬢様!逃げますよ」
私は、ミヤが差し出した手を取り、お茶会の会場から逃げ出したのです。
公爵邸の使用人たちは、どこか安堵する様な表情で見送ってくれました。
度重なる凶作に見舞われ、領民と共に畑仕事をしていた頃に付いた体力が、こんなところでも発揮されるとは思いませんでした。
息を切らせながらも、広い公爵邸の廊下を走り抜けていく私たちを、止める者は誰もいなかったのです。
やっとの思いで馬車止まりまで来ると、伯爵家の御者は、のんびりと馬の毛並みを整えておりました。
「お嬢様の緊急事態ですわ!直ぐに、伯爵邸へ戻ります」
ミヤの決死の形相に驚いた老齢の御者は、エスコートもなく勝手に扉を開けて馬車に乗り込んだ私たちの姿にギョッとしながらも、急いで御者席に座り馬を走らせ公爵邸の門前まで来ました。
門番に止められたらどうしようかと思案しておりましたが、不思議な事に扉は開いており、伯爵家の馬車など気にも留めずに出してくれたのです。
遠ざかっていく公爵邸を見ながら、私たちはやっと安堵の溜息を漏らすのでした。
「ありがとう、ミヤ。貴方がいなかったら、今頃私は、弄ばれていたわ」
何とか息を整えて、侍女に礼を伝えたのです。
「何を仰いますか。お嬢様を危険な目に合わせてしまったのは、私の落ち度でございます。まさか傍に控えていた護衛に切り付けられるとは、想像もしておりませんでした。もう、お嬢様の侍女として失格でございます、本当に申し訳ございません」
ミヤは馬車の足元に両膝を付いて、深く頭を垂れたのです。
私はそんなミヤを立ち上がらせて、椅子に座らせました。
「何を言っているの。常識的に考えて、ペンタール公爵令嬢の考え方がおかしいのよ。貴方が責任を感じる事なんてないわ」
涙を流すミヤの顔ではなく、剣で切り付けられた首元にハンカチを添えたのです。
「ごめんなさいね。傷跡が残らないとよいのだけれど、屋敷に戻ったら、直ぐに医者を呼びましょう」
私たちは恐ろしい思いから解放された安堵と、まだ屋敷に戻る事が出来ていない不安感で、いっぱいになっておりました。
夢中で飛び出して来たせいで、公爵邸でテオドール様が乗った馬車とすれ違った事にも、気付いていなかったのです。
そんな事よりも、今はミヤを助けないと。
どうしたら、この魔窟の様な場所から逃げ出せる事が出来るのか、私は冷静さを失ってはいけないと気持ちを奮い立たせました。
「テオドール様と、公女様が思い合っているのでしたら、私は邪魔など致しません。融資をしていただいている関係で、私の方からは、何も申せない立場でございます。フェナジン男爵から、伯爵家との繋がりをお断りしてくださるのであれば、私は素直にそれを受け入れます。ですから…」
「口では、何とでも言えますわね。私はね、貴方がテオドール様から見捨てられて欲しいと思っているのよ。その為には、純潔を捨てて頂かないといけないの。わかるでしょう?」
「そ…そんな事を強要した事が明るみになったら、どうなさるおつもりですか。これでも、伯爵家の娘なのです。テオドール様のお父様である、フェナジン商会長とも、懇意にさせていただいております。私を無理やり疵物にした事が知られては、公女様のお立場が悪くなるだけかと思われます。どうか、お考え直しくださいませ」
「何を言っているの?貴方が、自ら進んで行った事なのに、何故わたくしの立場が悪くなるのかしら?リーゼリアが喜んで彼等を受け入れるのだから、わたくしの立場は関係なくってよ」
先程から、言っている事が滅茶苦茶です。
何故、私が、自ら男妾の元へ行く事が前提になっているのでしょうか?
