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第一章 理想
第1話 変わらぬ日常
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『ありがとうございましたー』
今日もバイト先のコンビニで当たり前の日常を過ごしている。 大学のあと、簡単に食事をすませバイト先に直行。
バイトが終わったらうちに帰って寝る、その繰り返し。そんな何気ない日常がこれからも続くのだと思っていた。
僕には家族がいない。
-いや、“居なくなってしまった”が正しいか。
たった一人いた肉親である母も先月亡くなってしまった
僕は物心ついた頃から母さんと2人で生活をしていた。
父のことは全く記憶に残っていない。 だが、その生活が当たり前だった僕にとって寂しさを感じたことはなかった。
僕の側にはいつも母さんがいてくれたから。
母さんは、いつも笑顔を絶やさない人でどんなに仕事や家事で疲れていても僕には柔らかな笑顔を向けてくれた。
小学校の頃は父親が居なく母親も生活の為、働かなければいけなかった僕の家庭は学校の行事なども参加できるわけもなく、いつも1人で過ごしていた。そのせいか僕が大人しかったせいもあるのか友達はおらず今でも友人と呼べる相手は1人も居ない。
そんな中、無理がたたったのか僕が大学受験間近の時、母さんが倒れてしまう。末期のがんだった。
僕は絶望した。たった一人、僕にとってたった一人の心を許せる存在の母さんが居なくなってしまう。
母さんの病気を何とか治す為、ネットで病気についてくまなく調べ、新しい治療法を見つけ治療費を稼ぐために学校をやめて働くと母に伝えたが、「学校だけはちゃんと出なさい」と認めてくれなかった。
だが僕はあきらめきれず、学校以外の時間はすべてバイトにあて治療費を稼ぐことに専念した。学校とバイトの両立で中々母さんのお見舞いにいく事が出来なかった僕は自然と母さんに手紙を書いた。
学校の事、受験の事、何気ない事を書いて送った。数日後には母さんから返事が届いた。母さんの手紙にも何気ない日常や体調の事が書かれていた。
中々、病院にいく事が出来ない僕にとって母さんとの手紙のやり取りが唯一の支えになっていた。
そして先月。
母さんから届いた最後の手紙には
「自分を信じて。強くい生きなさい。」と書かれていた。
病院から母さんが危篤の連絡があり、急いで病院に駆け付けたのだが病室で横たわっていたのはすでに冷たくなった母さんだった。その日は何も手につかず、途方に暮れていたが母さんの最後の手紙に書かれていた
“自分を信じて、強くいきなさい”この一言に僕は支えられる事になる。
母さんから届いた最後の手紙には返事を書く事ができず僕はその事を後悔していた。
しばらくは何度も届く相手のいない手紙を書こうともしたが、何を書いていいのか分からず書く手はとまる、その繰り返しだった。
そして今。
生活の為に僕はバイトをしている。お金の事はもちろんだが家で一人でいるより身体を動かしていた方が気持ち的に楽だった。
「黒木~今日の配送まだ来てないの?」
と声をかけてきたのは、同じ学校の同学年で山田 大輔。
学校での接点はなく、たまたま同じコンビニでバイトをしているだけのいわば同僚。
『配送まだみたいですね。』
「今日の配送おそくね?普段ならもう届いてるよな~」
とイイながら山田はカウンターにもたれかかった。
「配送、このまま来なかったら楽なんだけどなー」
山田はスマホを弄りながら独り言なのか僕に声をかけているのか分からない様にブツブツつぶやいている。
『ちょっと駐車場掃除してきます』
山田はスマホから目を離さず手をひらひらして答えた
今日もバイト先のコンビニで当たり前の日常を過ごしている。 大学のあと、簡単に食事をすませバイト先に直行。
バイトが終わったらうちに帰って寝る、その繰り返し。そんな何気ない日常がこれからも続くのだと思っていた。
僕には家族がいない。
-いや、“居なくなってしまった”が正しいか。
たった一人いた肉親である母も先月亡くなってしまった
僕は物心ついた頃から母さんと2人で生活をしていた。
父のことは全く記憶に残っていない。 だが、その生活が当たり前だった僕にとって寂しさを感じたことはなかった。
僕の側にはいつも母さんがいてくれたから。
母さんは、いつも笑顔を絶やさない人でどんなに仕事や家事で疲れていても僕には柔らかな笑顔を向けてくれた。
小学校の頃は父親が居なく母親も生活の為、働かなければいけなかった僕の家庭は学校の行事なども参加できるわけもなく、いつも1人で過ごしていた。そのせいか僕が大人しかったせいもあるのか友達はおらず今でも友人と呼べる相手は1人も居ない。
そんな中、無理がたたったのか僕が大学受験間近の時、母さんが倒れてしまう。末期のがんだった。
僕は絶望した。たった一人、僕にとってたった一人の心を許せる存在の母さんが居なくなってしまう。
母さんの病気を何とか治す為、ネットで病気についてくまなく調べ、新しい治療法を見つけ治療費を稼ぐために学校をやめて働くと母に伝えたが、「学校だけはちゃんと出なさい」と認めてくれなかった。
だが僕はあきらめきれず、学校以外の時間はすべてバイトにあて治療費を稼ぐことに専念した。学校とバイトの両立で中々母さんのお見舞いにいく事が出来なかった僕は自然と母さんに手紙を書いた。
学校の事、受験の事、何気ない事を書いて送った。数日後には母さんから返事が届いた。母さんの手紙にも何気ない日常や体調の事が書かれていた。
中々、病院にいく事が出来ない僕にとって母さんとの手紙のやり取りが唯一の支えになっていた。
そして先月。
母さんから届いた最後の手紙には
「自分を信じて。強くい生きなさい。」と書かれていた。
病院から母さんが危篤の連絡があり、急いで病院に駆け付けたのだが病室で横たわっていたのはすでに冷たくなった母さんだった。その日は何も手につかず、途方に暮れていたが母さんの最後の手紙に書かれていた
“自分を信じて、強くいきなさい”この一言に僕は支えられる事になる。
母さんから届いた最後の手紙には返事を書く事ができず僕はその事を後悔していた。
しばらくは何度も届く相手のいない手紙を書こうともしたが、何を書いていいのか分からず書く手はとまる、その繰り返しだった。
そして今。
生活の為に僕はバイトをしている。お金の事はもちろんだが家で一人でいるより身体を動かしていた方が気持ち的に楽だった。
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