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第1章
1-14 ウォートロール 朝の部
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受付で冒険者登録を済まして、今クエストが貼り付けられている掲示板の前にいた
「うーん、どれにしようか、連携の確認をする為に弱い敵にするか、それとも強さを測るために強い敵にするべきか、皆はどれが良いと思う?」
「私は、どれでも構いませんよ?」
「そういう訳にはいかない、どちらも大切」
「そうですわね、やはり強い敵の方がよろしいのではないでしょうか。余り弱すぎても特訓にはなりませんし、もし連携確認をしたいのであれば道中でも出来ますわ」
「私はノーコメントです、そもそも戦力になりませんから、皆を見る事しか出来ませんし」
ここはクレアの意見を採用しようか、ちょうど良さそうなのを見つけたし
「よし、ならこれにしよう!」
「それで選んだのはウォートロールの討伐ですか?」
今、俺達はアーミレス草原へと来ていた
「あぁ、今俺達が受けられるEランククエストで一番強そうなのを選んだ」
「今の私達なら何とか出来るレベルの敵」
「ウォートロール、戦闘に特化したトロールの変異体でその一撃は巨岩をも粉砕するらしいですわ」
そう、ウォートロールの最も恐ろしい所は圧倒的な攻撃力だ、トロールの種族が持つ再生もそれに準じて面倒臭いがこの種類は特に攻撃力が顕著だ。だがしかし逆に言えば攻撃力しか気をつける場所が無く、動きに関して言えば余りにも遅いつまるところ躱して攻撃を当てればこっちが優勢になる
「確かウォートロールって、動きが遅かった筈ですから当たらない様に気を付ければ倒せますね」
「さすがティアル、博識だな。俺はその事を昨日の夜に読んだ本で知った」
「まぁ!魔物のお勉強までしていらしたのですか?アルヴィス様は頑張り屋さんですね」
「まぁね、昔祖父にこう叩き込まれていたからね。敵を知り己を知れば百戦殆うからずってね」
「?それはどう言う意味なのですか」
「私も少し気になる」
「まぁ、簡単に言うと敵と自分の事を知っていれば百回戦っても危うくなく勝てるよって意味だな」
「なるほどー、確かに理に叶っていますね」
「アルヴィス、色んな常識は無いのに時々私達が知らない事を良く知っている」
ぐっ、それを言われたら何も言えない。だがしかしその程度で膝を折る俺じゃない、こうしてモンスターの勉強やこちらの常識の勉強だって怠っていないしその内何とかなる・・・・・といいなぁ。そうここの中でいさんでいるとウォーバルウルフが6体ほどコチラに向かって走ってきた
「敵ですわ!構えて下さい!」
「アリアン、私の後ろに居て」
「う、うん」
「この数なら正面から戦っても問題なさそうですね」
「そうだな、じゃあティアルは予定通り中衛を頼む」
俺はそう言って、クレアの横に立って月閃刀を構える
「クレア、こうして並んで戦うのは初めてじゃないか?こっちが合わせるから好きなように戦ってくれ」
「任せて下さい!とって特訓の成果を見せてあげますわ」
ウォーバルウルフを見据えていると敵は横に広がり俺とクレアをの周りを囲む様に動く。4体が俺とクレアを囲み残りの2体が後方にいる、ティアルとリーナとアリアンに向かっていく
(足止めのつもりか?)
「くっ!めんどくさいですわね」
「クレア、2体任せても大丈夫か?」
「ええ問題ないですわ」
「ティアルーー、リーナ達を守りながらそっちの2体を頼む!こっちも倒したらそっちに向かう!」
「はい!任せて下さい。リーナさん達は私が守ります!」
「よし、それじゃ行くぞ、俺が4体を引き付ける隙が出来た所を頼むぞ!」
これはあくまでも連携の訓練だ、俺が出しゃばり過ぎても駄目なのでクレアに隙をついての攻撃を頼む。そして俺はまず片手を突き出し魔法を使って気を引くことにした
「紫電の雷よ、蛇の如く駆け巡れ!」
「雷蛇」
掌から雷がでて敵の目の前を走る。囲まれていたので雷は俺達を中心に円を描く
敵は少しだけ下がってこれを回避してコチラに敵意を向けてくる
(よし!上手く注意を引けた、見た限り敵は俺に大して警戒しているな)
4体はクレアを後回しにしてコチラに飛びかかってくる。確かウォーバルウルフの攻撃手段は、肉を簡単に割いてしまう牙と鋭く伸びた爪だったな、そしてこれらを躱して受け止め受け流す。
「ふっ!スキありですわ!」
「ギャウン!」
弾き飛ばしたウォーバルウルフをクレアが一体仕留めた。ウォーバルウルフは同胞が殺された事により、クレアもターゲットに入れたようだ。しかしその隙を俺は見逃さない、月閃刀を抜刀して2体のウォーバルウルフの首を斬り落とす
「クレア!後はお前の獲物だ」
「おまかせあれですわ!」
クレアがウォーバルウルフ目掛けて走って行く、それに気が付いたウォーバルウルフはクレアにターゲットを切り替え襲う
クレアは上段に大剣を構えてそれを力の限り振り下ろす
「やあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ずんっ!
