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与太話
俺といとこ
ふたりめが生まれそうなのでその間、伯父さんの家に預けられた息子ちゃんは
息子ちゃんに名前がつきました(やっと
母さんの出産時期が近づいてきた。
俺も家にいても別によかったんだけど、折角なんでと王都に遊びに来てる。小さい頃はここにいたけど、正直覚えてない。
じいちゃんばあちゃんちに泊まってるんだけど、二人ちに今日はでかけてるから俺は伯父さんちにいる。
そんなわけで、久しぶりにいとこにも会うことになった。いや会ったことある記憶なんて全くないんだけど。
「はじめまして」
「はじめまして」
俺達は向き合って、そこから先の会話がなかった!
いとこは女の子だ。女の子だったはず。
けどな。
ドレス着てない。格好は俺と同じような、男もの。
「えっと……フラウ、ちゃん?」
「呼び捨てでかまわないぞ」
言葉遣いも男っぽい。あれ。
あれっ?
「おんなのこ……」
「ああ、そうだが?」
「いや、まるっきり男っぽい……から……」
「ああ、だってこの方が」
かっこいいだろう! と言って笑う。
うん、まぁ、はい。うん。うん……うん。
「ああ、名前は呼び捨てていいぞ。私もそうするからな! ええと……」
「あー、イライアス。イラとかアスって呼ばれてる」
どっちでも好きに呼んで言うと、ではイアと、と言われて。
それから屋敷の庭で遊ぼうってなったんだけ、ど! ど!
「ちょっ、うぇっ! まじ、なにこれ」
「あはは! イアはいいな! 私とここまでやりあうか!」
遊ぼうと言って決闘ごっこになるなんて誰も思わない!
木の棒をつかってだけどびしばし攻め込んでくるフラウは、正直女の子じゃない。
なんだこの力! めっちゃ強い!
右から左から。上から下から。まさしく縦横無尽てこれのことよな。
けど、俺も親父にびしびしやられてるからなんとか、しのげた。
これ、普通の相手じゃ歯が立たないって……フラウこえー。
と、考え込んでいる間に俺の手から、木の棒が吹き飛ばされた。
「あっ」
「ふっふー、私の勝ちだな!」
勝ち誇った笑みでびっと木の棒を俺の鼻先に向ける。
あっ、はい。そっちの勝ちでいいです。
「……悔しくはないのか?」
「え?」
「負けて、別にそれがという顔をしている」
うん、それはあってる。
これお遊びだしな。あと、勝ったらそれはそれで面倒そうだと思うし。
でも、それがフラウは気に入らない様子だ。め、めんどくせー!
「うーん、だって。フラウは男みたいな格好してるけど、やっぱり女の子だし」
「でも私の方が強かった」
「それは、そっちのが先に生まれてるしな……」
多分、あと数年したら俺の方が強くなる。今でも、とっくみあいの喧嘩なら、と思わなくもない。
しないけど!
このくらいの、五、六歳の年齢って。たった一年の差でもまだでかい。
それを差し引きしてみると、ってとこではある。
むむーと唸るフラウは確かにと思う所があるんだろう。
「なら違う勝負をしよう!」
「え?」
「ボードゲームとか!」
それなら確かに、腕っぷしなんかは関係ない。
いいよーと頷いて。
でも、俺が負けまくってもう一回もう一回と挑み続けるのはこのすぐ後のこと。
息子ちゃんは、おつむがめっちゃいい、というわけではなく。
でも負けん気は強いタイプ。
五年くらいたつとフラウちゃんはきっと超絶美少女になるんだけど中身パパ似なので、ええはい。
というところ。
息子ちゃんに名前がつきました(やっと
母さんの出産時期が近づいてきた。
俺も家にいても別によかったんだけど、折角なんでと王都に遊びに来てる。小さい頃はここにいたけど、正直覚えてない。
じいちゃんばあちゃんちに泊まってるんだけど、二人ちに今日はでかけてるから俺は伯父さんちにいる。
そんなわけで、久しぶりにいとこにも会うことになった。いや会ったことある記憶なんて全くないんだけど。
「はじめまして」
「はじめまして」
俺達は向き合って、そこから先の会話がなかった!
いとこは女の子だ。女の子だったはず。
けどな。
ドレス着てない。格好は俺と同じような、男もの。
「えっと……フラウ、ちゃん?」
「呼び捨てでかまわないぞ」
言葉遣いも男っぽい。あれ。
あれっ?
「おんなのこ……」
「ああ、そうだが?」
「いや、まるっきり男っぽい……から……」
「ああ、だってこの方が」
かっこいいだろう! と言って笑う。
うん、まぁ、はい。うん。うん……うん。
「ああ、名前は呼び捨てていいぞ。私もそうするからな! ええと……」
「あー、イライアス。イラとかアスって呼ばれてる」
どっちでも好きに呼んで言うと、ではイアと、と言われて。
それから屋敷の庭で遊ぼうってなったんだけ、ど! ど!
「ちょっ、うぇっ! まじ、なにこれ」
「あはは! イアはいいな! 私とここまでやりあうか!」
遊ぼうと言って決闘ごっこになるなんて誰も思わない!
木の棒をつかってだけどびしばし攻め込んでくるフラウは、正直女の子じゃない。
なんだこの力! めっちゃ強い!
右から左から。上から下から。まさしく縦横無尽てこれのことよな。
けど、俺も親父にびしびしやられてるからなんとか、しのげた。
これ、普通の相手じゃ歯が立たないって……フラウこえー。
と、考え込んでいる間に俺の手から、木の棒が吹き飛ばされた。
「あっ」
「ふっふー、私の勝ちだな!」
勝ち誇った笑みでびっと木の棒を俺の鼻先に向ける。
あっ、はい。そっちの勝ちでいいです。
「……悔しくはないのか?」
「え?」
「負けて、別にそれがという顔をしている」
うん、それはあってる。
これお遊びだしな。あと、勝ったらそれはそれで面倒そうだと思うし。
でも、それがフラウは気に入らない様子だ。め、めんどくせー!
「うーん、だって。フラウは男みたいな格好してるけど、やっぱり女の子だし」
「でも私の方が強かった」
「それは、そっちのが先に生まれてるしな……」
多分、あと数年したら俺の方が強くなる。今でも、とっくみあいの喧嘩なら、と思わなくもない。
しないけど!
このくらいの、五、六歳の年齢って。たった一年の差でもまだでかい。
それを差し引きしてみると、ってとこではある。
むむーと唸るフラウは確かにと思う所があるんだろう。
「なら違う勝負をしよう!」
「え?」
「ボードゲームとか!」
それなら確かに、腕っぷしなんかは関係ない。
いいよーと頷いて。
でも、俺が負けまくってもう一回もう一回と挑み続けるのはこのすぐ後のこと。
息子ちゃんは、おつむがめっちゃいい、というわけではなく。
でも負けん気は強いタイプ。
五年くらいたつとフラウちゃんはきっと超絶美少女になるんだけど中身パパ似なので、ええはい。
というところ。
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