2 / 24
第1章
1-1 目下最大の危機
しおりを挟むやばい、やばいよ。
俺は、目下最大の危機に瀕している。
何がやばいって?
異世界に来たのはいい、草原に降り立ったのも別に構わない。
こんな危機に瀕している理由は3つ
まず1つ、無一文だ、金が無い、しかもお金の通貨が分からない。
2つ目、食料が無い、こんなだだっ広いなんの障害物も無い所で食料など取れるものだろうか?
3つ目、これが最大の問題だ、地平線が見える=近くに村など居住区がない、といった問題だ、どっちに行けば村があるかなどの土地勘がない人間にこれは酷いと思いませんか女神様.....。
「仕方ない、適当に歩いてみるか、いや歩いていたら確実に村などにつけない走るか!」
そう言って俺は、ただひたすらに走った、その間女神ミリアさんに文句を言いつづけていた。
こういうのタケルから借りた異世界物の小説だったらなんかしら神様とコンタクトが取れたり、人が通りがかるイベントなどが発生する筈なんですけど。
現実は甘く無いな。
そうしていると気付いた事がある多分かなりの距離を走った筈なのに一向に体力の衰えを感じない、それにかなりのスピードも出てる。
これが女神様がくれた身体強化の恩恵か?
するといつのまにか森が見えて来た。道の様な物も見える。
「あそこまで行ってあの道を沿って走れば村に着く、はずだ」
多分、いやきっとそうだ、そうだといいなぁ。
森の道を二分くらい走った所で馬車の様な物が見えて来た。
やった異世界に来て初めて人と遭遇出来る、と思った所で立ち止まる。
おや?なんか馬車の周りが20人くらいに囲まれてる。
これって盗賊イベントか?
今見た感じの距離だと300メートル位だろう。
ちょっと様子見しようと思い、木のこかげに身を隠す。馬車の兵隊ぽい人達が盗賊に応戦しているがどうにも数の不利があるようで劣勢だ。耳を澄ましていると声が聞こえて来た。
「貴様ら、こんな事をしてタダで済むと思うなよ!」
ふむ、馬車側の兵隊の声だな。すると下卑た声が聞こえて来た。
「ひっはっは、てめーら押されてる癖によくそんな口が聞けるなぁー!てめーら、ヤローに用なんざこれっぽっちもねぇんだよ、その豪華な馬車の中にいるお姫様に用があるんだよ!死ね」
盗賊が兵隊に向かって横薙ぎに剣を振るい、疲れていた兵士はガードが間に合わず斬られた。
「がぁ、無、念」
それを皮切り兵士達が斬られていく、すると馬車の中から、とてもキレイな16、17くらいの女の子が出て来た。
「貴方達、やめなさいこれ以上の狼藉は許されませんよ、アレスト王国第一王女ティアル・アレストと知っての働きですか!」
「くくく、これも仕事の内なんでな悪く思わないでくれや」
「姫様お逃げ下さい私達が時間を稼ぎます、さぁ早く」
「駄目です貴方達を置いて逃げるなど私には出来ません!」
そうこうしている内にいつの間にか姫さまの背後を取る様に盗賊が姫様に飛び掛かろうとしていた。
ここらが潮時か。
「さてと行きますか!」
足に思い切り力を入れて地面を蹴った。
そして一瞬で姫様と盗賊の間に体を滑り込ませた。
いきなり人が現れた事によって姫様も兵士もそして盗賊ビックリしていた。
そして姫様の方へ振り返って話しかける
「あの~、実は道に迷ってしまって道案内をしてくれる人を探してるんです、良ければ道を案内して欲しいんですがどうでしょうか?」
「えっ!、こ、この状況ででは、道案内は出来そうもありません」
「そうですか、困りましたね、では今貴方が抱える状況を俺が解決したらどうでしょうか?例えば、盗賊達をぶっ飛ばすとか?」
「へっ?あっえーと、それなら出来ます」
「そうですか。分かりました、では1分程お待ちください」
にこっと笑って返すと、なんか姫様が赤くなっていた。
「ぷっ、あっはっはテメーこの状況でよくそんな大ボラ吹けるな、笑いが出ちまったぜ」
すると盗賊役20人程か大笑いし始めた。
「坊主、怪我したく無かったら帰ってママのミルクでもしゃぶってろよ、こちとら用があるのはそっちの女なんだ、まぁ邪魔するってんならそこらで転がってる護衛みたいになりたいってんなら話は別だけどな」
「ふー、なら試してみるか、俺とお前らの実力の差を」
「言うねー、ガキ出しゃばった事後悔すんなよ」
そして盗賊は細かいステップを刻み、ナイフを閃かす。
「死ねよ」
右下から左上に向けてのナイフの軌道が見えた。
遅い、遅すぎる、ナイフを持つ手の下に右手を差し込み跳ね上げる。
出来た隙に体を潜り込ませ左の裏拳を腹部に向けて放つ。
それだけだったその後、盗賊は10メートル地面を跳ねて気絶する。
良し死んでないな、かなり力を抜いたがあれだけ吹っ飛ばすとはこれは凄いな。
周りを見ると盗賊は目を見開いてあんぐりしていた、ちなみに姫様は目をキラキラさせて俺を見ていた。
さっさと片付けますか。
足を踏み込み敵へ近づき、殴り、時には蹴りも混ぜて敵を瞬殺して行った。
敵は俺の動きについてこれないのか反応出来ずに倒される。
弱い、正直相手にもならない弱すぎる。
それら何回も繰り返し敵を消化していった。
良しこれで最後だ!
