519 / 871
46.花火で遊ぼう!(33)
しおりを挟む
その論理で、ミオの彼氏になった俺の心理を分析してアンケートを取ったら、あるいは俺がショタコンではない事を証明できはしないだろうか?
……まぁ、九十九パーセント無理だな。
ちなみに残りの一パーセントは、俺以外の、日本全国津々浦々に存在しているであろう、ショタコン仲間の中で、さらに一握りの同士による、同情票が投じられる可能性を期待したものである。
先月のリゾートホテルで会った、レニィ君、ユニィ君の美少女系ショタっ娘兄弟も、性別を超えて万人にモテてそうだし、きっとどこかに、俺の同胞はいると思うんだ。
「ありがとう、ミオ。俺も花火を楽しんでくれて嬉しいよ」
親父たちが何やら話し込んでおり、こちらの様子に気付いていないのを確認して、俺はミオの肩に左腕を回し、お互いの体が触れ合う距離まで抱き寄せた。
「お兄ちゃん……」
「しばらく、このままでいても良い?」
「うん。ボク、お兄ちゃんにぎゅってしてもらうの、大好きだよ」
ミオはそう答えると、まぶたをゆっくりと閉じ、首を傾け、そして俺の左肩に頭を預けた。
あぁ、これが本当の、恋人同士でイチャつくって事なんだろうな。
お互いが好き合っているからこそ、頬にキスしたり、抱き寄せたりできるのであって、これが元カノだったら、「暑いから寄らないで」と一蹴されていたに違いない。
違いないというか、実際に一蹴されているしな。しかも冬に。
全ての女性が性悪だとは思わないが、件の元カノと付き合いたいと思い、恋心を抱いた時点で、俺の女運は、すでに尽きていたんだと思われる。
そんなどん底にまで突き落とされた俺が、四年の時を経て、ミオと運命的な再会を果たせたのは、きっと愛を司る縁結びの神様が、二人を引き合わせてくれたからに違いない。
普段は現実主義の自分が、そんな少女マンガのように、メルヘンチックな出会いを作ってくれたと考えるのはおかしいのかも知れないけれど、何らかの力が働いたような気はするのだ。
何しろ日本のいたる所には、八百万の神様がお祀りしてあるからね。その中に、おにショタのカップルに萌える神様が一人や二人いたって、別段おかしくはないだろう。
「義弘。そんな暗いとこでジッとして、一体何をやってんだ。もう遊べる花火は底をついたのか?」
「……えっ、いやぁ、そうだな。他に打ち上げ花火があるんだけど、そろそろ時間的に、お隣さんにも配慮しなきゃいけない頃合いかなって思って、他のものを探してたんだよ」
……まぁ、九十九パーセント無理だな。
ちなみに残りの一パーセントは、俺以外の、日本全国津々浦々に存在しているであろう、ショタコン仲間の中で、さらに一握りの同士による、同情票が投じられる可能性を期待したものである。
先月のリゾートホテルで会った、レニィ君、ユニィ君の美少女系ショタっ娘兄弟も、性別を超えて万人にモテてそうだし、きっとどこかに、俺の同胞はいると思うんだ。
「ありがとう、ミオ。俺も花火を楽しんでくれて嬉しいよ」
親父たちが何やら話し込んでおり、こちらの様子に気付いていないのを確認して、俺はミオの肩に左腕を回し、お互いの体が触れ合う距離まで抱き寄せた。
「お兄ちゃん……」
「しばらく、このままでいても良い?」
「うん。ボク、お兄ちゃんにぎゅってしてもらうの、大好きだよ」
ミオはそう答えると、まぶたをゆっくりと閉じ、首を傾け、そして俺の左肩に頭を預けた。
あぁ、これが本当の、恋人同士でイチャつくって事なんだろうな。
お互いが好き合っているからこそ、頬にキスしたり、抱き寄せたりできるのであって、これが元カノだったら、「暑いから寄らないで」と一蹴されていたに違いない。
違いないというか、実際に一蹴されているしな。しかも冬に。
全ての女性が性悪だとは思わないが、件の元カノと付き合いたいと思い、恋心を抱いた時点で、俺の女運は、すでに尽きていたんだと思われる。
そんなどん底にまで突き落とされた俺が、四年の時を経て、ミオと運命的な再会を果たせたのは、きっと愛を司る縁結びの神様が、二人を引き合わせてくれたからに違いない。
普段は現実主義の自分が、そんな少女マンガのように、メルヘンチックな出会いを作ってくれたと考えるのはおかしいのかも知れないけれど、何らかの力が働いたような気はするのだ。
何しろ日本のいたる所には、八百万の神様がお祀りしてあるからね。その中に、おにショタのカップルに萌える神様が一人や二人いたって、別段おかしくはないだろう。
「義弘。そんな暗いとこでジッとして、一体何をやってんだ。もう遊べる花火は底をついたのか?」
「……えっ、いやぁ、そうだな。他に打ち上げ花火があるんだけど、そろそろ時間的に、お隣さんにも配慮しなきゃいけない頃合いかなって思って、他のものを探してたんだよ」
0
あなたにおすすめの小説
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる