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第十四話 年上お姉さんに頭をなでなでされながら褒め褒めイチャイチャ(甘え放題)

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目の前には年上お姉さんがいる。俺の全てを包み込んでくれるような富乳じゃない……包容力のある大人の女。

髪は銀髪ロング。腰まで伸ばしたセクシーな髪は、艶かしく俺を誘惑している。
整った顔立ちと妖艶んな出立ち。

歩くセ○クスが本当にこの世に存在するなら彼女がそうだ。
そして、俺は思った、この人に甘えたいと。

イチャイチャしながら甘い時間を過ごしたい。
たっぷり可愛がられたい。頭をなでなでされたい。

「あの……お姉さん?」

お姉さんはえっちに唇をぺろっと舐めると、
「なぁに?」
「俺……いえ、僕のこと可愛がってもらえませんか?」

彼女はドレスの胸元のボタンを一つプチっと外した。
露わになる白い巨峰は、俺を誘っているみたいだ。

「ふふ……いいわよ?」
「膝枕お願いできますか?」

彼女はドレスの裾をペロンと手でまくって
「ここが気になるの?」

「はい……!」
白い太ももを丸出しにした。夕暮れの淡いオレンジが太ももにかじりつき、燃え上がっているように見える。

「いいわ……膝枕してあげる……」
「やったぁ! それと抱っこもしてほしいです! それと頭なでなでも!」

「慌てないで……ゆうちゃん……ぜーんぶしてほしいことお姉さんがやってあ・げ・る……!」

「嬉しい……やった……生きていてよかった……!」
俺は泣いた。嬉しくて泣いた。男泣きだ。

「魔法が解けるのは、今日の深夜二時まで……それまでだったらお姉さんがなんでもしてあげるわ……おいで?」
彼女はベッドの端に腰掛け、膝をぽんぽんと叩いた。ここに頭を乗せろということなのだろう。

「は、はい……なんだか緊張しちゃうな……やった夢が叶うううっ!」
俺はゆっくりと彼女の足元に近づいていく。

彼女の太ももは芸術のように美しい。人間が触れてはいけない禁忌の神物。
理性が崩壊するほどの曲線美と、真珠のような光沢。

「さ……頭を乗せて……可愛がってあげる……」

そして、俺は彼女に体を預けた。彼女の膝枕は、俺のハートを一瞬で虜にし、鷲掴み。
俺は一秒で彼女の犬になった。わんわんっ!


[一時間前]
俺はレイラにオウム返しした。
【年上お姉さんになって頭なでなでしてあげようかっっっっ?】
【ちょ、声がでかいわよ……!】

【本当にそんな都合のいいエロ漫画みたいなことできるの?】
【う、うん。前ゆう君が年上お姉さんに甘えたいって言っていたでしょ? だから歳変化の術を練習してみたの……】

【え? 俺のために?】
【だからそう言っているじゃない……で、どうするの?】

やった……………彼女が俺のために、そんなことまでしてくれるのか! なんていい彼女なんだろう。っていうかサキュバスの能力って全部エロなんだな。

男の欲求を叶えないと生きていけないからだろうけど、本当にエロいな! やったぜ!

【ぜひ! お願いします!】
【何歳くらいがいい?】

【二十歳ちょっとくらいで……】
【じゃ二十一歳の年上でえっちなお姉さんになるからね……】

【くぅうううう! 待ちきれねえぜ! 早く甘えさせろっ!】

彼女は何やらそれっぽい呪文(?)のようなものを唱えた。
周囲の空気がぱちぱちして、よくわからんが魔法っぽい。

みょんみょんとそれっぽい雰囲気の効果音が、どこからともなく聞こえてきたような聞こえてこないような。

そして、
【変化っ!】

ボンっという変化シーンっぽい音と共に、煙に包まれた。

そして、
【きゃああああああああああっ! えっちいいいいい!】
服のサイズが変わったすっぽんぽんのお姉さんが現れた。

【ありがとうございます!】







俺は先程の経緯を頭の中で考えながら、膝の上で幸福に耽る。
「はわわわわ……レイラありがとう……」

俺は幸せすぎてきもい声が出た。だがどうでもいい。どう見られてもいい。
「ちょっと変な声出して……もう全くえっちで悪い子ね」

彼女はツンと俺の頬を突いた。大人レイラが全部を抱擁してくれるからだ。

俺は今、体を横にしてベッドの上で膝枕させていただいている。
後頭部がお姉さんのお腹の方を向く姿勢だ。

右ほっぺは太ももにピッタリくっついていて幸せ。
頭は優しくなでなでされていて幸せ。

耳にはお姉さんが可愛がってくれる声が届いて幸せ。
全身幸せの幸せ状態だ。

「ゆうちゃん……可愛いわ……素敵よ?」
「はうう……もっと言ってください……もっと可愛がって」

彼女は、
「甘えん坊さんなんだから……」
と言いつつ、俺の頭をよしよしと撫で始めた。

太ももとなでなでに挟み込まれて天国状態。
天国に帰還する堕天使の気分だ!