「穢された身体で、何事もなかった様に帰れと申されるのですか」
「何か不満でもあるのかしら?」
不満以外の、何があるというのでしょう。
公爵家の使用人たちを見回すと、皆、顔色を悪くして俯いてしまっております。
ミヤを捉えている護衛騎士たちも、やはり公女様には逆らえないのでしょう、複雑な表情を浮かべておりました。
「公女様。私が真実を口外しないと、何故そう思われるのですか?全てを奪われてまで、貴方に従う理由がありません」
「あら、おかしな人ね。未婚でありながら、自ら進んで穢れてしまったと、態々触れて回るというの?例えわたくしの所為にしたとしても、貴方は後継者の立場を失って、修道院へ送られる未来が確定するのよ。そのような愚かな事を、自ら選ぶなんて愉快な人ね」
「先程も申しましたが、純潔を失う事は、命を失うのと同義。どうしても、公女様のお遊びに付き合えと仰るのでしたら、その場で私とミヤの口封じをお勧め致しますわ。お茶会に行った後で、無残な姿に成り果てた私たちを見た両親と男爵がどういった行動に出るかは、公女様でも想像出来ますわよね」
きっとこれは、私に対する嫌がらせ程度にしか考えていない、浅はかな行動としか思えません。
一人娘で公爵令嬢という立場から、何をしても誰からも咎められる事なく育ってしまったのだというのが分かります。
おそらく私たちの事なんて、何とでも出来ると思っているのでしょう。
「公女様、よく考えて下さい。借金まみれの我が家と縁付くよりも、公爵家と縁付く方が男爵家にとっても良いと思われます。ですからどうか、正しいご判断を、お願いいたします」
私は、ペンタール公爵令嬢に向かって、深く頭を下げました。
お願いです、どうか思い止まってください。
ミヤだけでも、無事に帰してあげたいのです。
「そうね…お茶会に招待した筈なのに、公爵家で男妾たちと不貞を犯した令嬢なんて噂が出たら、わたくしと貴方のどちらを信用するのかしら。わたくしには、元々良い噂がないのだから、貴方も同族だと思われるわね」
ペンタール公爵令嬢は、とても愉快そうな表情で笑っておりました。
そうでしたわ…社交界に出る事が殆どなかったから、失念していました。
このお茶会に来た事自体が間違いだったのを、私は、今更後悔したのです。
「もう宜しいかしら。これ以上は、時間の無駄ですわよ。彼らが待っている寝室に案内してあげるから、大人しく着いてらっしゃい。そうしたら、貴方の侍女だけは、無事に帰して差し上げますわね」
「でしたら、今直ぐに、ミヤを解放してください。あの状態では、呼吸も満足に出来ません」
ペンタール公爵令嬢は、訝しそうに私を見ていたけれど、護衛騎士の方に視線を移すと、ミヤの顔色がかなり悪くなっている事に気が付いたのでしょう。
直ぐに拘束を解くよう、命じておりました。
護衛が剣を下ろすと、ミヤが床に崩れ落ちます。
「ミヤっ」
私は、ミヤの傍に駆け寄ろうとしたのですが、ペンタール公爵令嬢に掴まってしまいました。
「駄目よ。貴方は、私に着いて来るのです」
とても公爵令嬢とは思えない程の力で、私の腕を掴み、引き摺る様に別室へと連れて行かれそうになった時でした。
唐突な叫び声に誰しもが耳を塞いだのです。
「イヤァァァァァァァァ」
声の主はミヤで、瞬時に立ち上がりながら、傍にいた護衛の股間を思いきり頭突きして倒したのです。
突然の出来事に、周りにいた者たちは唖然として、股間を抑えてうずくまり動けない護衛を見つめていました。
「お嬢様!逃げますよ」
私は、ミヤが差し出した手を取り、お茶会の会場から逃げ出したのです。
公爵邸の使用人たちは、どこか安堵する様な表情で見送ってくれました。
度重なる凶作に見舞われ、領民と共に畑仕事をしていた頃に付いた体力が、こんなところでも発揮されるとは思いませんでした。
息を切らせながらも、広い公爵邸の廊下を走り抜けていく私たちを、止める者は誰もいなかったのです。
やっとの思いで馬車止まりまで来ると、伯爵家の御者は、のんびりと馬の毛並みを整えておりました。
「お嬢様の緊急事態ですわ!直ぐに、伯爵邸へ戻ります」
ミヤの決死の形相に驚いた老齢の御者は、エスコートもなく勝手に扉を開けて馬車に乗り込んだ私たちの姿にギョッとしながらも、急いで御者席に座り馬を走らせ公爵邸の門前まで来ました。
門番に止められたらどうしようかと思案しておりましたが、不思議な事に扉は開いており、伯爵家の馬車など気にも留めずに出してくれたのです。
遠ざかっていく公爵邸を見ながら、私たちはやっと安堵の溜息を漏らすのでした。
「ありがとう、ミヤ。貴方がいなかったら、今頃私は、弄ばれていたわ」
何とか息を整えて、侍女に礼を伝えたのです。
「何を仰いますか。お嬢様を危険な目に合わせてしまったのは、私の落ち度でございます。まさか傍に控えていた護衛に切り付けられるとは、想像もしておりませんでした。もう、お嬢様の侍女として失格でございます、本当に申し訳ございません」
ミヤは馬車の足元に両膝を付いて、深く頭を垂れたのです。
私はそんなミヤを立ち上がらせて、椅子に座らせました。
「何を言っているの。常識的に考えて、ペンタール公爵令嬢の考え方がおかしいのよ。貴方が責任を感じる事なんてないわ」
