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新しい玩具(メサラジーナ・ペンタール視点)
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学園で、面白い物を見つけましたわ。
あの、イブと名乗る娘の下品なことといったら、わたくしの心が揺さぶられましたのよ。
口汚くリーゼリアを罵っている声は、朝の爽やかな目覚めを邪魔するカラスの様。
下品な振る舞いは、ゴミ箱を漁る野良猫の様。
それはそれは、とても醜く顔を顰めたくなる姿でしたのよ。
「ああ、思い出すだけで、気持ちが昂りますわ」
あの娘も、テオドール様の婚約者だと名乗りをあげておりましたけれど…それは、本人の勘違いでしたわね。
他人様の話を聞かずに、ご自身の都合のよい様に解釈する方だと思われますのよ。
リーゼリアをテオドール様から遠ざける為に、上手く利用してさしあげるのも宜しいのだけれど、面白い娘なので傍に置いておくのも退屈せずに済みそうですわね。
単純で、思い込みの激しい人格は、懐に入れやすい傾向がありましてよ。
とても気に入りましたので、茶会への招待状を出したのだけれど、来てくださるかしら?
いいえ、必ず招待に応じて来てくださるわ、そんな予感がいたしますのよ。
あの娘は平民なので、貴族令嬢の様に、茶会に呼ばれる事はありませんでしょう。
器量も並み以下ですし、両親は共に聞いた事もない商会の下働きだったみたいですけれど、ここ数年は仕事もしないで遊び惚けていると聞いておりますわ。
財力もなさそうですし、高貴な友人もおりませんでしょうね。
「うふふ。イブとは、仲良くなれるかしら?お茶の時間が待ち遠しく感じるのも、初めての事ですわ」
「お嬢様。お茶会の準備が、整いましてございます。お客様も、お越しになられたのですが…あの…ご確認をしたい事がございます」
「あら、何かしら?」
「お客様のドレスコードが、間違っております。それと、お作法が…その…手違いで、招待状を受け取ってしまったのではないかと思うのです」
侍女は、目を泳がせて言い難そうにしているけれど、状況が手に取る様に理解出来ますわよ。
所詮平民の娘なんて、いくら着飾ったとしても、掃いて捨てる程あるゴミ屑の中の一部なのですもの。
公爵邸の侍女たちは皆、躾の行き届いた貴族家の者ばかりですから、訝しく思うのも当然ですわね。
「イブは、学園で知り合った平民の娘ですわ。作法を学べるような、豪商の娘でもないのよ。貴方が言いたい事は分かるけれど、大目に見てあげてちょうだい。あの娘は、わたくしにとって、大切な友人になる予定なの。ですから、丁重におもてなしするのです。分かりましたね」
「畏まりました。お嬢様は、どれ程でお越しになられますか」
「そうね…今日は、最初からにしようかしら?隠れて、イブが下品な姿でお茶を飲んでいるのを、暫く眺めていたいの」
「承知致しました。では、身を隠す場所を作ってまいりますので、少しお待ちくださいませ」
わたくしは、茶会の会場へと向かった侍女の背中を眺めながら、部屋の隅に控えている侍女に問いかけましたのよ。
「うふふ。リーゼリアには嫌われてしまったけれど、あの娘は、わたくしを喜ばせてくださるかしら?」
「………はい。ご満足いただけるかと存じます」
侍女たちは、わたくしの奇行に不信感を抱いている様ですけれど、主に向かって意見を言える者はいないのですわ。
わたくしの機嫌を損ねでもしたら、暇を告げられるのを充分理解しているのですもの、そうなったら次の働き口が見つからなくなってしまいますでしょう。
顔色の悪いこの侍女たちの方から、暇を告げてくる日は近いかもしれませんけれど…。
いつもの事だから気に留めてはいないのだけれど、長い付き合いの侍女がいないのは、少し寂しいとは思いますのよ。
そんな事を考えていたら、先程の侍女が戻って来ましたわ。
「お嬢様。準備が整いましてございます」
「ありがとう。楽しみだわ」
あの、イブと名乗る娘の下品なことといったら、わたくしの心が揺さぶられましたのよ。
口汚くリーゼリアを罵っている声は、朝の爽やかな目覚めを邪魔するカラスの様。
下品な振る舞いは、ゴミ箱を漁る野良猫の様。
それはそれは、とても醜く顔を顰めたくなる姿でしたのよ。
「ああ、思い出すだけで、気持ちが昂りますわ」
あの娘も、テオドール様の婚約者だと名乗りをあげておりましたけれど…それは、本人の勘違いでしたわね。
他人様の話を聞かずに、ご自身の都合のよい様に解釈する方だと思われますのよ。
リーゼリアをテオドール様から遠ざける為に、上手く利用してさしあげるのも宜しいのだけれど、面白い娘なので傍に置いておくのも退屈せずに済みそうですわね。
単純で、思い込みの激しい人格は、懐に入れやすい傾向がありましてよ。
とても気に入りましたので、茶会への招待状を出したのだけれど、来てくださるかしら?