「がぁ」
「良し、終わり案外楽に倒せたな」
敵をぶっ飛ばし終わったので、姫様の方へ歩いていく。
「大丈夫ですか?立てますか?」
座り込んでいた姫様に手を差し伸べる。
「は、はい」
手を握り立ち上がった姫様。
うぉ、女の子の手ってこんなに柔らかいのか!と少し感慨深く思ってしまった。
そんな事に気付いた様子も無く姫様は俺に謝辞をする。
「この度は、私を助けていただき有難う御座います、その、とてもお強いのですね、とってもかっこよかったです」
真っ赤な顔で言うから可愛いなって思いました、仕方ないと思う、こんなキレイな子が真っ赤になってお礼するんだもの健全な男子としては当たり前のはずだ。
とは言え、こんな事を顔に出すとアレだから取り敢えず笑顔だ。
「いえ、俺も道に迷っていたので助けて貰えるなら、と手を貸しただけですよ。
お互い様です」
「きっと御高名な武術家なのですよね。でなければあんなに簡単に敵を倒せませんから」
「えっと、実は剣の方が腕に覚えがありまして体術はついでにと言うか」
「えっ!あれだけの動きが出来るのにですか?それは凄いですね!」
「あははは、有難う御座います、それで倒した盗賊はどうされますか?」
「取り敢えず捕縛してここに置いておきましょう、王都へ帰りこちらに兵を派遣しますので、そう言えば名乗り遅れました私は、ティアル・アレストと申します。アレスト王国第一王女の席を預かっているもので御座います、申し支えなければ貴方様のお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
この場合本名で名乗るのか?うーんでもお姫様の名前を聞く感じ日本名はあまり合わない様な気がする、どうするか?
新たに名前をつけるか。えーっと
「俺の名前は、そう、アルヴィスと申します。ただのアルヴィスです」
「そうですか!アルヴィス様ですか!良い名で御座います!」
いや、そんな食い気味で褒められても困る。今適当に付けた名前なんだけど。
後、やめて下さいそんな顔近づけて目をキラキラさせるの。偽名を名乗ってると言う罪悪感半端ない。
「それでですね、そのアルヴィス様にお願いがありますこの道中だけでよろしいので、護衛をお願いしたいのです。もちろん報酬も少なくない額を出させていただきます。どうでしょうか?」
えっ、ホントに?金が無いから困ってたし渡りに船じゃん!しかも話からしたら王都に帰るぽいし。つまり食料もある!
やった問題解決だ!良かった~人助けして、運が良かった。
「えぇ、道案内して頂けるなら喜んでついて行かせていただきます!」
「道案内と言う程ではありませんよ。この森を抜けて30分程馬車に揺られれば着きますから」
「それでは、よろしくお願いしますティアル様」
「様だなんて、命の恩人ですからそのどうかティアルとお呼び下さい」
えっ?一国の王女を呼び捨てにするのはどうなんでしょうか?
「はっは、御冗談はお辞めになって下さいティアル様」
するとティアル様はショックを受けたような顔になると下に顔を向けて震え始めた。
えっ?なんかやばい気がして来た。
ほらなんか背中から冷や汗が。
「ぐっす、嫌です。貴方様には私を呼び捨てで呼んで欲しいです。でないと泣きます、ぐっす」
目に涙を溜め見てきた姫様に俺は折れてしまった。
「わ、わかったティアルこれで良いかい?」
「はい」
笑顔になると可愛いな、それにしても女神様と言い王女様と言い何故呼び捨てににこだわる?まぁ向こうが良いならそれでいいか。
「じゃあ、そろそろ行こうティアル」
「はい行きましょう」
俺は、外の護衛たちの陣に混じって歩いた特にこれといった問題は起きなかった。
そして王都の門前にきた。
うぉ大きいな流石王都、門も塀も大っきいな!
身分証の提示を門の兵士さんに言われたがそんなもの持っている訳も無く。案の定怪しまれたが、ティアルが信用出来るからと言い、入れさせて貰った。
兵士に後で冒険者ギルドへ行きギルドカードを発行して貰えと言われなんでも身分証になるらしい。それにしても冒険者ギルドかぁ、楽しみだな。
こういったイベントは本でよく読んでいるし。絶対行こう!
その後王都の城まで行き、中に入らないか、と言われたが丁重に断った。
王様に目を付けられたら困るし。
その後多分かなりの額を貰った。
五千金貨って言っていたから、金貨だし上位の通貨だろうそれを五千って多い様な気がする。
帰ろうとするとティアルに服を掴まれた。
「王都には長期滞在するのですか?」
「正直どうするかまだ決まって無いんです、とりあえずこの後冒険者ギルドへ行ってギルドカードを作ります、その後は宿をとるつもりです」
「そうですか良ければこのまま王都に住まれてもよろしいんですよ?」
「はは、そうですね確かに良いところですが色んな国を見てみたいと言う思いもありますから、正直分からないです」
シュンっとしたようにティアルがするものだからついつい手を頭にやり取り敢えず撫でた。ビクッとしたがその後も大人しかった。
「ふふっ、頭を撫でられると言うのは、初めてです、ですが良いものです!」
「喜んで頂けるならいつでもしますよ」
「それでは俺は行かせて頂きます」
「はい」
そして、俺の姿が見えなくなるまで彼女は手を振っていた。
街を歩く活気の良い街だ。素直にそう思う。
さてと、これから冒険者ギルド兵士行くとしますか!
「強い奴はいるかな?楽しみだな」
こうして胸を弾ませながら人混みの中を歩いて行くのだった。
冒険者ギルドで伝説を作る事になるとは今は夢にも思わずに。
0
あなたにおすすめの小説
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。
敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。
結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。
だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。
「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」
謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。
少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。
これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。
【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる