平凡トラウマ持ちビッチの塩対応で美形クズ男が改心して激重感情で執着しちゃう話

Nes(ネス)

文字の大きさ
3 / 7

軽薄でしつこいやつ

しおりを挟む
何となく暗い道は怖い...。
大通りにでてホッとしていると、後ろからプーとクラクションが鳴る。
うるさいなぁ...。

僕は足早に歩く。
プー!プー!連続でクラクションが鳴る...。
何となく振り向くと...。

「おー!さくらちゃん!」
げっ!
あのラブホで大声で騒いでたやつだ...。

絶対関わりたくない!
僕はクラクションも声がけも全シカトして、車の入れない路地を回る。

つーか、あんな高級車でノロノロ運転しながら後つけるなっての...。

一気に疲れた...。
もう少しで家に着く...。
その時だった...。

カチャ...
背中に固くて筒状のものが押し付けられる...。
「お前、ヤスの情夫だよな...。」
つーっと冷や汗が流れる。
ヤスというのは、前の彼で『暴力』『金の巻き上げ』『酒乱』でオマケにカタギではない...。

「もう別れたので居場所も何も知りません...。」
ヤスは組長の愛人(男女共)に手を出して追われる身で...。

「嘘ついたらお前の胸元涼しくなるけど、いいんだろーな...。」
背中の硬いもの、多分拳銃が、グリッと押し付けられる...。

「知らないものは、教えられません...。」
怖い、怖いよっ...。

「ねぇ、怖がってるからやめなよ...。」
暗闇から大きい影が近づいてくる...。

「えっ...?」
こいつ...。

「お前には関係ねぇだろ...。口出すならお前もヤる...。」
「俺には海外の傭兵SPいるけど、やったらお前もタダじゃいられないよ?もう警察も呼んでるし...。」

「クソッ!」
後ろにいた男は走り去っていった。

「なんで、ここにいるの?」
「ん?さくらちゃんが無視したから(笑)」
目の前にはさっきまでクラクション鳴らしまくってた男...。

関わりたくはないけど...。
「あの、助けてくれてありがとうございます...。でも、声かけられる義理はないので失礼します...。」
「えー!?さくらちゃん、お茶くらいお礼してよ...?」
本当なんなの?

渋々ながら、家に通す。
狭くて汚いって散々言ったのに...。
ワンルームに190cmの男が座ったら余計狭い。

僕が喋らないからか、この男はペラペラと自分のことを話す。

名前は西園寺さいおんじ 瑠樺るか
ほとんどテレビを見ない僕は知らなかったが、有名人らしい。
あるベンチャー企業の社長兼会社の広告塔と自分で言っていた。
確かに車も着るものも高級そうだけど...。

なんともこの軽薄は態度は、ちょっと...。

お茶を出し、ようやく口から言葉が止まる。

「あの、目的ってなんですか...?」
美形でもないし、お金もないし、取り柄もない...。
「目的...?あえて言うなら俺を選ばず無視したやつに興味もった!あと、女に飽きたから男もいーかなって(笑)」
「は?」
ホント何こいつ...?

「助けてもらったから、部屋上げたけど。お茶飲んだら、さっさと出てけ!」
「え?なんで?しないの?あー!俺の家とかホテル行く?」
「ばっかじゃねぇの?お前みたいな横暴軽薄野郎大っ嫌いなんだよ...!僕が追い出さないうちにさっさと出てけよ!」
「えー!せっかく来たのに...。」
「うるさいっ!さっさと出てけよ!」
僕は西園寺の腕を掴んで無理やり立たせる。

ぎゅっ...
「は?」
「確かに女の子程では無いけど、柔らかい...?」
抱きしめて、尻揉まれて僕は固まる。

「さっさと出てけーー!!」
無理やり玄関の外に追い出す。

ガンガン!ガンガン!
「また来るからね、さくらちゃん!」
二度と来んな!