「僕……お姉さんのこと大好きです……」
「あら……ありがとね……私もゆうちゃんのこと……」

彼女は目一杯口を俺の耳に近づけて、
「だぁい好きよ……!」

その瞬間、全身にお姉さん味のある見えない何かが駆け回った。
身体中の細胞が歓喜! 歓喜に打ち震えているのだ!

「お姉さん! 反対側向いてもいいですか?」
「えっ? それって……」

「大丈夫! 絶対にえっちなことはしないんで! ちょっとお腹のとこに顔当てて匂い嗅ぐだけなんで!」

「それって結構えっちじゃ……」
「大丈夫です!」

「でも……!」
「大丈夫です!」

「けど……!」
「大丈夫です!」

「わかった! わかったから!」
俺がここまで言うんだ。だから大丈夫だ!

俺はお姉さんのお腹側に顔を向けた。
そして、思いきり息を吸い込んだ。
「すぅぅぅぅ~~~~~~~~っはあぁ……いい匂いがする……!」

「こら! 何にも大丈夫じゃないわ! もうえっちなんだから!」
彼女は俺の頬をびんとつねった。

「全くこんなえっちで悪い子にはお仕置きが必要かしらね?」

「お仕置きっ? お仕置きって言いましたか? それってつまり僕が嫌がることや恥ずかしいことを今から年上お姉さんにされちゃうってことですよね? つまりはそういうことですよね?」

「そ、そうだけど、なんだか嬉しそうね……?」

サキュバスのお仕置き! 一体どんな目に遭わされるのだろうか?
成熟したサキュバスは魔力量が多い。その魔力を摂取するために男性にえっちな悪戯をするらしい。

お姉さんは俺の耳に唇を寄せる。彼女の吐息が耳にかかる。
ちゅってされるのか、ちゅーってされるのか?

そして、彼女は耳元で呟いた。
「大人のキスと子供のキスどっちがいい?」

「大人のキスで……!」
俺は迷わず即答した。

「そっか大人のキスがいいのね? なら服を脱い……」
シュバッッッッ!
俺は光の速さでシャツを脱いで、上裸になった。

なんでキスで服を脱ぐ必要があるのか? そんな野暮なことは聞かない。

「ふふ……もうせっかちさんね、じゃ次は、寝転が……」
シュババッッッッ!

俺は寝転がって力を抜いて、目を瞑ってお姉さんに身を委ねた。
「あ、あのなんで言い終わる前にわかるの?」
「お姉さん早く! もう待ちきれません!」

「わかったわ! じゃあ最後に……」
シュビドゥバッッッ!

俺は亜光速のスピードで、アゴをひき、唇から力を抜いて、足を肩幅に開いた。
「……さっきからなんで言い終わる前に指示がわかるの?」

「そんなことより早くっ! 早くっっ!」

「わかったわ。キスが終わったらスッキリして眠くなるから、そしたらそのまま一緒に寝ましょうね?」
「はい! 喜んで!」

「じゃあキスするわ……」

俺は目を瞑り、その時をじっと待つ。

まだかな? まだかな? まだかな?
ふおおおおっ! 大人サキュバスの魔法と淫らなテクニックで昇天できるんだ!
楽しみすぎてどうにかなりそう!


ぼん!


ん? なんだ今の音? そして、なかなかこない。まだかな?
「あの……お姉さん?」
待ちきれずに、目を開けるとそこにはいつものレイラが

「でへへ戻っちゃった……!」

なんとイチャイチャしている間に深夜の二時になってしまったようだ。
「おい! ふざけんなぁ元に戻せ! 俺のお姉さんを返せ! 俺はもう彼女のものになるんだよ! 俺は彼女のペットに就職するんだ!」

俺はガクガク彼女を揺さぶる。
「え? ちょっとゆうくん泣いているの?」

俺は泣いた。大粒の涙をこぼしながら泣いた。
「ちょっと! いずれ二十一歳になったらしてあげるから!
それまで我慢して?
それにまた魔力が溜まったらお姉さんになってあげます!」

「うっ! グスッ! ほんと?」
「もう私は一生ゆうくんのものだよ? だからほら、泣き止んで?」

彼女は泣く俺を慰める。そういえば普段からこんな感じだったな。
二十一歳の彼女も十六歳の彼女も、優しく俺のことを包み込んでくれる。

「ほらちゅーさせてあげるから? ね?」

「う、うん!」

そして俺たちはベッドの上で結ばれた。
朝まで彼女に抱かれながら眠ったのだ。

頭を撫でられたままぎゅううっと朝まで抱いてくれた。


今年も『えろてん』をよろしくお願いします! いつも読んでいただきありがとうございます! あなたに足向けて寝れません! 感謝です!
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