涙を流すミヤの顔ではなく、剣で切り付けられた首元にハンカチを添えたのです。
「ごめんなさいね。傷跡が残らないとよいのだけれど、屋敷に戻ったら、直ぐに医者を呼びましょう」
私たちは恐ろしい思いから解放された安堵と、まだ屋敷に戻る事が出来ていない不安感で、いっぱいになっておりました。
夢中で飛び出して来たせいで、公爵邸でテオドール様が乗った馬車とすれ違った事にも、気付いていなかったのです。
33
あなたにおすすめの小説
尽くしてきた婚約者に裏切られたので、婚約を解消しました〜彼が愛に気づいたのは、すべてを失ったあとでした〜
ともどーも
恋愛
「今回で最後だ。誓うよ」
これは二度目の『結婚式キャンセル』の時に言われた言葉。
四年間、愛する婚約者ディートリッヒのため尽くし続けてきたイリス。
だがディートリッヒは、イリスの献身を当然のものとし、やがて初恋の令嬢エレノアを優先するようになる。
裏切り、誤解、そして理不尽な糾弾。
心も身体も限界を迎えた夜、イリスは静かに決意した。
──もう、終わらせよう。
ディートリッヒが「脅しのつもり」で差し出した婚約解消の書類を、イリスは本当に提出してしまう。
すべてを失ってから、ようやく自分の愛に気づいたディートリッヒ。
しかしもう、イリスは振り返らない。
まだ完結まで執筆が終わっていません。
20話以降は不定期更新になります。
設定はゆるいです。
皇太女の暇つぶし
Ruhuna
恋愛
ウスタリ王国の学園に留学しているルミリア・ターセンは1年間の留学が終わる卒園パーティーの場で見に覚えのない罪でウスタリ王国第2王子のマルク・ウスタリに婚約破棄を言いつけられた。
「貴方とは婚約した覚えはありませんが?」
*よくある婚約破棄ものです
*初投稿なので寛容な気持ちで見ていただけると嬉しいです
「聖女に比べてお前には癒しが足りない」と婚約破棄される将来が見えたので、医者になって彼を見返すことにしました。
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
「ジュリア=ミゲット。お前のようなお飾りではなく、俺の病気を癒してくれるマリーこそ、王妃に相応しいのだ!!」
侯爵令嬢だったジュリアはアンドレ王子の婚約者だった。王妃教育はあんまり乗り気ではなかったけれど、それが役目なのだからとそれなりに頑張ってきた。だがそんな彼女はとある夢を見た。三年後の婚姻式で、アンドレ王子に婚約破棄を言い渡される悪夢を。
「……認めませんわ。あんな未来は絶対にお断り致します」
そんな夢を回避するため、ジュリアは行動を開始する。
ふたりの愛は「真実」らしいので、心の声が聞こえる魔道具をプレゼントしました
もるだ
恋愛
伯爵夫人になるために魔術の道を諦め厳しい教育を受けていたエリーゼに告げられたのは婚約破棄でした。「アシュリーと僕は真実の愛で結ばれてるんだ」というので、元婚約者たちには、心の声が聞こえる魔道具をプレゼントしてあげます。
公爵令嬢、学校をつくる。 ―学院のない世界に学院を作りますわ!―
鷹 綾
恋愛
男が学び、女は飾るだけ——
そんな世界に、ひとりの公爵令嬢が問いを投げた。
レクチャラー・トレイルブレイザー。
名門公爵家に生まれた彼女は、幼い頃に父から“学院”という御伽話を聞く。徒弟でも修道院でもない、講師を集め、制度として人を育てる場所。
この世界には、まだその言葉すら存在しなかった。
「講師を一か所に集めますわ」
家庭ごとに高額な家庭教師を雇う非効率。
才能があっても機会を得られない現実。
身分と財力だけが教育を決める社会構造。
彼女は合理性を武器に、貴族子弟のための“学院”を創設する。
複数の生徒から月謝を集めることで、家庭教師より安価に。
講師にはより高額な報酬を。
制度として成立する形で、教育を再設計する。
やがて学院は成果を出し、“学院出身”は優秀の証となる。
その基盤の上で、彼女は次の一歩を踏み出す。
——貴族女子学院。
「美しさと知性と教養を兼ね備えた令嬢。婚約先は、よりどりみどりですわ」
表向きは婚約戦略。
だが本当の狙いは、女性の地位向上。
男尊女卑が当然の世界で、女が学ぶことは前例なき挑戦。
保守派の反発、王太子からの婚約打診。
それでも彼女は揺れない。
「婚約は家同士の契約です。決定権は父にあります」
父を盾にしながら、順序を守り、世界を壊さず、底から上げる。
恋より制度。
革命ではなく積み重ね。
学院のない世界に、学院を。
これは、静かに世界を変えようとする公爵令嬢の物語。
真実の愛のお相手に婚約者を譲ろうと頑張った結果、毎回のように戻ってくる件
さこの
恋愛
好きな人ができたんだ。
婚約者であるフェリクスが切々と語ってくる。
でもどうすれば振り向いてくれるか分からないんだ。なぜかいつも相談を受ける
プレゼントを渡したいんだ。
それならばこちらはいかがですか?王都で流行っていますよ?
甘いものが好きらしいんだよ
それならば次回のお茶会で、こちらのスイーツをお出ししましょう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる