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2:憂鬱の本当の始まり
オウジの弟とオウサマ
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滞在するのにベスティアと会わないわけにはいかない。
ユユトラとベスティアは、顔を合わせた。
ユユトラは最初から喧嘩腰だ。
「はじめまして。兄がお世話になってます」
ベスティアははじめましてと同じように挨拶して、ユユトラに笑いかける。
「……ララトアに、求婚したと聞きましたが!」
「ああ、したよ。けれど色よい返事はもらえてなくて」
「あ、あたりまえだー! ララトアは恋愛なんてしたことねーんだぞ!!」
「ちょっ、ユユトラ! お、お前他国の王様相手に……! すみません……」
「ああ、いいよいいよ。公式の場でもないし」
それ、公式の場なら文句言うってことじゃないかー!
俺はユユトラを落ち着かせる。カーッとなるとワーっといっちゃうからなぁ。
「兄思いなんだね」
「そうですが、それが何か!」
「いや、いい事だと思って。ところでいつまで滞在を?」
「え、未定ですけど」
「そうか……じゃあ三日くらいでいいかな?」
「……未定でしたけど、ララトアの留学終る迄一緒にいることにしました」
「……三日だね」
おいおいおい。
ユユトラとベスティア。二人の間で火花が散っている。
俺はこの間に入らないほうがいい。きっとその方が良い。
巻き込まれたらコワイし。
ということで、俺は二人の話を、二人の間で。心をからっぽにして聞いていた。
「俺はララトアの保護者なんだよ!」
「弟なのに?」
「そうだ! 弟だけど、ララトアはちょっとどころかめちゃくちゃ抜けてて! すぐ騙されて!」
「うん、抜けてるのは認めるかな」
おい。
「昔もお菓子あげるからついておいでってほいほいついていって、間一髪のところでリュリュスと俺が助けたり」
そんなこともありましたね。
「塀の上歩いてたら落ちたり」
それはお前もな!
「妹の誕生日にってなれない菓子作りして火事起したり……」
そ、それについては反省している。
「本当に手のかかる……ウッ。だから! ララトアは目が離せないし、勝手に嫁になんて……行かせない!!」
「お前は俺のおかんか」
「……君がララトアを大事にしてることはよくわかったよ」
「そうだ、俺はララトアを……呼び捨て!? おい、ララトア!!」
いいのか、とユユトラは俺を見る。別に名前くらい、と思うんだけど。
呼び捨て、許してるし俺も最近、呼び捨てるようになったから。まだ、慣れないけど。
俺はユユトラに、いいんだよと返した。ユユトラはそれが面白くないらしい。
「そもそもユユトラ。俺は嫁になるつもりはないし」
「なってよ」
「ちょっと話がこじれるのでベスティアは黙ってて。ユユトラ、俺は嫁になるつもりはないし、留学期間を短くして帰る気もない。なぜなら」
「なぜなら」
「まだ遺跡見学終わってないから!!」
「ああ……お前、遺跡とか大好きだもんな……」
「うん!!」
ユユトラは呆れた、というか。ララトアはそうだったと苦笑している。
遺跡の事になると、とまらない俺の性質を思い出して笑っているんだ。
「やましいこともないし、されそうになったら叫ぶし。そもそもベスティアは、強引にそういう事しない――と、思う」
俺の言葉を受けて、ユユトラはベスティアへ視線向ける。
ベスティアはそうだねと苦笑しながら口を開いた。
「僕は、ララトアに嫌われたくないから。ララトアの嫌がる事はしない。けれど、ララトアが良いと言ってくれたら、もっと口説くことを積極的に行うし、少しくらいは触れるかもしれないね。良いと、言ってくれたらだよ」
念を押すようにベスティアは二度言った。
それはユユトラに対してでもあり、俺に対してもあるんだと思う。
良いと言ってくれたら。良いと言ってくれないかなぁ、かな。
言いません。今の所、は。
俺は酷い奴だ。ベスティアの気持ち知ってて、こうやって待たせているんだから。
ベスティアも切羽詰まってないから待っていてくれるんだろうけれど。
でも、そうなってしまうのは。本当に、俺の事好きなの? って思ってしまうからだ。
「……ララトアの、嫌なことはしないんだな」
「誓って」
「それは国の祖に対して、誓えるか」
「望むのなら」
「誓え」
「お、おいユユトラ……それは」
「そのかわり、俺も誓う。ララトアを害しない限り、あなたの邪魔はしないと、祖たる嘆きの『花鳥』に」
「……いいだろう。決してララトアの嫌がる事はしないと祖たる猛き『獅子』に」
おい。おいおい。
それは、それは守られなければあとで何かしらのリスクを追う誓いでは?
祖に誓うことは、そういうことだ。
「誓」
「誓」
「ちょーっと待って!! 俺はそんな誓いをここでしてほしくない! というよりする必要もない! そもそも、期間も決めてない! こうなったら無効も決めてない! あやふやすぎて危ない誓いを、俺の目の前でするな!」
だから、俺はとめた。
誓うまで言いきってないからセーフ! 誓ってたら、何かしらの示しがあるけどなかったからセーフ!!
俺は二人を交互に見て、誓わなくていいと強く言い放った。
「ベスティアは、俺の嫌なことはしない。それは俺が一番知ってる! ユユトラも、人の気持ちを故意に邪魔するような奴じゃないって、兄弟の俺が知ってる!」
それでも誓うなら、俺のいないところでやってくれ。
そう言いきると、ベスティアとユユトラは顔を見合わせて。わかった、やめると言ってくれた。
よかった。
祖に誓うなんて、重すぎるだろう。過激すぎる。
「……俺は、ララトアの為を思って」
「あのなー、ユユトラ。もう小さい頃みたいに知らない人についていったりなんかないし、大丈夫だから。それにベスティアは、知らない人でもないし、王様だ。王様が、俺をさらったりなんかないから」
「それはどうかなぁ……」
「ベスティア」
「ごめん。混ぜ返すのはやめるよ」
面白がってやってないか? 俺はため息ついて、大丈夫だからとユユトラをなだめる。
ユユトラが俺の心配をするのは、俺が頼りないからというか。
さらわれそうになったり、行方不明になったり。そういったことがあるからだと思う。
けどさぁ、さすがにこの城にいる中でそんなのはない。
「……けど、ララトアが大丈夫だっていうのを、納得するまでは滞在する」
「どうぞ、お好きに。部屋を用意しよう」
「いや、ララトアと同じ部屋で寝るからいい」
「……用意するから、使って」
「必要ない」
ベスティアは黙って微笑む。
ララトアとベスティアの第二の戦いが始まった! みたいな雰囲気なんだけど。
俺はそろそろ勉強しにいきたい。
ユユトラとベスティアは、顔を合わせた。
ユユトラは最初から喧嘩腰だ。
「はじめまして。兄がお世話になってます」
ベスティアははじめましてと同じように挨拶して、ユユトラに笑いかける。
「……ララトアに、求婚したと聞きましたが!」
「ああ、したよ。けれど色よい返事はもらえてなくて」
「あ、あたりまえだー! ララトアは恋愛なんてしたことねーんだぞ!!」
「ちょっ、ユユトラ! お、お前他国の王様相手に……! すみません……」
「ああ、いいよいいよ。公式の場でもないし」
それ、公式の場なら文句言うってことじゃないかー!
俺はユユトラを落ち着かせる。カーッとなるとワーっといっちゃうからなぁ。
「兄思いなんだね」
「そうですが、それが何か!」
「いや、いい事だと思って。ところでいつまで滞在を?」
「え、未定ですけど」
「そうか……じゃあ三日くらいでいいかな?」
「……未定でしたけど、ララトアの留学終る迄一緒にいることにしました」
「……三日だね」
おいおいおい。
ユユトラとベスティア。二人の間で火花が散っている。
俺はこの間に入らないほうがいい。きっとその方が良い。
巻き込まれたらコワイし。
ということで、俺は二人の話を、二人の間で。心をからっぽにして聞いていた。
「俺はララトアの保護者なんだよ!」
「弟なのに?」
「そうだ! 弟だけど、ララトアはちょっとどころかめちゃくちゃ抜けてて! すぐ騙されて!」
「うん、抜けてるのは認めるかな」
おい。
「昔もお菓子あげるからついておいでってほいほいついていって、間一髪のところでリュリュスと俺が助けたり」
そんなこともありましたね。
「塀の上歩いてたら落ちたり」
それはお前もな!
