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婚約破棄計画
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婚約者と計画的に婚約破棄するための計画。
ざまぁもなにもなく。というより前ふりのみ。
「まじで」
「まじで?」
「あっ、うっかり。いえ、本当に、そう思ってらっしゃいますのオホホ」
あっぶない!!
まじで、というのは。私が前世でよく使ってたというか。口癖のようなものだ。
私は今、目の前にいるこの国の王子と出会ったころにこけて、頭を打って。
どばっと違う世界で過ごしていた前世の記憶を思い出してしまったのだ。それからその知識を拝借していろいろとしてはいたのだけど。
その前世の記憶のおかげで、かなり性格も変わってしまったと、思うけど!
「私は好きな、互いに思い合っている女性がいる……というのは、長く婚約をしてきた君に対して失礼な事だとは思う。しかしこのまま婚約を続けても幸せにはなれない」
お互いに、と紡ぐ王子は真剣。この私の幼馴染は変なところが真面目なのだ。
そう、確かに幸せにはなれない。
というより、婚約を破棄したいという話は――私にとってはありがたい話!!
万歳三唱! さっさとしましょう!!
そう、思うのだけどそうそう簡単なものではない。
「そうですか。では……円満に、計画的に婚約破棄をしましょう」
「それは、お互いの価値を傷つけずにということか」
「はい。だって、あなたが一方的に私に破棄すると言うと私に傷がつくではないですか?」
「ああ、そうだな。お前から私に言うのも……無理がある」
「そうです。ところで……思い合っている女性とはどちら様なのです?」
そ、それはと王子が頬を赤く染めて言い淀む。
おっと、かわいい子なのかしら? 綺麗な子なのかしら?
私、その子を知ってるかしら?
そう言って尋ねると王子は困ったような顔をし、すまないと言って。
私の親友の名を紡いだ。
「はー!? なに、それいつのまに! も、もう早くいってください! 正直に言いましょう、私は貴方より、彼女の方が大事です!!」
となれば、だ。彼女も私も、王子の名も傷つけず、美談を作り上げてそして私との破棄。
そして婚約が必要だ。
それから、彼女にこの計画的な婚約破棄については言ってはいけない。
彼女はとてもいい子なのだがぽやっとしているからぽろっと口から零しそうでもあるからだ。
「……王子、彼女には計画的に破棄することは絶対に言ってはいけません」
「それはわかっている」
「よろしい。では――」
私達は計画を練る。
どちらも傷つかないよう円満婚約破棄をするために。
となると、もう一人巻き込まなければいけない人がいる。
私としては、それは少し気が重くもあるのだけど。
というより、私も私で、まぁ……最近、とうとうその熱意に負けて王子を裏切ったので、ええ。
「王子、それから他言無用なのですが、私は他国に嫁ぎたいと思います」
「え?」
「実は、その……隣の国の、あの有名な、その……公爵と……その……お察しください」
「な、そ、そんなこと一言も!」
「い、言えるわけないじゃない! そ、その相手が! 超変態と名高い方なんだから!」
「は!? え、なぜだ、どうしてだ!?」
それはお話しすると長いので割愛。割愛よ!
何はともあれ、彼も手を貸してくれるだろう。
よし、巻き込んでしまおう。
そうして、一年後には私たちは上手に、婚約破棄をして。
そして彼女が婚約して。
私は他国に嫁いだ。
今幸せです。
面倒になってはしょった感。
円満的に解決するお話も読んでみたいけど自分で書く気にはなれなかった。
実は断罪系は書くのがあまり好きではありません。
ちなみに婚約破棄の理由案。
大病を患いそれを治せる人がいる他国へいく令嬢
その間悲しむ王子を支える親友
大病が治る気配がないので婚約破棄をともちかけ
破棄後、大病が突然治る
親友の真摯な祈りに違いない!!
というところまで考えて無理だなってなるだけの。
ざまぁもなにもなく。というより前ふりのみ。
「まじで」
「まじで?」
「あっ、うっかり。いえ、本当に、そう思ってらっしゃいますのオホホ」
あっぶない!!
まじで、というのは。私が前世でよく使ってたというか。口癖のようなものだ。
私は今、目の前にいるこの国の王子と出会ったころにこけて、頭を打って。
どばっと違う世界で過ごしていた前世の記憶を思い出してしまったのだ。それからその知識を拝借していろいろとしてはいたのだけど。
その前世の記憶のおかげで、かなり性格も変わってしまったと、思うけど!
「私は好きな、互いに思い合っている女性がいる……というのは、長く婚約をしてきた君に対して失礼な事だとは思う。しかしこのまま婚約を続けても幸せにはなれない」
お互いに、と紡ぐ王子は真剣。この私の幼馴染は変なところが真面目なのだ。
そう、確かに幸せにはなれない。
というより、婚約を破棄したいという話は――私にとってはありがたい話!!
万歳三唱! さっさとしましょう!!
そう、思うのだけどそうそう簡単なものではない。
「そうですか。では……円満に、計画的に婚約破棄をしましょう」
「それは、お互いの価値を傷つけずにということか」
「はい。だって、あなたが一方的に私に破棄すると言うと私に傷がつくではないですか?」
「ああ、そうだな。お前から私に言うのも……無理がある」
「そうです。ところで……思い合っている女性とはどちら様なのです?」
そ、それはと王子が頬を赤く染めて言い淀む。
おっと、かわいい子なのかしら? 綺麗な子なのかしら?
私、その子を知ってるかしら?
そう言って尋ねると王子は困ったような顔をし、すまないと言って。
私の親友の名を紡いだ。
「はー!? なに、それいつのまに! も、もう早くいってください! 正直に言いましょう、私は貴方より、彼女の方が大事です!!」
となれば、だ。彼女も私も、王子の名も傷つけず、美談を作り上げてそして私との破棄。
そして婚約が必要だ。
それから、彼女にこの計画的な婚約破棄については言ってはいけない。
彼女はとてもいい子なのだがぽやっとしているからぽろっと口から零しそうでもあるからだ。
「……王子、彼女には計画的に破棄することは絶対に言ってはいけません」
「それはわかっている」
「よろしい。では――」
私達は計画を練る。
どちらも傷つかないよう円満婚約破棄をするために。
となると、もう一人巻き込まなければいけない人がいる。
私としては、それは少し気が重くもあるのだけど。
というより、私も私で、まぁ……最近、とうとうその熱意に負けて王子を裏切ったので、ええ。
「王子、それから他言無用なのですが、私は他国に嫁ぎたいと思います」
「え?」
「実は、その……隣の国の、あの有名な、その……公爵と……その……お察しください」
「な、そ、そんなこと一言も!」
「い、言えるわけないじゃない! そ、その相手が! 超変態と名高い方なんだから!」
「は!? え、なぜだ、どうしてだ!?」
それはお話しすると長いので割愛。割愛よ!
何はともあれ、彼も手を貸してくれるだろう。
よし、巻き込んでしまおう。
そうして、一年後には私たちは上手に、婚約破棄をして。
そして彼女が婚約して。
私は他国に嫁いだ。
今幸せです。
面倒になってはしょった感。
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実は断罪系は書くのがあまり好きではありません。
ちなみに婚約破棄の理由案。
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その間悲しむ王子を支える親友
大病が治る気配がないので婚約破棄をともちかけ
破棄後、大病が突然治る
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というところまで考えて無理だなってなるだけの。
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