ウォーバルウルフはそれを横に飛んで躱して地面に突き刺さってしまった大剣を抜こうとしているクレアに再度襲いかかる
「あぶっ!」
「かかりましたわね!」
飛びかかって来たウォーバルウルフは地面に叩き付けられその後、首を折られて絶命した
「やりましたわ!それと何か言いましたの?」
「い、いや何でも・・」
あの瞬間クレアは遅い掛かってくるウォーバルウルフの動きに合わせて大剣から手を放して素手でやり合った、そう素手で、重要なので2回言わせてもらう。剣士である筈のクレアは護身術程度に俺が教えた体術で反転し右足で踏み込み裏拳を上から下に向けてウォーバルウルフの眉間に叩き込んだのだった。
まさか、コレで武器がない状態でも自分の身を護ってくれたらなぁー程度に教えた護身術をずっと1人で練習していつの間にやら1つの攻撃手段として取り入れたようだ
そもそも一般の女性に比べてクレアは、はるかに膂力が強い。下手をすれば一般の男性より強いかもしれない、それはそうだ、普段からあんな馬鹿みたいにでかい大剣を振り回して居るのだから強くなって当たり前だ。問題はそこではない、そんな力の強いクレアが本気の拳を敵にぶつければどうなるか・・いやまぁ、今目の前にその被害にあった魔物がいるのだが・・
「それでどうでしたの!今の動き悪くないんじゃないですの?」
「あ、ああ、素直に驚いたよ。まさか剣を放してステゴロするとは」
「そのステゴロ?と言うのは分かりませんが体術を習った時にもしかしたら使えるかもしれないと思って練習してましたの」
とってもいい顔で、言ってくる物だからついつい笑ってしまった
「何をわらっているんですの!はっ!それよりティアルとリーナ達は!」
そちらの方を見るとティアルが2体のウォーバルウルフにトドメを刺していた
「ティアル、戦闘準備」
「はい、もちろんです」
「二人共、怪我だけはしない様に気を付けて」
「「任せて!」」
ティアルは、優雅に細剣を抜いて正面に持ってきて構える
「冒険者、ティアル・アレスト参ります!」
そしてティアルは、ウォーバルウルフ達と打ち合いを始めた、流麗な動きで敵の攻撃を躱して捌く
「ティアル、補助魔法を掛ける。彼の者に戦神ヴァリテの祝福を、傷を癒し、その一撃はあらゆる者を砕く、風の如く敵を屠れ、総ては我が元へ帰るため」
「戦神の加護」
「コレは・・これならば行けます!」
「う..ん出来れば早めに終わらせて、これ思った以上に魔力を使う」
「畏まりました。ならば早々にケリをつけます」
そして1体のウォーバルウルフが喉仏を喰い破ろうと飛びかかって来た。
(私なら出来る!この鍛えた剣技で!)
「直伝、四尖突き」
彼女は幼い頃から自分の身を護れるようにと現四天騎士の人達からある程度訓練を受けていた為、戦闘分野において普通の兵士よりも強くなりこの四尖突きもその時に習ったものだった
ウォーバルウルフの1番の脅威は俊敏性、ならば狙いは脚、放たれた四尖突きは見事に全ての脚を貫き動きを封じる
「取り敢えずこの敵は放置しておいても構わないですね。次は、さてどうしましょうか?」
そして1体のウォーバルウルフは相手の様子を伺うように距離を保ち決して近づこうとはしない
(近付いて来ませんか・・・コチラもリーナさんが大分魔力を消耗している様なので早々に決着をつけたいのですが・・・仕方ありませんね)
そして決意して相手に接近戦を挑む
「やあぁぁぁぁぁぁぁ!!くっ!このウォーバルウルフ先程から躱してばかりで一向に攻撃して来ないですね!」
ウォーバルウルフは実に冷静にティアルの攻撃を凌いでいた、そして着実にそして狡猾にその隙を伺っていた
グルルル
ティアルの攻撃は確かに鋭く、速く、綺麗な突きであるがただそれだけだ、リーナの補助魔法で強化しようとも元は変わらない、それ故に命を懸け、明日続くかも分からない生を生きてきたが故の野生の勘で躱すことのみに集中する
そろそろだ
ウォーバルウルフはティアルにゼロ距離まで詰める、それを迎撃しようと細剣を放つがそれは空をきる、ウォーバルウルフは攻撃では無く彼女を抜き去る事に専念した、今しがた自分を殺そうとして気付かず離れてしまっている後ろの敵に急襲を仕掛ける為に
「なっ!まさか誘って居たのはこれが理由なのですか!」
(不味い、今リーナは補助魔法を使っています、それに魔力の量もあと僅か、ウォーバルウルフに対抗出来ない!どうする?どうすれば!?)
刻一刻と迫るウォーバルウルフは冷静だった。殺された仲間の借りは返せる、そして動けない敵を殺そうとしたその時だった
トスっ
胴体に細剣が刺さっていた、なぜ?魔物は悩んだが意味は無い、体を貫く剣に激痛を感じる、あぁ、コレは死だ、まごうとなき死を感じる。今しがた抜き去った敵を見やるとその女の手には細剣がないそして考える間に魔物に死が訪れる
「ふぅふぅ、良かった当たった」
ティアルは自ら戦う為の武器を投擲の容量で魔物に放った。当たるかどうかは五分五分だったがカイルから教えて貰った投擲がリーナの命を救った。だが教えて貰ったのは槍での投擲法である、決して剣でする物では無いが、だがあの状況での最も勝率があるのはあれしかないと判断して放ちそして勝つ事が出来た
(良かった、倒すことが出来ました。ギリギリでした、コレは反省しないといけませんね)
「ふぅ~何とか勝てた、でも最後は少しヒヤヒヤした」
「はぁ~怖かった」
「ごめんなさい、危険に晒すような真似をしてしまい」
「いや、それは構わない、それにティアル、次は失敗しないでしょ」
「はい、もちろんです。今回の反省点です」
「それより、つ、疲れた・・もう1歩も動きたくない、ティアルトドメをお願い」
「分かりました」
2頭のウォーバルウルフの首を念の為に斬る
(はぁ~失敗ですね、初めての魔物との戦いでいい戦いが出来たので油断してしまったのがいけませんね。アルヴィス様に何と顔向けすればいいのやら)
そしてコチラに向かって歩いてくるアルヴィスをシュンとした面持ちで待つ
結果として勝つ事が出来たので何も言うつもりは無いが、先程の戦いでリーナ達をピンチにしてしまった事でティアルはシュンとしてしまっている
(はぁー、別に怒るつもりは無いんだけどなぁ、それに女の子に怒るとか正直俺には難易度が高過ぎる。そもそもさっきの戦いは一応俺も目を光らせて居たので本当に危なくなったら助けに行くつもりだったし別に良いんだけどなぁ。まぁ反省する事は悪くないしフォローしとくか)
「あー、ティアル?別にさっきの失敗なら別に何も心配する事はないぞ、一応俺も即座に動ける様にはしてたし」
「で、ですがアルヴィス様、私が油断などしていなければこんな事にならなかったのですよ」
「まぁ、確かにそうだが、けれどティアルは今まで魔物と戦った事は無かったんだろ、仕方ないだろ誰だって1度は失敗するもんだぞ」
「私なら心配ない、本当に危なくなったらアルヴィスが助けに来ると思っていた」
「私はただ今皆さんの大きな心に感謝しています、次からは気を付けて戦います」
うんうん、ちゃんと素直に受け取ってくれるなら良かった。実際、女神様の加護があってこそ余裕を持って戦えるけど素の状態となると俺も倒せるかどうか分からないし
(それにしても.........)
「どうしましたの?」
「いや、何でもないよ」
そう言って疑問を解消しないままクエストを続ける事にしたのだった。
ーーーーーーーーーー
あとがき
ホント申し訳ない!色々してると執筆が中々進まない事実、次回はもっと早めに更新します
※作家さんの気持ちが何となく分かった今日この頃
「うーん、どれにしようか、連携の確認をする為に弱い敵にするか、それとも強さを測るために強い敵にするべきか、皆はどれが良いと思う?」
「私は、どれでも構いませんよ?」
「そういう訳にはいかない、どちらも大切」
「そうですわね、やはり強い敵の方がよろしいのではないでしょうか。余り弱すぎても特訓にはなりませんし、もし連携確認をしたいのであれば道中でも出来ますわ」
「私はノーコメントです、そもそも戦力になりませんから、皆を見る事しか出来ませんし」
ここはクレアの意見を採用しようか、ちょうど良さそうなのを見つけたし
「よし、ならこれにしよう!」
「それで選んだのはウォートロールの討伐ですか?」
今、俺達はアーミレス草原へと来ていた
「あぁ、今俺達が受けられるEランククエストで一番強そうなのを選んだ」
「今の私達なら何とか出来るレベルの敵」
「ウォートロール、戦闘に特化したトロールの変異体でその一撃は巨岩をも粉砕するらしいですわ」
そう、ウォートロールの最も恐ろしい所は圧倒的な攻撃力だ、トロールの種族が持つ再生もそれに準じて面倒臭いがこの種類は特に攻撃力が顕著だ。だがしかし逆に言えば攻撃力しか気をつける場所が無く、動きに関して言えば余りにも遅いつまるところ躱して攻撃を当てればこっちが優勢になる
「確かウォートロールって、動きが遅かった筈ですから当たらない様に気を付ければ倒せますね」
「さすがティアル、博識だな。俺はその事を昨日の夜に読んだ本で知った」
「まぁ!魔物のお勉強までしていらしたのですか?アルヴィス様は頑張り屋さんですね」
「まぁね、昔祖父にこう叩き込まれていたからね。敵を知り己を知れば百戦殆うからずってね」
「?それはどう言う意味なのですか」
「私も少し気になる」
「まぁ、簡単に言うと敵と自分の事を知っていれば百回戦っても危うくなく勝てるよって意味だな」
「なるほどー、確かに理に叶っていますね」
「アルヴィス、色んな常識は無いのに時々私達が知らない事を良く知っている」
ぐっ、それを言われたら何も言えない。だがしかしその程度で膝を折る俺じゃない、こうしてモンスターの勉強やこちらの常識の勉強だって怠っていないしその内何とかなる・・・・・といいなぁ。そうここの中でいさんでいるとウォーバルウルフが6体ほどコチラに向かって走ってきた
「敵ですわ!構えて下さい!」
「アリアン、私の後ろに居て」
「う、うん」
「この数なら正面から戦っても問題なさそうですね」
「そうだな、じゃあティアルは予定通り中衛を頼む」
俺はそう言って、クレアの横に立って月閃刀を構える
「クレア、こうして並んで戦うのは初めてじゃないか?こっちが合わせるから好きなように戦ってくれ」
「任せて下さい!とって特訓の成果を見せてあげますわ」
ウォーバルウルフを見据えていると敵は横に広がり俺とクレアをの周りを囲む様に動く。4体が俺とクレアを囲み残りの2体が後方にいる、ティアルとリーナとアリアンに向かっていく
(足止めのつもりか?)
「くっ!めんどくさいですわね」
「クレア、2体任せても大丈夫か?」
「ええ問題ないですわ」
「ティアルーー、リーナ達を守りながらそっちの2体を頼む!こっちも倒したらそっちに向かう!」
「はい!任せて下さい。リーナさん達は私が守ります!」
「よし、それじゃ行くぞ、俺が4体を引き付ける隙が出来た所を頼むぞ!」
これはあくまでも連携の訓練だ、俺が出しゃばり過ぎても駄目なのでクレアに隙をついての攻撃を頼む。そして俺はまず片手を突き出し魔法を使って気を引くことにした
「紫電の雷よ、蛇の如く駆け巡れ!」
「雷蛇」
掌から雷がでて敵の目の前を走る。囲まれていたので雷は俺達を中心に円を描く
敵は少しだけ下がってこれを回避してコチラに敵意を向けてくる
(よし!上手く注意を引けた、見た限り敵は俺に大して警戒しているな)
4体はクレアを後回しにしてコチラに飛びかかってくる。確かウォーバルウルフの攻撃手段は、肉を簡単に割いてしまう牙と鋭く伸びた爪だったな、そしてこれらを躱して受け止め受け流す。
「ふっ!スキありですわ!」
「ギャウン!」
弾き飛ばしたウォーバルウルフをクレアが一体仕留めた。ウォーバルウルフは同胞が殺された事により、クレアもターゲットに入れたようだ。しかしその隙を俺は見逃さない、月閃刀を抜刀して2体のウォーバルウルフの首を斬り落とす
「クレア!後はお前の獲物だ」
「おまかせあれですわ!」
クレアがウォーバルウルフ目掛けて走って行く、それに気が付いたウォーバルウルフはクレアにターゲットを切り替え襲う
クレアは上段に大剣を構えてそれを力の限り振り下ろす
「やあぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ずんっ!