「妹の誕生日にってなれない菓子作りして火事起したり……」
そ、それについては反省している。
「本当に手のかかる……ウッ。だから! ララトアは目が離せないし、勝手に嫁になんて……行かせない!!」
「お前は俺のおかんか」
「……君がララトアを大事にしてることはよくわかったよ」
「そうだ、俺はララトアを……呼び捨て!? おい、ララトア!!」
いいのか、とユユトラは俺を見る。別に名前くらい、と思うんだけど。
呼び捨て、許してるし俺も最近、呼び捨てるようになったから。まだ、慣れないけど。
俺はユユトラに、いいんだよと返した。ユユトラはそれが面白くないらしい。
「そもそもユユトラ。俺は嫁になるつもりはないし」
「なってよ」
「ちょっと話がこじれるのでベスティアは黙ってて。ユユトラ、俺は嫁になるつもりはないし、留学期間を短くして帰る気もない。なぜなら」
「なぜなら」
「まだ遺跡見学終わってないから!!」
「ああ……お前、遺跡とか大好きだもんな……」
「うん!!」
ユユトラは呆れた、というか。ララトアはそうだったと苦笑している。
遺跡の事になると、とまらない俺の性質を思い出して笑っているんだ。
「やましいこともないし、されそうになったら叫ぶし。そもそもベスティアは、強引にそういう事しない――と、思う」
俺の言葉を受けて、ユユトラはベスティアへ視線向ける。
ベスティアはそうだねと苦笑しながら口を開いた。
「僕は、ララトアに嫌われたくないから。ララトアの嫌がる事はしない。けれど、ララトアが良いと言ってくれたら、もっと口説くことを積極的に行うし、少しくらいは触れるかもしれないね。良いと、言ってくれたらだよ」
念を押すようにベスティアは二度言った。
それはユユトラに対してでもあり、俺に対してもあるんだと思う。
良いと言ってくれたら。良いと言ってくれないかなぁ、かな。
言いません。今の所、は。
俺は酷い奴だ。ベスティアの気持ち知ってて、こうやって待たせているんだから。
ベスティアも切羽詰まってないから待っていてくれるんだろうけれど。
でも、そうなってしまうのは。本当に、俺の事好きなの? って思ってしまうからだ。
「……ララトアの、嫌なことはしないんだな」
「誓って」
「それは国の祖に対して、誓えるか」
「望むのなら」
「誓え」
「お、おいユユトラ……それは」
「そのかわり、俺も誓う。ララトアを害しない限り、あなたの邪魔はしないと、祖たる嘆きの『花鳥』に」
「……いいだろう。決してララトアの嫌がる事はしないと祖たる猛き『獅子』に」
おい。おいおい。
それは、それは守られなければあとで何かしらのリスクを追う誓いでは?
祖に誓うことは、そういうことだ。
「誓」
「誓」
「ちょーっと待って!! 俺はそんな誓いをここでしてほしくない! というよりする必要もない! そもそも、期間も決めてない! こうなったら無効も決めてない! あやふやすぎて危ない誓いを、俺の目の前でするな!」
だから、俺はとめた。
誓うまで言いきってないからセーフ! 誓ってたら、何かしらの示しがあるけどなかったからセーフ!!
俺は二人を交互に見て、誓わなくていいと強く言い放った。
「ベスティアは、俺の嫌なことはしない。それは俺が一番知ってる! ユユトラも、人の気持ちを故意に邪魔するような奴じゃないって、兄弟の俺が知ってる!」
それでも誓うなら、俺のいないところでやってくれ。
そう言いきると、ベスティアとユユトラは顔を見合わせて。わかった、やめると言ってくれた。
よかった。
祖に誓うなんて、重すぎるだろう。過激すぎる。
「……俺は、ララトアの為を思って」
「あのなー、ユユトラ。もう小さい頃みたいに知らない人についていったりなんかないし、大丈夫だから。それにベスティアは、知らない人でもないし、王様だ。王様が、俺をさらったりなんかないから」
「それはどうかなぁ……」
「ベスティア」
「ごめん。混ぜ返すのはやめるよ」
面白がってやってないか? 俺はため息ついて、大丈夫だからとユユトラをなだめる。
ユユトラが俺の心配をするのは、俺が頼りないからというか。
さらわれそうになったり、行方不明になったり。そういったことがあるからだと思う。
けどさぁ、さすがにこの城にいる中でそんなのはない。
「……けど、ララトアが大丈夫だっていうのを、納得するまでは滞在する」
「どうぞ、お好きに。部屋を用意しよう」
「いや、ララトアと同じ部屋で寝るからいい」
「……用意するから、使って」
「必要ない」
ベスティアは黙って微笑む。
ララトアとベスティアの第二の戦いが始まった! みたいな雰囲気なんだけど。
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いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
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一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
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