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5.欠けたネックレス
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父の書斎から自室に戻って来た私はネックレスの箱と誕生日プレゼントを机の上に置いた。
1人になった私は欠けたネックレスを眺め、過去に戻ってきたこの状況を整理する事にした。
・ニコラス様に毒殺される
・ニコラス様と一緒にいた男はネックレスを必要としていた
・男はニコラス様の秘密を知っている
・男は何者なのか
・過去に戻るとネックレスが欠けていた
・ネックレスには妖精の力が宿っている
思い浮かんだ事を紙に書いてみたが、現状分かっている事が少な過ぎる。
箱を開け、ネックレスを手に取る。
婚約者に殺された時に付けていた物、そして男が必要としていた物。
このネックレスが未来を変える手掛かりになるはずだ。
今後どうやって婚約破棄をするか、どう調べるか考えているとエラがやって来た。
「お嬢様、婚約者であるニコラス・メイナード様より手紙とプレゼントが届いております。」
以前の私なら頰を赤に染め喜んでいただろう。
だが、ニコラスに毒殺され、過去に戻った私はニコラスからの手紙は死への片道切符のように感じた。
「お嬢様?どうされたのですか?」
手紙を受け取らず、険しい顔をする私にエラが不思議そうに聞いてくる。
「何でもないわ。嬉しくて言葉が出なかったの」
手紙を読むとお祝いの言葉と明日会いに行ってもいいかと書かれていた。
「エラ、便箋とペンを持ってきて」
便箋にペンを走らせ、プレゼントのお礼と明日は用事があるから会えないと書く。
「これを出しておいて」
エラに手紙を渡すと、兄がやって来た。
「セシリア、誕生日おめでとう」
誕生日プレゼントを受け取った私はあるお願いを口にする。
「お兄様にお願いがあるの」
「セシリアのお願いならお兄様が何でも叶えてあげるよ」
「マダム・リリスの紹介状を書いて欲しいんです」
何でも叶えてあげると言っていた兄の顔が私の言葉を聞いて固まった。
「……ドレスが欲しいなら家に呼べばいい。お兄様がなんでも買ってあげる」
「いいえ、私はマダム・リリスのドレスが欲しいの」
マダム・リリスは表向きは選ばれた人しか利用出来ない仕立て屋だが、貴族が隠れて利用する情報屋でもある。
私はニコラス様と毒殺された時にいた男、ネックレスについて調べる為にマダム・リリスを利用したいと考えた。
利用するには顧客からの紹介状が必要だから、私には頼めるのはお兄様しかいない。
「そうか……ただのドレスが欲しいわけではないんだね。分かったよ。ただし、行く時は僕に知らせる事、そしてハンツを連れて行きなさい」
私の切実な目を見て、思いが伝わったのかお兄様は諦めたように微笑んだ。
「お兄様ありがとう」
そう言って抱きつくと、「いつの間にこんなに大きく成長したんだ」と優しく抱き締めてくれた。
1人になった私は欠けたネックレスを眺め、過去に戻ってきたこの状況を整理する事にした。
・ニコラス様に毒殺される
・ニコラス様と一緒にいた男はネックレスを必要としていた
・男はニコラス様の秘密を知っている
・男は何者なのか
・過去に戻るとネックレスが欠けていた
・ネックレスには妖精の力が宿っている
思い浮かんだ事を紙に書いてみたが、現状分かっている事が少な過ぎる。
箱を開け、ネックレスを手に取る。
婚約者に殺された時に付けていた物、そして男が必要としていた物。
このネックレスが未来を変える手掛かりになるはずだ。
今後どうやって婚約破棄をするか、どう調べるか考えているとエラがやって来た。
「お嬢様、婚約者であるニコラス・メイナード様より手紙とプレゼントが届いております。」
以前の私なら頰を赤に染め喜んでいただろう。
だが、ニコラスに毒殺され、過去に戻った私はニコラスからの手紙は死への片道切符のように感じた。
「お嬢様?どうされたのですか?」
手紙を受け取らず、険しい顔をする私にエラが不思議そうに聞いてくる。
「何でもないわ。嬉しくて言葉が出なかったの」
手紙を読むとお祝いの言葉と明日会いに行ってもいいかと書かれていた。
「エラ、便箋とペンを持ってきて」
便箋にペンを走らせ、プレゼントのお礼と明日は用事があるから会えないと書く。
「これを出しておいて」
エラに手紙を渡すと、兄がやって来た。
「セシリア、誕生日おめでとう」
誕生日プレゼントを受け取った私はあるお願いを口にする。
「お兄様にお願いがあるの」
「セシリアのお願いならお兄様が何でも叶えてあげるよ」
「マダム・リリスの紹介状を書いて欲しいんです」
何でも叶えてあげると言っていた兄の顔が私の言葉を聞いて固まった。
「……ドレスが欲しいなら家に呼べばいい。お兄様がなんでも買ってあげる」
「いいえ、私はマダム・リリスのドレスが欲しいの」
マダム・リリスは表向きは選ばれた人しか利用出来ない仕立て屋だが、貴族が隠れて利用する情報屋でもある。
私はニコラス様と毒殺された時にいた男、ネックレスについて調べる為にマダム・リリスを利用したいと考えた。
利用するには顧客からの紹介状が必要だから、私には頼めるのはお兄様しかいない。
「そうか……ただのドレスが欲しいわけではないんだね。分かったよ。ただし、行く時は僕に知らせる事、そしてハンツを連れて行きなさい」
私の切実な目を見て、思いが伝わったのかお兄様は諦めたように微笑んだ。
「お兄様ありがとう」
そう言って抱きつくと、「いつの間にこんなに大きく成長したんだ」と優しく抱き締めてくれた。
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