ウォーバルウルフはそれを横に飛んで躱して地面に突き刺さってしまった大剣を抜こうとしているクレアに再度襲いかかる
「あぶっ!」
「かかりましたわね!」
飛びかかって来たウォーバルウルフは地面に叩き付けられその後、首を折られて絶命した
「やりましたわ!それと何か言いましたの?」
「い、いや何でも・・」
あの瞬間クレアは遅い掛かってくるウォーバルウルフの動きに合わせて大剣から手を放して素手でやり合った、そう素手で、重要なので2回言わせてもらう。剣士である筈のクレアは護身術程度に俺が教えた体術で反転し右足で踏み込み裏拳を上から下に向けてウォーバルウルフの眉間に叩き込んだのだった。
まさか、コレで武器がない状態でも自分の身を護ってくれたらなぁー程度に教えた護身術をずっと1人で練習していつの間にやら1つの攻撃手段として取り入れたようだ
そもそも一般の女性に比べてクレアは、はるかに膂力が強い。下手をすれば一般の男性より強いかもしれない、それはそうだ、普段からあんな馬鹿みたいにでかい大剣を振り回して居るのだから強くなって当たり前だ。問題はそこではない、そんな力の強いクレアが本気の拳を敵にぶつければどうなるか・・いやまぁ、今目の前にその被害にあった魔物がいるのだが・・
「それでどうでしたの!今の動き悪くないんじゃないですの?」
「あ、ああ、素直に驚いたよ。まさか剣を放してステゴロするとは」
「そのステゴロ?と言うのは分かりませんが体術を習った時にもしかしたら使えるかもしれないと思って練習してましたの」
とってもいい顔で、言ってくる物だからついつい笑ってしまった
「何をわらっているんですの!はっ!それよりティアルとリーナ達は!」
そちらの方を見るとティアルが2体のウォーバルウルフにトドメを刺していた
「ティアル、戦闘準備」
「はい、もちろんです」
「二人共、怪我だけはしない様に気を付けて」
「「任せて!」」
ティアルは、優雅に細剣を抜いて正面に持ってきて構える
「冒険者、ティアル・アレスト参ります!」
そしてティアルは、ウォーバルウルフ達と打ち合いを始めた、流麗な動きで敵の攻撃を躱して捌く
「ティアル、補助魔法を掛ける。彼の者に戦神ヴァリテの祝福を、傷を癒し、その一撃はあらゆる者を砕く、風の如く敵を屠れ、総ては我が元へ帰るため」
「戦神の加護」
「コレは・・これならば行けます!」
「う..ん出来れば早めに終わらせて、これ思った以上に魔力を使う」
「畏まりました。ならば早々にケリをつけます」
そして1体のウォーバルウルフが喉仏を喰い破ろうと飛びかかって来た。
(私なら出来る!この鍛えた剣技で!)