その願いは叶わなかった...。

なぜか西園寺は僕の行くところに出没してセフレとの逢瀬を邪魔したり、事務所に連絡して予約を入れてきたり...。
事務所には念の為ブラックリストに入れてもらってたけど...。

初めはガン無視してたのだが西園寺は本当に有名人だったらしく、セフレはどんどん離れていくし事務所も買収されかけてるし...。
それが3ヶ月続き、流石の僕もイライラしてきて...。

いつも通り僕の後ろをうろちょろしながらマシンガントークする西園寺。

「あのさ!いい加減にしてくんない?なに?ヤりたいの?1回ヤったらもう付きまとわないって約束できんの?」
「うん!する!ようやく口きいてくれたね。」
いつもニコニコ話しかけてくれてたのに、マジマジと顔を見るのは初めてで...。
彫りの深い整った顔をくしゃっとして、本当に嬉しそうに笑っていた。

「じゃあ、今度日程教えるから。また今度な。」
「何言ってんの?善は急げ!」
ヒョイっと低くもない僕を抱き上げる。それもお姫様抱っこ!
「は?え?今から?ってか下ろせ!」
「勿論今から!下ろさないし、車近くにあるし!」
本当話聞かないやつ...。
なのにいい匂いするし、筋肉も僕好み...。
って、違ーう!

下ろしてもらいたくて手足をバタつかせてると…。
バンッ…!
「いっつ…。」
西園寺の顔に手が当たってしまった…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

中年冒険者、年下美青年騎士に番認定されたことで全てを告白するはめになったこと

mayo
BL
王宮騎士(24)×Cランク冒険者(36) 低ランク冒険者であるカイは18年前この世界にやって来た異邦人だ。 諸々あって、現在は雑用専門冒険者として貧乏ながら穏やかな生活を送っている。 冒険者ランクがDからCにあがり、隣国の公女様が街にやってきた日、突然現れた美青年騎士に声をかけられて、攫われた。 その後、カイを〝番〟だと主張する美青年騎士のせいで今まで何をしていたのかを文官の前で語ることを強要される。 語らなければ罪に問われると言われ、カイは渋々語ることにしたのだった、生まれてから36年間の出来事を。

【完結】冷酷騎士団長を助けたら口移しでしか薬を飲まなくなりました

ざっしゅ
BL
異世界に転移してから一年、透(トオル)は、ゲームの知識を活かし、薬師としてのんびり暮らしていた。ある日、突然現れた洞窟を覗いてみると、そこにいたのは冷酷と噂される騎士団長・グレイド。毒に侵された彼を透は助けたが、その毒は、キスをしたり体を重ねないと完全に解毒できないらしい。 タイトルに※印がついている話はR描写が含まれています。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

【朗報】無能と蔑まれ追放された俺、実は「聖獣に愛されすぎる体質」でした ~最強の騎士団長が毎日モフモフを口実に抱きついてくるんだが?~

たら昆布
BL
鉄血の重執着ストーカー騎士団長×無自覚もふもふ(聖獣使い)な元雑用係

【BL】SNSで出会ったイケメンに捕まるまで

久遠院 純
BL
タイトル通りの内容です。 自称平凡モブ顔の主人公が、イケメンに捕まるまでのお話。 他サイトでも公開しています。

「これからも応援してます」と言おう思ったら誘拐された

あまさき
BL
国民的アイドル×リアコファン社会人 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 学生時代からずっと大好きな国民的アイドルのシャロンくん。デビューから一度たりともファンと直接交流してこなかった彼が、初めて握手会を開くことになったらしい。一名様限定の激レアチケットを手に入れてしまった僕は、感動の対面に胸を躍らせていると… 「あぁ、ずっと会いたかった俺の天使」 気付けば、僕の世界は180°変わってしまっていた。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 初めましてです。お手柔らかにお願いします。 ムーンライトノベルズさんにも掲載しております

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

余命半年の俺を、手酷く振ったはずの元カレ二人が手を組んで逃がしてくれません

ユッキー
BL
半年以内に俺は一人寂しく死ぬ。そんな未来を視た。きっと誰も悲しむ人は居ないだろう。そう思っていたから何も怖くなかった。なのにそんな俺の元に過去手酷く振り、今では世界的スターとなった元カレ二人がやってきた。彼らは全てを知っていた。俺がどうして彼らを振ったのか、そして俺の余命も。 全てを諦めた主人公と、主人公を諦めきれないイケメンサッカー選手とシンガーソングライターの再会が導く未来は?

処理中です...