いいえ、必ず招待に応じて来てくださるわ、そんな予感がいたしますのよ。
あの娘は平民なので、貴族令嬢の様に、茶会に呼ばれる事はありませんでしょう。
器量も並み以下ですし、両親は共に聞いた事もない商会の下働きだったみたいですけれど、ここ数年は仕事もしないで遊び惚けていると聞いておりますわ。
財力もなさそうですし、高貴な友人もおりませんでしょうね。
「うふふ。イブとは、仲良くなれるかしら?お茶の時間が待ち遠しく感じるのも、初めての事ですわ」
「お嬢様。お茶会の準備が、整いましてございます。お客様も、お越しになられたのですが…あの…ご確認をしたい事がございます」
「あら、何かしら?」
「お客様のドレスコードが、間違っております。それと、お作法が…その…手違いで、招待状を受け取ってしまったのではないかと思うのです」
侍女は、目を泳がせて言い難そうにしているけれど、状況が手に取る様に理解出来ますわよ。
所詮平民の娘なんて、いくら着飾ったとしても、掃いて捨てる程あるゴミ屑の中の一部なのですもの。
公爵邸の侍女たちは皆、躾の行き届いた貴族家の者ばかりですから、訝しく思うのも当然ですわね。
「イブは、学園で知り合った平民の娘ですわ。作法を学べるような、豪商の娘でもないのよ。貴方が言いたい事は分かるけれど、大目に見てあげてちょうだい。あの娘は、わたくしにとって、大切な友人になる予定なの。ですから、丁重におもてなしするのです。分かりましたね」
「畏まりました。お嬢様は、どれ程でお越しになられますか」
「そうね…今日は、最初からにしようかしら?隠れて、イブが下品な姿でお茶を飲んでいるのを、暫く眺めていたいの」
「承知致しました。では、身を隠す場所を作ってまいりますので、少しお待ちくださいませ」
わたくしは、茶会の会場へと向かった侍女の背中を眺めながら、部屋の隅に控えている侍女に問いかけましたのよ。
「うふふ。リーゼリアには嫌われてしまったけれど、あの娘は、わたくしを喜ばせてくださるかしら?」
「………はい。ご満足いただけるかと存じます」
侍女たちは、わたくしの奇行に不信感を抱いている様ですけれど、主に向かって意見を言える者はいないのですわ。
わたくしの機嫌を損ねでもしたら、暇を告げられるのを充分理解しているのですもの、そうなったら次の働き口が見つからなくなってしまいますでしょう。
顔色の悪いこの侍女たちの方から、暇を告げてくる日は近いかもしれませんけれど…。
いつもの事だから気に留めてはいないのだけれど、長い付き合いの侍女がいないのは、少し寂しいとは思いますのよ。
そんな事を考えていたら、先程の侍女が戻って来ましたわ。
「お嬢様。準備が整いましてございます」
「ありがとう。楽しみだわ」
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