「直伝、四尖突き」
彼女は幼い頃から自分の身を護れるようにと現四天騎士の人達からある程度訓練を受けていた為、戦闘分野において普通の兵士よりも強くなりこの四尖突きもその時に習ったものだった
ウォーバルウルフの1番の脅威は俊敏性、ならば狙いは脚、放たれた四尖突きは見事に全ての脚を貫き動きを封じる
「取り敢えずこの敵は放置しておいても構わないですね。次は、さてどうしましょうか?」
そして1体のウォーバルウルフは相手の様子を伺うように距離を保ち決して近づこうとはしない
(近付いて来ませんか・・・コチラもリーナさんが大分魔力を消耗している様なので早々に決着をつけたいのですが・・・仕方ありませんね)
そして決意して相手に接近戦を挑む
「やあぁぁぁぁぁぁぁ!!くっ!このウォーバルウルフ先程から躱してばかりで一向に攻撃して来ないですね!」
ウォーバルウルフは実に冷静にティアルの攻撃を凌いでいた、そして着実にそして狡猾にその隙を伺っていた
グルルル
ティアルの攻撃は確かに鋭く、速く、綺麗な突きであるがただそれだけだ、リーナの補助魔法で強化しようとも元は変わらない、それ故に命を懸け、明日続くかも分からない生を生きてきたが故の野生の勘で躱すことのみに集中する
そろそろだ
ウォーバルウルフはティアルにゼロ距離まで詰める、それを迎撃しようと細剣を放つがそれは空をきる、ウォーバルウルフは攻撃では無く彼女を抜き去る事に専念した、今しがた自分を殺そうとして気付かず離れてしまっている後ろの敵に急襲を仕掛ける為に
「なっ!まさか誘って居たのはこれが理由なのですか!」
(不味い、今リーナは補助魔法を使っています、それに魔力の量もあと僅か、ウォーバルウルフに対抗出来ない!どうする?どうすれば!?)
刻一刻と迫るウォーバルウルフは冷静だった。殺された仲間の借りは返せる、そして動けない敵を殺そうとしたその時だった
トスっ
胴体に細剣が刺さっていた、なぜ?魔物は悩んだが意味は無い、体を貫く剣に激痛を感じる、あぁ、コレは死だ、まごうとなき死を感じる。今しがた抜き去った敵を見やるとその女の手には細剣がないそして考える間に魔物に死が訪れる
「ふぅふぅ、良かった当たった」
ティアルは自ら戦う為の武器を投擲の容量で魔物に放った。当たるかどうかは五分五分だったがカイルから教えて貰った投擲がリーナの命を救った。だが教えて貰ったのは槍での投擲法である、決して剣でする物では無いが、だがあの状況での最も勝率があるのはあれしかないと判断して放ちそして勝つ事が出来た
(良かった、倒すことが出来ました。ギリギリでした、コレは反省しないといけませんね)
「ふぅ~何とか勝てた、でも最後は少しヒヤヒヤした」
「はぁ~怖かった」
「ごめんなさい、危険に晒すような真似をしてしまい」
「いや、それは構わない、それにティアル、次は失敗しないでしょ」
「はい、もちろんです。今回の反省点です」
「それより、つ、疲れた・・もう1歩も動きたくない、ティアルトドメをお願い」
「分かりました」
2頭のウォーバルウルフの首を念の為に斬る
(はぁ~失敗ですね、初めての魔物との戦いでいい戦いが出来たので油断してしまったのがいけませんね。アルヴィス様に何と顔向けすればいいのやら)
そしてコチラに向かって歩いてくるアルヴィスをシュンとした面持ちで待つ
結果として勝つ事が出来たので何も言うつもりは無いが、先程の戦いでリーナ達をピンチにしてしまった事でティアルはシュンとしてしまっている
(はぁー、別に怒るつもりは無いんだけどなぁ、それに女の子に怒るとか正直俺には難易度が高過ぎる。そもそもさっきの戦いは一応俺も目を光らせて居たので本当に危なくなったら助けに行くつもりだったし別に良いんだけどなぁ。まぁ反省する事は悪くないしフォローしとくか)
「あー、ティアル?別にさっきの失敗なら別に何も心配する事はないぞ、一応俺も即座に動ける様にはしてたし」
「で、ですがアルヴィス様、私が油断などしていなければこんな事にならなかったのですよ」
「まぁ、確かにそうだが、けれどティアルは今まで魔物と戦った事は無かったんだろ、仕方ないだろ誰だって1度は失敗するもんだぞ」
「私なら心配ない、本当に危なくなったらアルヴィスが助けに来ると思っていた」
「私はただ今皆さんの大きな心に感謝しています、次からは気を付けて戦います」
うんうん、ちゃんと素直に受け取ってくれるなら良かった。実際、女神様の加護があってこそ余裕を持って戦えるけど素の状態となると俺も倒せるかどうか分からないし
(それにしても.........)
「どうしましたの?」
「いや、何でもないよ」
そう言って疑問を解消しないままクエストを続ける事にしたのだった。
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あとがき
ホント申し訳ない!色々してると執筆が中々進まない事実、次回はもっと早めに更新します
※作家さんの気持ちが何となく分かった今日この頃
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