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第二十八話 騒いだら殺す。パンツちょーだい!
しおりを挟むそれは日曜日の朝のことだった。モーニングコーヒーを飲みながらトーストを齧っていると、レイラは唐突に俺に尋ねた。
「ねえ? 私のパンツ知らない?」
俺の体に一筋の戦慄が走る。
「えっ?」
「だから私のパンツ見かけてない?」
「い、い、いや。俺は知らないけど……」
「そっか……見かけたら教えてね」
「おう(小声)……!」
するとレイラはぶつぶつ独り言を言いながら、パンツ探しに戻った。
「おかしいなぁ……また一枚なくなっている……どこ行ったんだろ……」
ここ最近レイラのパンツがなくなっているらしい。
どこかの変態に取られたそうだ。
全く人の女のパンツを使って一体何しているんだ! 見つけたらタダじゃおかないからな!
トーストを喉の奥に押し込み、コーヒーで乾いた口を潤した。
すると、レイラが戻ってきて、
「ねえ、ゆうくん!」
「パンツなんて知らないよ!」
「え? いやそうじゃなくてお昼カレーにしよっか?」
「ああカレーね。いいね、カレー俺も手伝うよ。華麗なカレーを作りましょつってね……!」
「……なんか今日のゆうくん変……!」
ギクッ!
「変ってなんだよ? 断じて変態じゃないし、パンツなんて知らないからな!」
「怪しい……!」
レイラはジト目で俺を見つめる。
その後、一緒に料理をして、お昼寝をして、イチャイチャしながらいつも通りの日曜日を過ごした。
その間、パンツ泥棒は現れなかった。一体どこにいるんだろう? 見つけたらぶちのめしてやる!
そして、夜になった。
俺がテーブルでイブニングティーを飲みながらスコーンを齧っていると、レイラが俺の腕にぎゅうっとしがみついてきた。
ピトッと横に座って俺にひっつくと、
「一緒にお風呂はーいろ?」
彼女は甘えるような声でそう言った。
上目遣いで女の武器をフル活用。
わかっててやっているだろこいつ!
「お風呂で、な、なにするの?」
「決まっているでしょ? すっぽんぽんになって洗いっこするの? しよ?」
彼女は胸元をチラッと見せつけながら、そう言ってきた。
確信犯だろこいつ!
「ね? 早く行こーよ。お風呂から上がったらその後、ベッドで汗かくことしよ? その後またお風呂入って流しっこするの!」
「それ効率悪くないか? 汗をかきたいのか、流したいのか……って言うか胸が……」
彼女は胸を俺の腕に押し付ける。
彼女の胸の圧が二の腕に加わる。
わざとやっているだろこいつ!
彼女は俺の耳元に唇を近づけると、
「この私の誘惑に抗える? 無理でしょ? 一緒にお風呂入ろーよ?」
彼女は女の色気を使って迫ってきた。
胸を押し当て、ボディタッチしながら、耳元でえっちくささやく。
「ゆうくん……いつも暇さえあればお風呂誘ってくるでしょ?」
「そうだけど……」
「本当はお風呂入りたくて入りたくて仕方がないんでしょ? もう頭の中では私と洗いっこしてるとこ想像してるんじゃないの?」
ギクッ!
「そ、そんなこと……」
正直図星だった。未来の嫁に背中を流してもらうとこを想像してしまっていた。
イチャイチャしながらお互いの体を洗いっこ。
こんな幸せな光景願っても手に入らない。
彼女は俺の胸に触れさせた人差し指を、すすーっと首筋に向かって這わせる。
「しどろもどろになっちゃって……ふふ……女子高生とお風呂入れるの今のうちだけだよ?」
確かにそうだ! 女子高生と合法でお風呂に入れるのは今だけだ! これを逃すと永久に来ないかもしれない!
答えはもうとっくに決まっていたじゃないか! 迷う必要なんてない!
俺は彼女の目を見て、
「今日はいいや!」
「なんでよおおおおっ! そこは『一緒に入ろっか』って言ってよ! いつもは盛んにお風呂いこ! 服ぬご! って誘ってくるのに!」
「そういう気分じゃない時もあるんだよ!」
「頼んでもないのに、手伝う手伝うって服脱がせようとしてくるでしょ! あれはどこ行ったの?」
「なんなんだよ。そんなに俺に脱がされたいのか?」
彼女は顔を赤らめて、もじもじしながら、
「う……うん……」
太もものあたりをそわそわと組み替えて、俺と目を合わせなくなった。
これマジのやつだ!
俺は彼女のストレートな物言いに驚いて、
「ま、まじ?」
「今日は……その……そういう気分なの……だから乙女に恥かかせないで……!」
彼女は俺に後ろから抱きつく。
むぎゅううううううっと胸を押し当て、両腕を俺の首に巻きつける。
耳元に唇を寄せると、
「大好きなゆうくん……私と一緒に……お風呂入ろ?」
俺は彼女の目を見て、元気よく
「今日はいいやっ!」
「なんでよおおおおっ!」
そしてレイラは一人でさっさと風呂に入った。
俺は風呂に入るレイラを影から見ると、
「ミッションスタートっ!」
とつぶやいた。
=====
それからしばらくしてレイラは風呂から上がった。
バスローブ一枚の姿は艶かしくていやらしい。まだ滴り落ちる水滴や、肌に残る拭き残しが彼女の性的魅力を最大限にまで引き上げる。
そんな彼女は、リビングでくつろぐ俺に詰め寄ると、ものすごい剣幕で、
「パンツとったでしょ! パンツ返して! お風呂上がったら無くなってたの!」
「いきなり何だよ! し、知らないって!」
「いいからパンツ返してっっ! もう確信犯だから! ゆうくんが私のパンツとったんでしょ!」
「ち、違うって! そうじゃないって! 俺は知らないって!」
「もうっ! いいから私のパンツ返しなさい!」
「知らないよ! 誓って俺じゃないって!」
「早くパンツ返してよおおっ! 絶対に絶対にゆうくんが取った!」
「そこまでいうなら証拠はあるんだな!」
「へ? しょう……こ……?」
「そうだ! ここまで人を疑っておいて、もし間違いだったらひどいぞ! 俺が確実にパンツ泥棒だという証拠を見せろ! もし違っていたらめちゃくちゃえっちなことするからな!」
「そ、それは……」
「ほら! 証拠を出せ! 見せてみろ!」
レイラは困ったような顔になる。
「そんな証拠だなんてそんな……」
「ほらないじゃないか! いま謝れば全部許すぞ?」
レイラはバツが悪いのか、下を向く。そして、黙ったまま俺の袖を掴んだ。
「なんだ? 自分が悪いことを認めるんだな? それなら今日は朝まで耐久でレイラが嫌がることをベッドの上……」
彼女は運命を悟って、顔を赤らめながら、
「こっちきて……」
「なんだ? ベッドルームに連れてってくれるのか? いい心がけだな。全く仕方がないな、そこまでするなら許してやるか……!」
そして、そのままベッドルームまで手を引いて行った。
「よし! じゃあ早速服を……」
「ここじゃない……こっちきて」
「え? なんだよ? 別の場所でヤるの?」
そのまま彼女は俺をベッドルームの奥の物置に連れて行った。
物置に扉を開けると、俺の背中をポンと押す。
「おい! こんなとこでヤりたいのか? 全く変なせいへ……!」
物置はいつの間にかモニタルームになっていた。
「証拠が見たいのよね? はい、じゃ隠しカメラで撮ったビデオ再生するわよ?」
そして、監視カメラにはコソコソと女子高生の下着を物色する俺の姿が映った。
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