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第二十九話 私のパンツ盗んで一体何に使ったの? ねえ答えて!

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俺は監視カメラのビデオを見ると、
「証拠あんのかよ…………! じゃあ今までのやりとりはなんだったんだよ! 何で一回証拠ないふりした? 嫌がらせ?」

「正直に謝ると思ってやったのよ! エロバカァっ!」

「っていうかちょっと待て! これ俺がクラフトスキルで作った録画機器じゃないか? なんでこんなもの稼働させているんだよ! 普段から撮ってたの?」

「違うわよ! パンツ泥棒! パンツがどうしてなくなるのか調べていたの!」
「人のことパンツ泥棒っていうな!」

彼女はじっと俺のことを見つめる。
「……」
何も言わない。

ただ黙って俺のことをにっこりと見つめる。

「はい……僕が盗みました……僕はパンツ泥棒です……ごめんなさい……」
パンツ泥棒はめでたく捕まったのでした。



=====

彼女は垂れ流しのビデオの横で俺と向かい合う。



彼女はビデオを何度も再生させて俺に見せてくる。
「なあもういいだろ……」
「ほらここ見て! この嬉しそうな顔! 随分と楽しそうね!」

ビデオの中の俺は、
【ウッヒョおおおおおおっ! 女子高生の脱ぎたてパンツだあああっ!】
と、カメラで撮られていることに気づかず、嬉しそうにはしゃぐ。

「あははっ! この表情おもしろ~い! ね? もっかい再生させよ!」
「もういいだろ。悪かったって……」

「っていうか私のパンツとって一体何に使ったの? ねえ答えて!」
「何って…………」

「ま・さ・か? 頭に被ったりしてないでしょうね?」
「するわけねーだろ! 人を変態みたいに言うな! 流石にそこまで人間として歪んでは……」
その時、俺の言葉を遮るように、ビデオの中の俺が、
【よっしゃあ! 変態らしく早速頭にでも被るかーーっ?】

「…………」
レイラはそれを聞いて、
「へー。女子高生の脱ぎたてパンツを被るのが好きなんだー。ふーん」

「ち、ちげーよ……ただの冗談に決まっているだろ……俺は女子高生の脱ぎたてパンツなんて……」
【女子高生のパンツ大好きっ!】

「おいっ! ちょっと一回ビデオ消そうか?」

レイラは俺を蔑んだような目で見始めた。そして、半ば呆れたような表情で、
「って言うかなんで男ってパンツが好きなの? ここに本物があるじゃない? なんでパンツ?」

「いや、だって……それは、その……」
俺はエロ本がバレた中学生のようにキョドる。

「言いにくいのね? まぁいいわ。人の性癖なんて知りたくも……」
【なんで俺がパンツ好きかって、それはなーーー……】

「おい! もういいだろ! もうビデオ消そう! 一回消そう! そして、会話噛み合いすぎだろ!」



「はあ……全く……これだから男の子は……それで? 私のパンツはどこに隠したの? さっさと返しなさい!」


「はい……わかりました。パンツお返しします……」

観念した俺は玄関へ彼女を連れて行った。
「はい。靴履いて」

「へ? ちょっと今から外に行くの? 私のパンツって屋外で晒されているの?」
「どうするんだよ? パンツ返して欲しくないのか?」

「ううう……この男は~~!」
「ってか今パンツ履いているの?」

「履いてないわよっ! あんたのせいでしょ!」
そして俺とレイラは深夜にも関わらず外出した。

深夜にノーパン女子高生とデートでひゃっほおおおおっ!


=====


俺たちは池のほとりにきた。朧月が水面に反射し、波の形に揺れている。
黄金の月光の中で、俺は湖の底に沈めていたパンツを引き上げた。

ゴミ袋いっぱいに詰め込まれたパンティーたちは、ぎゅうぎゅうのギチギチ。
袋がパンパンになっている。

「はぁ……よくもまぁこんなに……」
レイラは袋を開けると、早速パンツを履こうとして広げた。

すると、
「えっ? これって……」
「そういうこと……!」

レイラのパンツは、魔力を帯びていた。
「これを私に見せないようにしてくれていたの?」
「ああ。洗っても取れないから……俺に見られたくないだろうなって思って……」


[説明しよう! レイラはサキュバスとエルフのハーフ。女の子の日になると溢れ出る魔力が体外に溢れるのだ。
それはサキュバスにとって恥ずかしいことなのである。ちなみにゆうくんは、洗濯係。どうしてもパンツとブラを洗濯したくて自らかって出たらしいよ!]


「そうだったんだ……疑ってごめんね……!」
「いいよ。俺も黙ってこんなことしてごめん! もう遅いし帰ろう?」

「うん……」


俺たちは手を繋いでロッジに帰り、
「汗かいちゃったね?」

レイラは俺に肩を寄せ、腕に抱きつく。
胸を押し付け、甘えるように、
「一緒にお風呂入ろ?」

俺は彼女の誘惑に勝てなかった。



俺たちは湯船の中で抱き合う。(彼女はバスローブを着たままです。なので健全です!)
「ゆうくん……んっ!」
彼女は黙って目を瞑り俺に顔を近づける。

「んってなに? 何をして欲しいの?」
「い、言わなくてもわかるでしょ? 私がして欲しいこと……して?」

俺は意地悪がしたくなって、
「言ってくれなきゃわからないよ? 言ってごらん?」

「もう……意地悪ぅ……ぎゅってしたまま唇にキス……んんーっ!」
俺は彼女が言い終わる前に強引にキスした。
湯船の中でタオル一枚隔てて抱き合う。

暖かい液体の中で心まで蕩けそうだ。
頭の中はポカポカして、ボーっとする。

それから俺たちは風呂の中でお互いの唇を求め合った。
どれだけ互いを必要としているか言葉を交わさなくてもいい。ただ唇を相手の唇に押し付ければ済む。

そしてそれがこの世で一番正直な言葉だ。
彼女は頬を熱らせたまま、
「ベッドいこ?」

俺たちはまだ体が濡れたままベッドにいく。
彼女はベッドに寝転がり、俺にくっついてきた。

耳元で囁くように、
「ゆうくん……しよ?」



俺は彼女の肩を掴むと、そっと俺から離した。
布団をかぶり、枕に後頭部をつける。
「今日はもう疲れたからいいや! おやすみっ!」


「なんでよおおおおっ!」

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